【CEATEC 2007 Vol.14】PV世界一でも不満? 朝や週末も利用してもらうための新サービスとは? —— ヤフー基調講演 | RBB TODAY
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【CEATEC 2007 Vol.14】PV世界一でも不満? 朝や週末も利用してもらうための新サービスとは? —— ヤフー基調講演

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Yahoo! Everywhere構想の最新の取り組みを説明する井上氏
  • Yahoo! Everywhere構想の最新の取り組みを説明する井上氏
  • 「朝と週末は使われていない」の根拠として示されたYahoo! JAPANへのアクセス数による利用状況
  • 「Yahoo! HD for AQUOS」プロトタイプのデモ
  • 「ビジョン・サービス(モーニングビジョン)」プロトタイプのデモ
  • Yahoo! HD for AQUOSの地図情報。細いフォントでは横方向の線が見えなくなるなど問題があったためフォントも選択し直したという
  • 意外にウケが良かったという絵本。サービス開始後はコンテンツの充実が予想される
  • 登録しておいたカテゴリの最新ニュースをキャスターが読み上げる。朝の忙しい時間帯、ニュースを読んでいる暇がないときに便利だ
  • すでに6月にサービスを開始している携帯電話向けの「朝よむマガジン」
 「傾向として、朝と週末は使われていない」。3日、CEATEC JAPAN 2007のキーノートスピーチで登壇したヤフー株式会社代表取締役社長井上雅博氏は、インターネットの利用について、Yahoo! JAPANへのアクセス数を基に、このような分析結果を示した。

 井上氏によれば、インターネットの利用率をページビューではなく、利用時間をもって測った場合、朝6時から9時という朝の時間帯、そして土曜日と日曜日の週末、この2つの時間帯がインターネットの利用が伸びない時間帯であり、これを改善できれば、さらなるインターネット利用の伸びが見込めるという。

 そこで、こうした状況を打開するために、昨年同社が発表した「Yahoo! Everywhere構想」の最新の取り組みとして、フルハイビジョンテレビに向けたコンテンツサービス「Yahoo! HD for AQUOS」プロトタイプ、ならびに「ビジョン・サービス(モーニングビジョン)」プロトタイプ、「Yahoo! DIGITAL HOME ENGINE for DLNA」など、新しいサービスを紹介した。

 「Yahoo! HD for AQUOS」は、シャープの液晶テレビAQUOSシリーズの今秋発売予定モデルに向けて開始予定のサービスで、フルHDハイビジョン向けコンテンツとして、地図情報、絵本、ブックス、レシピなどが用意される。

 地図情報では、アルプスの地図情報をベースに、同社との協業により、地図上に表示する文字情報の最適化やフォントの選択などのチューニングを行っている。また、プロトタイプの段階で、意外にもウケが良かったのは絵本だという。これは、ソフトバンククリエイティブが発行する絵本をフルHD用に高品質データとして新たにスキャンしたもので、美しい映像をリビングルームで親子揃って楽しめるという。

 今回のサービスの肝となるのは、AQUOSに搭載されるフルHD用の静止画連続再生技術やオーバーレイ技術を、ヤフーの各種サービスAPIとを結びつける技術だという。

 「ビジョン・サービス(モーニングビジョン)」は、6月に携帯電話向けにサービスが開始された「朝よむマガジン」のテレビ向けといったもので、UIを工夫し、朝のニュース番組をイメージしてキャスターがニュースを読み上げてくれるのが特徴だ。こちらは、実サービス開始までに、もう少し時間が必要とのこと。

 「Yahoo! DIGITAL HOME ENGINE for DLNA」は、Windows XPやVistaを搭載するPCをサーバーに据え、DLNAクライアント向けにYahoo! JAPANが提供するコンテンツを再生することを可能にするサービスだ。PC側にあらかじめサーバー用ソフトウェアをインストールしておき、「Yahoo! 」フォトや「Yahoo! ポッドキャスト」などの画像/音声サービスをクライアントに合わせて動的に最適化して配信するという。Yahoo! JAPAN IDによるログインに対応し、サービスのパーソナライズが可能だという。

 また、井上氏は、この動画像変換配信技術にアイ・ブロードキャストの「SnapVu・スナップビュー」を採用したことを明かした。

 井上氏は、Yahoo! Everywhere構想において重要な要素として、オープンなマーケットであること、UIがデバイスごとに最適化されていること、デバイスの機能本位でなくあくまでも利用者本位であること、シームレスな利用が可能であることの4つを挙げた。そしてパートナー企業との協業の重要性をあらためて強調し、今後も、APIの公開や、Yahoo! JAPAN IDの外部への解放、共同研究の場の提供などを一段と推進していく考えをまとめた。
《竹内充彦》
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