東大、サンデル教授の「ハーバード白熱教室 in JAPAN」講義映像を公開

ブロードバンドその他

2011年7月26日（火） 12時19分

　東京大学では、昨年8月25日に開催した「ハーバード白熱教室 in JAPAN」を収録した動画を、東大TVおよび東京大学 iTunes Uにて公開している。

　アメリカの名門ハーバード大学でもっとも人気のある授業を行うマイケル・サンデル教授。NHK教育テレビの「ハーバード白熱教室」で紹介され、また著作「これからの『正義』の話をしよう」でも著名な、サンデル教授を同大学の安田講堂に迎え、「ハーバード白熱教室 in JAPAN」が昨年夏に開かれた。

　当日は、身近な問題を題材に「正義」を論じる、3時間を超える対話型講義となったという。講義の前半では、「イチロー選手の年収は日本の教師の400倍。これは道徳的に正しいのか？」、後半では「オバマ大統領は第二次大戦中の原爆投下を日本に謝罪すべきか？」などの問いが、サンデル教授によってが講堂に投げかけられ、東大の学生や一般参加者らを交え、熱い討論が交わされたという。

　同大学の大学総合教育研究センターでは、サンデル教授の講演の実現とその映像を公開することを、東京大学における教育改革の「礎」とし、高等教育における「新たな教育機会・FD（ファカルティ・ディベロプメント）のあり方」を議論するきっかけとしてほしいとしている。

◆ハーバード白熱教室 in JAPAN
講師：マイケル・サンデル教授
対象者：成人一般・大学生・その他
講義実施日：2010年8月25日
【内容】
「ハーバード白熱教室 in Japan」公開にあたって：そこにかけた想い
　東京大学大学総合教育研究センター長　吉見俊哉
前半（1）イントロダクション・三人の命 vs. 一人の命
前半（2）イチローの年俸は高すぎる？
前半（3）東京大学の入学資格をお金で買えるか？ I
前半（4）東京大学の入学資格をお金で買えるか？ II
後半（1）殺人を犯した弟を警察に突き出すか？
後半（2）海外の被災者と日本の被災者、どちらを救うべきか？
後半（3）現世代は前の世代の過ちの責任を負うべきか？
後半（4）オバマ大統領は原爆投下を謝罪すべきか？

《田崎　恭子》