【テクニカルレポート】Data ONTAP 8で実現する将来を見据えたIT環境~後編 | RBB TODAY

【テクニカルレポート】Data ONTAP 8で実現する将来を見据えたIT環境~後編

エンタープライズ ソフトウェア・サービス

図1)NetAppのデータ圧縮機能は、Data ONTAP 8.0.1に搭載された新機能。重複排除機能を併用することで、さらにスペースが削減できる
  • 図1)NetAppのデータ圧縮機能は、Data ONTAP 8.0.1に搭載された新機能。重複排除機能を併用することで、さらにスペースが削減できる
  • 図2)NetApp DataMotion for Volumes なら、LUNが含まれているボリュームをダウンタイムゼロで移動可能
  • 図3)Unified Connectを導入すれば、1つのネットワークですべてのストレージプロトコルを共有できる
●Data ONTAP 8.0.1の機能とは?

 Data ONTAP 8.0.1は、Data ONTAP 8リリースの最新版です。Data ONTAP 8.0.1 7-Modeには、現在Data ONTAP 7.3.xリリースをご利用いただいている大半のお客様のニーズに応える機能が一式搭載されています。7-Modeには、GAレベルの7Gの最新リリースであるData ONTAP 7.3.4の全機能(一部の例外については後述します)に加え、ストレージおよび運用の効率と、システムの柔軟性を強化する新機能が搭載されています。ではまず、Data ONTAP 8.0.1 7-Modeに新しく搭載された主なメリットと機能から説明していきましょう。

64ビットアグリゲート:Data ONTAP 8.0.1 7-Modeでは、32ビット、64ビットのどちらのアドレス指定方式でもボリュームを作成できます。一般的な32ビットアグリゲートの最大容量は16 TBですが、アグリゲート当たりのストレージ容量を増やす必要があるシステム環境が増えています。64ビットのアドレス指定を使用すれば、アグリゲートのサイズを30 TB~100 TBにすることができます(FASとVシリーズではサイズが異なります)。また、64ビットアグリゲートなら、16 TBよりはるかに容量の大きなボリュームを格納できます。
 64ビットアグリゲートは、大容量のディスクドライブで構成されたシステムにおいて特に優れた効果を発揮します。たとえば、2 TBのSATAドライブを使用する場合、32ビットアグリゲートがサポートするデータドライブ数は9本のみです。そのため、ストレージ効率とボリューム当たりのパフォーマンスを向上するために使用できるデータドライブ数はわずかですが、50TBの64ビットアグリゲートなら、2TBのSATAドライブを30本サポートできます。

 1TBのSATAや、450 GB、600 GBのFC、SASなど、その他の大容量ドライブでシステムを構成する場合にも、64ビットアグリゲートを選択するのが最善の方法といえます。64ビットアドレス指定で新しいアグリゲートを作成する機能は、Data ONTAP 8.0 7-Modeで初めて導入されたものであり、8.0.1リリースでは、Cluster-Modeにもこの機能が搭載されています。

Flash Cacheのサポート:Data ONTAP 8.0.1(両モード)は、Flash Cacheカードのインテリジェント・キャッシング機能をサポートしています。Flash CacheとSATAドライブは、Data ONTAPのバージョン7.3.2以降が稼働するシステムでよく併用されています。この2つを併用することで、コストを抑えてアプリケーションのパフォーマンス要件を満たすことが可能となるためです。Data ONTAP 8.0.1でも、同様の構成が可能であり、Flash CacheとSATAドライブを64ビットアグリゲートに使用することができます。

新たなFAS/Vシリーズシステムのサポート:先日行った製品リリースの一環として、NetAppは新しいミッドレンジ・ストレージ・システムのFAS3200、V3200シリーズと、ハイエンド・ストレージ・システムのFAS6200、V6200シリーズを発表しました。両製品シリーズは、まずData ONTAP 8.0.1の7-ModeとCluster-Modeでのみサポートされます。また、FAS/V6200シリーズは、将来的にData ONTAP 8リリースでのみサポートされる予定です。

 FAS/V3200シリーズは、FAS/V3100モデルと比べてパフォーマンスに優れており、より多くのPCIeスロットが搭載されています。FAS/V6200シリーズは、従来のNetAppエンタープライズ・ストレージと比較すると、最大で3.6倍のパフォーマンスを発揮します。その機能については、当Tech OnTapの関連記事の中で紹介しています。

データ圧縮機能:NetAppデータ圧縮機能は、Data ONTAP 8.0.1 7-Modeの新機能です。これは、ディスクへの書き込みの際に、ファイルデータとLUNデータを圧縮する機能で、ボリュームごとに適用できます。データ圧縮機能を使用すると、重複排除機能では削減できないデータセット内のスペースを削減でき、データセットによっては、圧縮機能と重複排除機能の両方を併用することで、どちらか一方だけを使用する場合より、はるかに多くのスペースが削減できます。

 NetApp DataMotion for Volumes:この新機能を使用すると、システムを停止させることなく同じコントローラ上のアグリゲート間でボリュームを移動させることができます。Data ONTAP 8.0.1 7-Modeでは、LUNを1つ以上含むボリュームにのみ、この機能を使用できます。このダウンタイムゼロのデータ移動機能は、数多くの用途に対して有効です。たとえば、アグリゲート内のスペースを解放してディスク処理の負荷を分散する、データを別のストレージ階層へ移動させる、古いディスクドライブを新しいモデルに交換する、といった処理が可能になります。データの移動中、移動後にもアプリケーションとユーザが継続的にデータにアクセスでき、さらにFC、SAS、SSD、SATAといったドライブがすべてサポートされているため、種類の異なるドライブを使用しているアグリゲート間でデータを移動できます。

 Unified Connect:Unified Connectインフラは、Data ONTAP 8.0.1 7-Modeに搭載された新機能の1つです。NetAppユニファイド・ターゲット・アダプタ(UTA)により、SANプロトコルとNASプロトコルのすべて(FCoE、iSCSI、NFS、CIFS)を1つの10 Gbイーサネットポートで使用できます。UTAは、NetAppがData ONTAP 7.3.2以降のバージョンで対応しているFCoE用アダプタカードと同じものです。Data ONTAP 8.0.1 7-Modeの新機能により、NetAppユニファイド・ストレージ・アーキテクチャのメリットは広がりました。全種類のストレージプロトコルをサポートするアーキテクチャとしてスタートしたNetAppユニファイド・ストレージ・アーキテクチャは、複数ストレージ階層のサポートを可能にし、さらにこの7-Modeによって、単一接続による全ストレージプロトコルのサポートを実現しました。この進化によって、運用がさらにシンプルになります。現在この機能を提供できるストレージベンダーは、NetApp以外にありません。

 Data ONTAP 8.0.1 7-Modeでサポートされていない機能について:前述のとおり、Data ONTAP 8.0.1 7-Modeは、Data ONTAP 7.3.4の全機能をサポートしているわけではありません。NetAppでは、広く採用されているData ONTAP 7.3.xリリースの機能すべてを、Data ONTAP 8.0.1 7-Modeでも提供できるよう試みましたが、Data ONTAP 8.0.1では以下のようにご利用いただけない機能もあります。

IP version 6(IPv6)
NetApp Data Motion(vFilerユニットをシステム停止ゼロで移行する機能)
SnapLock(Compliance / Enterpriseバージョン)
IPsec

●Data ONTAP 8.0.1を導入するメリット

 NetAppストレージにData ONTAP 7.3.xリリースを搭載しているお客様の場合、Data ONTAP 8.0.1 7-Modeにアップグレードしていただくのが、最も自然な方法です。ユーザインターフェイスの面から見ても、7-Modeの使用感はこれまでの7Gリリースと変わらず、さらに、重要な新機能が追加されているため、運用の効率と柔軟性を向上させることができます。重要な新機能には、64ビットアグリゲートのサポート(システムでストレージを柔軟に構成することが可能)、データ圧縮機能(ストレージシステムのスペース効率をさらに向上)、Data ONTAP 8.0.1で新たにサポートされたプラットフォーム(複数のストレージシステムの統合が簡単に行えるためシステム数を削減できる。共有ストレージインフラ環境に最適)があります。

 Data ONTAP 8には、Data ONTAPで今後開発される新機能が全て搭載される予定です。Data ONTAP 8は、かつてないほど着実で包括的な開発 / テストプロセスを経て誕生した製品で、数千以上のシステムに導入されています。以上の説明をお読みになり、7-Modeの機能に価値を見出されたお客様は、ぜひ移行をご検討ください。Data ONTAP 8の今後のリリースでは、7-Modeに併せて特にCluster-Modeに新機能を追加していく予定です。そのため、Data ONTAP 8.0.1 7-Modeを導入することで、そのメリットをいち早く取り入れることができます。

●執筆者:敬称略

Skip Shapiro
テクニカル・マーケティング・エンジニア
NetApp

Skipは、現在NetAppのストレージ・システム・プロダクト・グループに所属し、システムの責任者を務めています。NetAppには約11年間にわたって在籍しており、これまでに、システム・エンジニアリング、製品マーケティング、製品管理の部門の担当者、責任者として貢献してきました。また、NearStore製品ラインの開発創始者として、NearStoreをNetAppのビジネスに欠かせない製品へと育て上げました。NetAppに入社する前には、Quantum CorpとIBMに在籍していました。

※同記事はネットアップ(NetApp)の発行する「Tech OnTap」の転載記事である。
《RBB TODAY》

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