【インタビュー】モバイルとテレビサービスに注力……ケイ・オプティコム社長 藤野隆雄氏 | RBB TODAY

【インタビュー】モバイルとテレビサービスに注力……ケイ・オプティコム社長 藤野隆雄氏

ブロードバンド 回線・サービス

ケイ・オプティコム代表取締役社長・藤野隆雄氏
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●3月までに1万局のアクセスポイント(AP)を設置し、Wi-Fiサービスの利用範囲を拡大

 RBB TODAY主催で実施した“ブロードバンドアワード2010”でケイ・オプティコムは4年連続受賞となった。同社は、キャリア部門において「ベストキャリア」「サポート」「住まい」「回線種別」「トリプルプレイ」の5部門、さらにテレビ部門では「ベストテレビ」「地デジ対策」の2部門、合計7部門の賞を総なめにした。ケイ・オプティコム代表取締役社長の藤野隆雄氏に、同社の強み、今後の戦略などを直撃した。

――今年の戦略と目玉について教えてください。

 今年の前半は、主に地デジ対策を前面に押し出すつもりです。昨年11月末にエコポイントが半減したのですが、その前に駆け込み需要があり、空前の申込数になりました。次のピークはエコポイントが終了する3月に来ると予想していますが、今年7月のアナログ停波前にできるだけ回線のお申し込みをいただき、地デジ対策工事をアナログ放送終了までに間に合わせたいと考えています。それに合わせて地デジ対策に向けたキャンペーンも積極的に展開しています。まず5月10日までと期限を決めて、それまでに申し込みいただいたお客様には必ずアナログ停波前までに工事を完了するというものです。「いまなら間に合う」という形で、工事費も無料でキャンペーンを行っています。

――光回線に加え、モバイルブロードバンドも合わせた「クワトロプレイサービス」を展開していくということですが、モバイルについての展開は?

 地デジ対策キャンペーンと並行して、モバイルによる利便性を押し出し、特にWi-Fiサービスを主体としたキャンペーンを実施しています。これが今後の大きな柱になるところだと感じています。まず手始めとして今年3月から、初期費用無料、最大3ヶ月間の使用料無料キャンペーンを開始しました。無線の利用エリアもだいぶ拡大し、昨年末にはAP(eoモバイルWi-Fiスポット)は5000局、今年1月末には6000局ぐらいでしたが、3月末に約1万局を設置できる予定です。最終的に3万局まで設置しますが、とりあえず現状の1万局ぐらいあれば、関西の我々のサービスエリア内にある駅、娯楽・商業施設、コンビニ、スーパー、ファミリーレストランなど6、7割ぐらいまでの広範なエリアをカバーできるでしょう。たとえば駅では、関西大手私鉄など5社(阪急電鉄、近畿日本鉄道、京阪電気鉄道、南海電気鉄道、阪神電気鉄道)の主要駅に新しいアクセスポイントを順次増設していく方向で進めています。電車での移動中の無線利用の動きも出てきていますが、電車が動いているときはWi-Fiではサービスができません。WiMAXであれば通信が可能ですが、隣の駅に数分間程度の間隔で着くので、まあ動いているときまで利用しなくてもよいだろうと考えています。駅構内での利用に関しては、Wi-Fiのスポット的な使い方によって従来と同様に展開する方向です。これ以外にも大学の構内などにWi-FiのAPを設けることによって、利用範囲を広げられるように話を進めています。

――従来のサービスとWi-Fiの兼ね合いをどのように考えればよいのでしょうか?

 従来は各家庭に有線回線を引きこんで、そこから無線LANを利用するというケースが多かったため、モビリティ(移動性)についてはあまり考えられていませんでした。Wi-Fiによって、今後はゲーム機やスマートフォン、ノートパッドのようなデバイスから屋外で高速通信が可能になるわけです。Wi-Fiエリアが拡大することによって、その利用範囲も格段に広がっていくと思います。それと同時に、コンシューマー分野だけでなく、法人分野でもの応用も考えられます。デジタルサイネージ(電子看板)のような新しい機器を設置する際には、改めて回線工事を行う必要もなくなります。M2M(マシン対マシン)分野では、駐車場管理、マーケテイングなどの新しい提案もできるでしょう。企業からお客様に対する情報サービスを提供する上でも、さらに利用範囲が広がってくると思います。ただし弊社としては、あくまで有線であるFTTHの提供がベースになっており、その付加価値を高めるという意味でWi-Fiサービスを展開するという方向です。

●3Dコンテンツの放映など新たなサービスも!

――では、基本となる光回線サービスの展開についても教えてください。

 光回線については、戸建や集合住宅に引き込んでお客さまを増やしていく基本方針に変わりはありません。近畿地方ではFTTHの普及率は大変高い。滋賀県では50.8%と全国最高です。そのほか京都、大阪など近畿のほとんどの府県が全国平均(35.8%)を上回っています。このような普及率の高さは、やはり我々とNTTが日夜競争して生まれた成果だと自負しています。とはいえ、まだ50%を超えていない地域も多いので、これからも需要の伸びしろがあると思います。さらに普及拡大に向けて努力します。

――NTTグループ各社は、総務省に対して光回線サービスの接続料改定の認可申請を行いました。今後、段階的に料金が下がっていく場合、貴社はどのように対応しますか?

 料金改定が適正な原価に基づき、合理化の努力によって実現できるのであれば、もちろんウェルカムです。我々としても自助努力で社内コストを下げて、それを料金に反映させていくことは、当然これからもやっていかなければならないことだと考えていますから。ただし困るのは、政策的な意図をもって、歪んだ料金になってしまうことです。そうなると対抗することは難しくなると思いますので、適正かつ公平な競争環境での料金改定を望みます。

――今年後半になってから、何か需要を喚起させるような施策はありますか?

 地デジ対策の効果が薄れてくると、業界全体の需要も縮小していくでしょうが、我々の場合はここ数年の間、需要が堅調に推移しているため、それほど心配していません。これまでの実績からすると、それほど落ち込むことはないでしょう。やはりFTTHの料金が業界で最安値の水準であることや、お客様の満足度が高いということが効いていると思います。いまでも他社と比べて解約率も少ない数値と思われますから。とはいえ、まだまだサービス面で充実させていきたいですね。3月より、3Dテレビサービスを開始しました。3Dサービスをメニューの中に組み入れて、チャンネルのひとつとして提供します。ケーブルテレビ業界でこのような専門チャネルを用意したのは、おそらく我々が初めてだと思います。コンテンツについても、独自で製作した番組10タイトルをはじめ、40ものタイトルを用意しています。eo光テレビならではのコンテンツの制作を行い、新たなコンテンツの追加をすることにより、番組内容のより一層の充実を行っていきます。ただし当面は24時間365日放送するのではなく、時間を限定して放映します。というのも特にお子様の場合は、3Dコンテンツが目に与える影響などもあるようなので、親の目が光る時間帯に流すような慎重な配慮が必要です。そのほかにも、いくつか施策はありますが、市場のニーズにあたものをタイミングよく、戦略的に打ち出していきたいと考えています。

――さまざまなイベントにも積極的に協力されるようですね。

 今年3月6日に開催された「第66回びわ湖マラソン大会」ではメーンスポンサーとして特別協賛し、Wi-Fiスポットを活用したイベントなど大変ご好評をいただきました。ここでは、今後注力しようと考えているデジタルサイネージの実証実験を行いました。大型や小型のデジタルサイネージをはじめ、コース沿道には移動型サイネージとして計3面のモニターを装着した「サイネージマン」も登場させTwitter上の大会応援ツイート、大会に関連したオリジナルコンテンツなどを配信するというものです。去年好評だった弊社のサービスブランドである「eo」を冠した大会オリジナルバーガー「eoバーガー」も販売しました。新しい試みとしては、デジタルサイネージから割引クーポンを携帯電話に発券する企画を実施し、大会の盛り上げに貢献できたのではないかと考えています。

 今年10月に開催される大阪マラソンにも特別協賛しています。また、スポーツ振興以外にも、「eo Music Try」や天満天神繁盛亭の定席を「ライブ繁盛亭」として配信するなど、文化面でも貢献しております。これからも、関西の地元密着企業として、関西の発展により一層の貢献をしていきたいと考えております。
《RBB TODAY》

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