【WILLCOM FORUM & EXPO 2008 Vol.1】次世代に向けて走り出す——WILLCOMが提案するワイヤレスBBの世界 | RBB TODAY
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【WILLCOM FORUM & EXPO 2008 Vol.1】次世代に向けて走り出す——WILLCOMが提案するワイヤレスBBの世界

エンタープライズ モバイルBIZ
ウィルコム代表取締役社長の喜久川政樹氏
  • ウィルコム代表取締役社長の喜久川政樹氏
  • 市場の閉塞感を払拭するためのウィルコムの取り組み
  • ブロードバンドを利用する山形県新庄市の八向中学校の生徒たち
  • 齋藤弘 山形県知事から喜びのビデオメッセージが届いた
  • ライブ中継では校長が「WILLCOM COREもぜひ本校から初めてほしい」とアピールした
  • もう一つの未来。
  • ウィルコムはPHSをさらに進化する
  • 生活必着型携帯として紹介されたHONEY BEEは品薄状態になるほどの好調ぶり
 「WILLCOM to the NEXT.—さぁ、次世代へ!」をキャッチフレーズに、ウィルコムのプライベートイベント「WILLCOM FORUM & EXPO 2008」が、六本木の東京ミッドタウンにて開幕した。5月27日、28日の2日間にわたり、講演や展示が行われる。

 初日の27日には、ウィルコム代表取締役社長の喜久川政樹氏が「ウィルコムの提案するワイヤレス・ブロードバンドの世界」をテーマに基調講演を行った。

 まず、「ケータイ・BB大国の憂鬱」として、「売り上げベースでは縮小傾向にあり踊り場にさしかかった電気通信市場」「高度に発達しすぎた国産携帯のシェアは世界ではわずか5%に留まり国際競争力が失われている」「IT化が急速に進んだ結果、逆に情報発信の東京一極集中が起こっている」の3点をあげた。

 そのうえで、市場の閉塞感を払拭するための同社の取り組みとして、「1.飽和していく市場の中でも成長できる商品の投入」「2.世界をターゲットにしたオープンプラットフォームを前面に出していく」「3.情報発信に着目したデジタルデバイド解消への寄与」「4.来春サービスインを予定している次世代PHSサービスWILLCOM COREを使うことで新たなブロードバンド市場を開拓」をあげた。

 さらに「3.」の具体例として、山形県新庄市の八向(やむき)中学校への、PHS高度化通信規格「W-OAM typeG」の今年2月の敷設を紹介。齋藤弘 山形県知事がビデオメッセージで、採算性の問題からADSL敷設が叶わない同地区の実情に触れ、「W-OAM typeG」導入の喜びを語り、同システムを利用したライブ中継も行われた。

 また、携帯キャリアとは違うウィルコムの未来「もう一つの未来。」として、独自進化を続けたが故に世界で受け入れられないいわゆる「ガラパゴスケータイ」は同社の目指すところではなく、「生活必着型携帯」「スマートフォン」のほか、D4に代表される「次世代に繋がり世界で通用するオープン性の高い端末」に注力していくことを強調した。

 先ごろ発売日延期がアナウンスされたウルトラモバイル「WILLCOM D4」の延期理由については、「生産台数確保のため」とし、少量であれば予定通りの出荷も可能であったことを明かしつつ、発売時には「万全の体制で提供していく」と力強く語った。

 このほか26日に発表された、6月下旬の発売が待たれるWILLCOM 03(ウィルコム・ゼロスリー)への自信、ブルーシールアイスクリームモデルが発表された人気機種「HONEY BEE」の好調ぶりや、FeliCaへの今年度第4四半期対応予定などを改めて紹介。WILLCOM 03を3台収めたコーチのバッグを手に(喜久川社長曰く)シュールな姿を披露し、会場の笑いを誘った。

 次世代PHSとして期待が高まるWILLCOM COREについては、AIR-EDGEやWILLCOM 03の正常進化形としての「モバイルブロードバンド」、ADSL・FTTHに並ぶ第3のアクセスとしての「ワイヤレスブロードバンド」、またこれに留まらず、中国網通との共同開発も進み、GSM(デジタル携帯電話の事実上の世界標準)版も試作機レベルでは実現されている「W-SIM」を活用したオープンインフラ・オープンデバイスがもたらす新しいユビキタスを実現する「新しい領域」もターゲットマーケットとしてあげた。また、上下最大100Mbps以上の伝送速度、新幹線でも利用可能な300km/h以上対応のモビリティ、安定した実行速度び実現にむけ開発を進めていることを紹介した。

 さらに、上り速度の高速性や16万か所に及ぶロケーションをもつ同社ネットワークを基盤とした定点カメラやセンシングネットワークの提供へ向けた取り組みも語られた。「定点カメラ・センシングネットワーク研究会」には現在、インテル、NTTコミュニケーションズ、シャープ、マイクロソフト、富士通、京セラ、日立、NEC、東芝ら31社が賛同しており、渋滞中継、防災、擬似観光、事故現場確認への活用などが期待されている。ちなみに、同社が基地局を設置ずみで、WILLCOM COREへの展開を予定している16万(マイクロセル)という数値は、国内の郵便ポスト数に匹敵すると言う。

 また、先ごろ発生した中国四川大地震の被災地ではPHSが重要な通信手段となり、中国電信はPHS基地局を緊急増設した話題にも触れられた。これを受け同社は、中国大使館に義援金ならびに100台のPHSを寄贈したという。

 最後に喜久川社長は、「お客様がWILLCOMを使っていることを意識せずにブロードバンドを利用」できるようなサービスの提供を目指すと言う、「携帯とは違った“もう一つの未来。”——次世代に向けて走り出す」と意欲を語り締めくくった。
《編集部》
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