もはやスカイプ状態?——相次ぐ3キャリアの無料通話プランの拡大 | RBB TODAY

もはやスカイプ状態?——相次ぐ3キャリアの無料通話プランの拡大

エンタープライズ モバイルBIZ

 28日、ソフトバンクモバイルは、無料通話に関する適用範囲や条件を変えるメニュー変更の発表を行った。

 ひとつは、ホワイトプランの通話料およびメール通信料の無料対象範囲を3月1日からサービスインの予定であるディズニー・モバイルの携帯電話との通話に拡大するというものだ。これにより、ソフトバンク携帯電話同士だけでなく、ディズニー・モバイルの端末とも1時から21時までの国内通話、メール通信料が無料となる。また、「ホワイト家族24」についても同一グループの回線としてディズニー・モバイルのユーザーも含めることができるようになる。

 もうひとつは、22日に発表済みである「ホワイト法人24」に月額924円を追加することで、無料通話対象となる同一法人グループの回線数(10回線)の制限をなくすという「ホワイト法人24+」だ。この新メニューは6月1日から受付を開始するとしている。

 じつは、NTTドコモは27日付けで300回線まで同一グループに登録できる法人向け無料通話サービスを発表している。これは、22日のソフトバンクの発表を受けての対抗措置という見方も成り立つ。そして、ホワイト法人24+は、さらに対抗メニューという見方も可能だ。

 さらにいえば、21日には、KDDIが家族間の無料通話サービスを開始するという発表を行っている。ドコモは27日の発表では上記法人向けサービスのほかに家族間も無料通話ができるサービスもリリースしている。

 ソフトバンクは昨年、料金プランやメニューについて、ライバル企業が新しい料金を設定したら48時間以内に対抗プラン、メニューを発表するという方針を掲げていた。現在は、この方針はとっていないことになっているが、ここにきて、21日にKDDIがソフトバンクの「ホワイト家族24」対抗のメニューを用意し、シェアトップであるドコモもこの市場(競争)に参入せざるを得ないほどになってきたともいえる。

 ユーザーにとっては、市場が健全に機能している状況といえるが、ビジネスとして大丈夫なのか、といういらぬ心配さえしてしまいそうだ。しかし、このようなビジネスモデルは、じつはスカイプが先行している。スカイプはインターネットを利用した音声通話サービスだ。ソフトは無料で、スカイプユーザー同士の通信、通話は国内、国外を問わず無料だ。スカイプから固定電話などへの通話に対して課金を行っている。あるいは、スカイプというVoIPプラットフォームの周辺に、専用端末を作るメーカー市場や、法人向けソリューションを展開する企業らとエコシステム(生態系)を構築することで、ビジネスを展開している。

 同一キャリア内の通話料、基本料をなるべく安くし、パケット通信や他キャリア通話の課金という部分は、スカイプのモデルに通じるものがある。しかし、スカイプのモデルはインターネットという安価なインフラが大前提となるものだ。携帯電話の場合、通信網や基地局、アンテナなど自前のインフラだ。社会インフラとして一定の品質や信頼性が損なわれることがあってはならない。スカイプのようなモデルが100%適用できることはないだろうが、キャリアビジネスのあり方は変わってきている。
《中尾真二》

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