【仮想化最前線・インタビュー】運用面に注力する日本HPの仮想化!VMwareと連携した専用ツールも豊富に用意 | RBB TODAY

【仮想化最前線・インタビュー】運用面に注力する日本HPの仮想化!VMwareと連携した専用ツールも豊富に用意

エンタープライズ その他

 HPは、仮想化の環境(運用・管理)面に力をいれた製品やサービスの充実を図っている。
  •  HPは、仮想化の環境(運用・管理)面に力をいれた製品やサービスの充実を図っている。
  •  HPは、仮想化の環境(運用・管理)面に力をいれた製品やサービスの充実を図っている。
  •  HPは、仮想化の環境(運用・管理)面に力をいれた製品やサービスの充実を図っている。
  • HPの仮想化へのアプローチ
  • HPの仮想化ロードマップ
  • 日本ヒューレット・パッカード株式会社 マーケティング統括本部 インフラソリューションマーケティング本部
山田功一郎 氏
  • HPのサーバ仮想化
  • 仮想化を支援するソフトウェア/サービス
 HPは、仮想化の環境(運用・管理)面に力をいれた製品やサービスの充実を図っている。HPが推進する仮想化戦略について、日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)のインフラソリューションマーケティング本部 小桧山淳一氏と山田功一郎氏に話をうかがった。

──“HP Adaptive Infrastructure”とその枠組みの中での仮想化の位置づけは?

小桧山氏「企業は、収益性やビジネス成長、競争優位、そして投資効果改善など、ITによるビジネス成果を求めています。それを実現するには、ITをビジネスと完全に連携させ、Information Technology(IT)から、Business Technology(BT)へ進化させる必要があります。我々は、このBTの最適化に、“サーバ&ストレージ”“サービス”“ソフトウェア”をコア技術とし、かつこれら3つを徹底して管理できるインフラストラクチャが不可欠と考えます。このインフラストラクチャをHPでは“Adaptive Infrastructure”としてコンセプト化しています。ビジネス効果を最大化するためにAdaptive Infrastructureに求められるのは、運用コストの低減、低リスク・高品質のサービス、そして変化に柔軟に適応するスピード。24時間×365日無人化されたコンピューティング環境下の次世代データセンターをご提供することを目指しています」

小桧山氏「我々はAdaptive Infrastructureの要素を6つに分類しています。それは、ハードウェア、電源&冷却、管理、セキュリティ、仮想化、そして最後が自動化です。つまりHPでは“仮想化”は6つの手段のうちの1つにすぎません。ITリソースをプール化し、必要に応じて動的に再配置、不要になればプールに返却して再利用する。ハードウェアのパフォーマンスとコストが急激に向上している現在において、ITリソースを有効活用する手段としては仮想化が最適です。大型のUNIX系では“仮想化技術を導入したい”というお客様はいません。我々はコンソリデーションを検討されているお客様に、仮想化を1ツールとしてご紹介しています」

──現在のサーバ仮想化の盛り上がりをどう見ているか?

小桧山氏「日本では今、仮想化の“技術”のみが騒がれていますが、仮想化の環境、つまり運用・管理も含めて考えなければ、本当のビジネス効果は得られません。仮想化は、自由なリソースの再配置を可能にしますから、インフラの柔軟性・俊敏性の向上というメリットがありますが、別のデメリットもあります。それは、物理層と実行環境の間に仮想化階層が増えることにより、構成管理の複雑さが増してしまうということです。例えば、サーバの実装台数が10台であっても、2Wayであれば20プロセッサ、なおかつクアッドコアなら80コア、つまり80台のサーバです。さらに1コアにつきVMwareが2つ動けば、OSとしては160。従来の考え方でいけば160台のサーバを管理しているのと同じです。しかも、各OS上で動くアプリケーションはまず1つではないでしょう。ですから、仮想化技術を単純に入れるのではなく、それを運用・管理するところまで考えるべきなのです」

小桧山氏「仮想化技術は随分と進歩し、非常に使いやすくもなりました。パフォーマンスや可用性といった細かいレベルでの向上の余地はまだまだありますが、仮想化技術としてはある程度のレベルに達してきた感があります。ところがその一方、コストメリットを含めた“仮想化環境”はなかなか整っていない。これほど仮想化技術が進歩しても、本番環境ではあまり使われない理由はそこにあると思います。加えて、仮想化にはベンダーのメンテナンスの問題が必ず伴います。VMwareやXenによる仮想環境下で、パッケージソフトウェアに問題が発生したら、パッケージベンダーさんはそのままサポートしてくれるでしょうか。おそらく、物理環境下での再現確認してほしいと返してくるでしょう。日本のお客様はこの点を非常に怖がります。ですから仮想化ソフトウェアはメンテナンスまでサポートすることが必要なのです」

──HPの仮想化へのアプローチとは?


小桧山氏「HPでは、仮想化を“ビジネス・機能・運用”という3つの視点からとらえています。ビジネスは、ファイナンス担当の視点でメリットとデメリットを考える。機能は、インフラ設計者の視点でリソース利用効率の向上を考える。そして運用は、管理者の視点で管理の簡素化(自動化)を考える。HPでは特に、最後の“運用”に注力しています。昨年からのマーキュリー社およびOpsware社の買収もその1つです。HPには仮想化ロードマップがあり、データセンターからデスクトップまでの資源を最適化を目指しいます。最初のステップは、各ハードウェアの仮想化です。日本における仮想化はこの段階にあると思います。第2ステップが、SLA(Service Level Agreement)を自動的に満たすように設計された統合型仮想化環境、そして最終的には、仮想化によって最適化された異機種混在環境です」

──HPのサーバ仮想化とは?

小桧山氏「IA系の主流であるVMwareと、UNIX系のVSE(Virtual Server Environment)の2つに分かれますが、いずれも統合管理ツール“System Insight Manager”で一元管理できます。また、従量課金ソリューションも組み込んでおり、あらかじめ予備CPUを搭載しておき負荷がかかった時点で使用する“Instant Capacity(iCAP)”、30日分の使用権を購入し必要時にだけ使用する“Temporary iCAP”、そしてCPUの使用率で課金する“Pay Per Use”という3つのメニューを用意しています。HPの各種ソフトウェアの料金体系は仮想化に対応済みですが、他のソフトウェアベンダーさんの対応はまだそれほど進んでおらず、今後が注目されるところです」

──HPのVMware対応の仮想化管理ツールの特徴は?

山田氏「HPではVMwareと連携した専用ツールを豊富に用意しています。マイグレーションにおいても、必要な手動プロセスを自動化する“Server Migration Pack”を用意していますが、物理サーバから仮想マシンへ(P2V)、仮想マシンから仮想サーバへ(V2V)、また仮想サーバから物理サーバへ(V2P)と、お客様の様々な移行方法にリーズナブルな価格で対応しています。このような移行ツールを自社製品として開発しているベンダーはHPのみです。VMware用にHPが専用で開発したものとしては、Virtual ServerやXenの仮想環境も1つのツールで管理できる“Virtual Machine Management Pack”もあります。また統合管理ツールである“Systems Insight Manager”では、物理サーバだけでなく、仮想サーバがどのCPUに対して割り当てられているか、さらに使用率や障害の有無の状況といったことまで1つの画面から行うことができ、またインタフェースも“HP OpenView”で統合されています」

山田氏「サービス面においては、ハードウェア障害発生時には監視チームが検知して通知する無料のハードウェア監視サービスをご提供していますし、ゲストOSも含む一貫した保守・サポートを行っています。VMware上でWindowsやLinuxなどを実行している場合も、物理サーバ上で実行しているのと同等の扱いでサポートしているのはHPのみです。ただし、残念ながらサポートが終了したNT4.0は対象外とさせていただいています。また、教育サービスではVMware社に専任のエンジニアを常駐していただくなど、お客様のトレーニングにも力を入れています。HPはVMware認定のサーバが最も多いベンダーであり、この半年間で注文数は2.5倍に増加しています。運用管理、提供方法、サポート内容、人材のノウハウ・実績と、あらゆる面で勝負できるラインアップをそろえています」

──最後に、HPがワールドワイドで進めているIT移行の進捗は?

小桧山氏「今年度内には何らかの発表ができると思います。HPの情報システム部は、コンパックの買収によって肥大なIT組織となってしまいました。HPでは、サーバとストレージの購入費用がそれぞれ年率3%、6%の上昇であるのに対し、運用・管理費用は年率10%で増加していました。運用・管理費用は、日本の企業の場合は、予算配分の方法の違いもあり、この運用・管理費用が見えていないことが多いのですが、この値は多くの企業にあてはまると思われます。しかし現在、HPの情報システム部はこの課題を克服すべく、ドラスティックな変革期を経験しています。彼らのミッションは、85カ所あったデータセンターを6カ所(3カ所は待機系)に集約すると同時に、サーバ数も3分の1に減らす。また、運用・管理コストの縮小によって革新(新たなサービス)に充てる予算を従来の2割から8割へ増やす。そして、年間1,000億円のコスト削減を実現する、というものです。我々はこの成果をエンタープライズ顧客向けの事例にしたいと考えています」

──ありがとうございました。
《柏木由美子》

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