【東京国際映画祭】「虹の女神 Rainbow Song」市原隼人らが舞台挨拶 | RBB TODAY
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【東京国際映画祭】「虹の女神 Rainbow Song」市原隼人らが舞台挨拶

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虹の女神 Rainbow Song
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 たとえば韓国で絶大な人気を誇る日本映画といえば中山美穂主演の岩井俊二監督作「Love Letter」だが、これに続く「スワロウテイル」「花とアリス」など独特の繊細さとユーモア感覚でオリジナルストーリーの秀作を撮り続けてきた岩井俊二が、初めてプロデュースに専念した作品、それが「虹の女神 Rainbow Song」だ。第19回東京国際映画祭の特別招待作品として10月23日(月)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、主演の市原隼人、監督の熊澤尚人、主題歌の種ともこ、そしてプロデューサーの岩井が揃って舞台挨拶に立った。

 大学時代の映画研究会で自主映画を作り上げた佐藤あおい(上野樹里)と岸田智也(市原隼人)が、お互いに微妙な距離を保ったまま、卒業、就職、旅立ちと別々の道を歩み出す姿を描いた繊細で愛おしい青春映画が本作。主人公を演じたのは、岩井俊二監督作「リリィ・シュシュのすべて」で映画主演デビューを飾った市原隼人。「すっげぇ大好きな映画」だという本作で、釜山国際映画祭に続いての国際映画祭参加となり「この映画と一緒に動けるのはうれしいです」と誇らしげに胸を張った。

 自作の歌「The Rainbow Song〜虹の女神〜」が主題歌になった種ともこは、「がんばっている女の子の一生懸命な気持ちが感動的なので、そんな頑張っている女の子にたくさん観ていただけると嬉しいです」と挨拶。岩井俊二にメガホンを託され緊張したという熊澤尚人監督は、「エンドクレジットで種さんの歌が流れると、実は僕はそこが一番ぐっとくるんですよ」と笑顔を見せた。

 そして、「プロデューサーとしてはこの映画がデビュー作なんですが、実は東京国際映画祭もこれがデビューです(笑)。初めて呼ばれました。ありがとうございます。すぐ近くに住んでいるのに、なぜ呼ばれないんだろうといつも思っていました(笑)。ほんとうにこの映画祭に参加できて光栄です」とは岩井俊二の弁。

 作家の桜井亜美と物語を作り、熊澤に監督を任せた今回のコラボレーションについては、「自分で作っているときは、オリンピック選手のように非常に孤独なんです。物語を作るところから完成させるまで、みんなで作っているというよりも、一番前を走ってなきゃいけないので、なかなか後ろを振り返ることができないんです。でも、今回は熊澤くんに任せて、一番後ろでゴールキーパー的な立場でした。この角度から映画を観ると、映画って面白いんだなってあらためて感じたし、今まで自分の後ろを走ってくれてた人たちが、これだけのエネルギーを持って映画に臨んでいたんだなということもわかり、あらためて映画ってすごい、映画っていいなと思いました」

 また、5年ぶりの起用となる市原隼人について「5年前は、いつも連れ歩いて、撮影現場ではずっと横にいました。『砂の器』の親子のように(笑)。ほんとうに我が子のような存在なんです」と会場中を笑わせ、「大っきくなりましたね、しばらく見ないうちに。でも、ハートは全然変わってない気がして、そこは大事にしてほしいですね」と、主演作の公開が続き、ここのところ成長著しい市原に目を細めれば、市原も「岩井さんがいなかったら、ここにいないし、CMにもドラマにも映画にも出てないんで、この世界に入れてくれた人だし、パパなんで(笑)、一緒にできて嬉しいです」と息の合ったところを見せた。

 この後、種ともこが「ゲンキ力爆弾」と主題歌「The Rainbow Song〜虹の女神〜」の2曲をライブ演奏し、観客はつい今し方見終った映画の余韻を再び味わうことができたに違いない。
《齊田安起子》
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