今回のCEATEC JAPAN 2007では、いくつかのメーカーのブースで電子ペーパーを利用した製品が展示されているが、NTT Docomoのブースでは、電子ペーパーをキーボード表示部に使った携帯電話端末「キーパッドディスプレイケータイ」が参考出品されている。 同製品はキーボード表示部に電子ペーパーを使うことで、キートップの表示を利用シーンごとに変更する機能を備える。たとえば文字を入力するシーンでは、「文字」キーを押すことにより、キートップの表示が数字、アルファベット、ひらがな、カタカナなどに切り替わる。目の前で変わっていく様子はなんとも不思議な感覚だ。 電卓機能利用時には、方向キーに四則演算記号が表示されるなど、とてもわかりやすい。 ただし、現在のところ、表示の切り替えに時間がかかること、電子ペーパーにキーボードバックライトを透過させることがきないため暗がりで使いにくいことなど、いくつかの課題があるという。電子ペーパーにはSiPix社のものを利用しているとのことで、今後の電子ペーパー技術の進歩に期待したい。 ブースの担当者によれば、実用段階にいたるまでには、あと1〜2回試作機を製作しなければならないとのことだ。とは言え、今回の展示でも、電子ペーパーのインクの色に合わせて、ボディのカラーバリエーションを揃えるなど、市販化への道はさほど遠くない印象だった。