固定系から移動系通信への移行が鮮明に〜総務省調べ2006年度トラヒックデータ | RBB TODAY
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固定系から移動系通信への移行が鮮明に〜総務省調べ2006年度トラヒックデータ

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 総務省は1日、2006年度(平成18年度)の電気通信サービスに係る通信量等の状況について取りまとめた「トラヒックからみた我が国の通信利用状況」と題する報告を発表した。

 この資料は、電気通信事業報告規則(昭和63年郵政省令第46号)に基づき、電気通信事業者より報告を受けた2006年度(2006年4月1日〜2007年3月31日)の加入電話、ISDN、IP電話、携帯電話、PHSおよび国際電話の利用状況について集計・分析を行い、取りまとめたものとなっている。内訳については、兼業している事業者も含めて固定系関係 30社、移動系関係 33社、IP電話関係 44社、国際電話関係 14社となる。

 まず全体的な契約数としては、固定系(加入電話・ISDN)は全体的に微減しており、5,516万契約で対前年度5.0%減少。うち加入電話は4,817 万契約で対前年度4.7%減少、ISDNは700万契約で対前年度6.6%減少となった。IP電話の利用番号数は、1,448万件で対前年度26.4%増加。移動系(携帯電話・PHS)は、全体で1億170万契約で対前年度5.4%増加。携帯電話は9,672万契約で対前年度5.4%増加、PHSは498万契約で対前年度6.1%増加となった。固定系の微減率、移動系の微増率ともに、ここ数年ほとんど変わっておらず、今後もこの状況で推移するものと見られる。

 一方で2006年度の総通信回数は、1,199.2億回で対前年度1.0%減少。総通信時間は、43.3億時間で対前年度0.8%減少となった。実は通信回数・通信時間についても、ここ数年微減の傾向は変わっていない。とくに通信時間については、2002年度(平成14年度)時点では60億時間近かったものが、4分の3ほどに落ち込んだことになる。理由については推察となるが、やはりインターネットや携帯電話を使ったメール、あるいはその他コミュニケーションツールや情報共有サイトなどに、情報伝達手段が取って代わられているのが一因だろう。

 通信回数を発信種類別に見ると、固定系発信は596.2億回で対前年度6.4%減少、IP電話発信は58.0億回で対前年度67.3%増加、携帯発信は526.0億回で対前年度0.7%増加、PHS発信は18.9億回で対前年度11.4%増加となっており、固定系発信から、携帯/PHSやIP電話発信に移行していることが見て取れる。通信時間を見ても、固定系発信は2,063百万時間で対前年度9.0%減少、IP電話発信は297百万時間で対前年度41.0%増加、携帯発信は1,816 百万時間で対前年度4.3%増加、PHS発信は151 百万時間で対前年度6.3%増加となり、この傾向は変わらない。

 そのほか詳しくは、総務省のサイトでPDFファイルが公開されているので、参照してほしい。
《冨岡晶》
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