【データウェアハウス&CRM EXPO】ここが見どころ!あのグループウェア0円企業の次の戦略 | RBB TODAY

【データウェアハウス&CRM EXPO】ここが見どころ!あのグループウェア0円企業の次の戦略

エンタープライズ ソフトウェア・サービス

取締役 CTO 兼 SaaS/クラウドR&D本部 本部長 森谷武浩氏
  • 取締役 CTO 兼 SaaS/クラウドR&D本部 本部長 森谷武浩氏
  • 常務取締役 コンサルティング本部本部長 柳沢貴志氏
 1年ほど前、0円グループウェア「GRIDY」で市場に参入してきたブランドダイアログ。その登場は衝撃的だったが、同社は続けてKnowledge Suite(KS)というSFA、CRM、サポートセンターやアフィリエイト支援ツールなどをリリース。White Baseというグリッドコンピューティングの基盤確立(JAPAN GRID)について着々と施策を展開している。

 そのブランドダイログが、5月に開催されるCRM EXPO(東京ビッグサイト)に出展し展示やデモを行う。特に注目なのは、KSのツール群ラインナップが充実してきたことを受け、それらを統合的に活用。中小企業のBI(Business Intelligence)につなげようとしている点だ。今回は同社の常務取締役 コンサルティング本部本部長 柳沢貴志氏および取締役 CTO 兼 SaaS/クラウドR&D本部 本部長 森谷武浩氏に話を聞いてみることにした。

――まず、今回のCRM EXPOでのブース展示の概要について教えていただけますか。

柳沢:5月にブランドダイアログはKnowledge Suite(KS)の新しい機能である「GRIDY CRM」、サポートセンターやコールセンターのための「GRIDY CENTER」を正式リリースします。今回の展示では、昨年リリースしている「GRIDY SFA」とともに、これらの新しいビジネスアプリケーションのデモや展示を行い、各アプリケーションのフロントエンドの役割を持つGRIDY(グループウェア)との連携、ユーザー事例の展示などを行います。ブースも12コマを確保し、説明要員も増員するなどして、来場者にKSによるSaaS型ビジネス支援ツールを直接体験してもらえるようにするつもりです。

――昨年の展示会ではグループウェアのスケジュール管理のアポイント情報を、SFAと連動させて活用するようなデモが行われていました。今回はそれにCRMやCENTERなどの機能が加わるというイメージでしょうか。

柳沢:そうですね。B2Bにおいては取引先もカスタマー(顧客)と考えることができますので、SFAで集約された営業活動情報をCRM(Customer Relationship Management)に活用することも可能です。もちろん、小売業者の顧客情報管理に使うという一般的なCRMとしても活用できます。あるいは、CENTERに集まる問い合わせやクレーム情報などは、CRMと連携させればキメの細かい取引先のフォローアップやユーザーサポートもできるでしょう。KS上で重要なのは、これらGRIDY連携のアプリケーションによって集められた情報がナレッジとして統合的に活用できるようになることです。SaaSによってハードウェアを仮想化・集約したのに、その上で利用するサービスやアプリケーションがばらばらでは意味がありません。KSでいろいろなアプリケーションを利用するというのは、フリーミアムで安いサービスをばらばらに利用することと違う付加価値(=ナレッジベース)を提供することだと思っています。

――今回の展示会では、同じ主催者による「クラウドコンピューティングEXPO」が同期間、同会場(東京ビッグサイト)で開催されます。SaaSビジネスの先駆者としてはクラウドでもよかったように思えますが、「CRM EXPO」を選んだのはなぜですか。

森谷:米国ではSalseforceにしろAmazonにしろ、クラウドビジネスの代表的な事例がすぐに浮かびますが、日本では、これといった事例が実は少ないという面があります。2009年は我々もSaaS型ビジネスを展開するにあたって、グリッドという技術を前面に出していましたが、利用できるサービスがグループウェアだけでなくSFA、CRM、CENTERと揃ってきた現在では、クラウドやグリッドという背景技術は意図的に見せず、具体的なサービス内容や便利さをアピールしたほうがよいと思っています。Gmailのユーザーも、それがクラウドだからSaaSだからという理由ではなく、単純に便利だから、使いやすいから使っているのだと思います。よく言われることですが、クラウドもグリッドも手段であって目的ではありません。KSの新しいツールやサービスをアピールするために「クラウド」ではなく、アプリケーションのジャンルであるCRMを選んだのはこのためです。KSを使っていただく中で、自然な形でクラウドを利用して頂ければと思います。

――データ管理だけではなく分析して、それを活用していくことが不可欠ですが

森谷:ブランドダイログのCRMは、周辺アプリケーションと連動して集約したデータをナレッジとして、個々の事業計画だけでなく経営にも役立てることが可能になります。単体のSFAやCRMを動かしていて、それらのデータを活用しようとすると、ともすればデータベースによる管理に陥りがちです。もちろん、それでもいいのですが、これらの情報をナレッジベースとして管理できれば、BI(Business Intelligence)と呼ばれる経営管理情報の解析や、業務プロセス全体を通じた意思決定に役立てるシステムが見えてきます。

――GRIDYではBIシステムを実装することまで視野に入れているんですか?

 一般にBIというと、大規模エンタープライズ向けの大掛かりなソフトウェアやソリューションというイメージがあります。確かに、日々の企業活動に伴う大量なデータを処理し、解析を行うには高度なデータマイニングやシミュレーションなどスパコン並みのCPU性能が要求されることがあるかもしれません。我々がターゲットとするSMBと呼ばれる規模の事業者では、そのような大規模なシステムはなかなか導入できません。しかし、例えばCPUリソースでいえば、JAPAN GRID構想によるリソースが活用できる可能性があります。SMBの場合であれば、正しいデータが適切に集約されていてば、経験豊富な経営者やマネージャが最適な意思決定ができるはずです。このようなBIの場合は、解析アルゴリズムよりもデータがいかに集約されているか、ナレッジ化されているかがポイントとなるでしょう。本格的な大規模エンタープライズ向けのBIではないかもしれませんが、日々発生する営業活動データを有機的に結合させ、さまざまなカテゴライズやビューで活用できれば、BIシステムへの応用はできると思っています。実は、BIとグリッド技術には共通する部分があると思っています。BIは、企業内のデータのネットワークを構築することで、さまざまな経営情報を解析します。JAPAN GRIDも、個々のPC(CPU、ハードディスク)をネットワーク化します。ナレッジとPCのネットワークは、そのトポロジーが非常に似ています。つまり、BIとグリッドは同じ線上にあるのです。KS上のアプリケーションをうまく活用すれば、企業のBIシステムへの応用も可能ではないかと思います。
《中尾真二》

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