米McAfeeがサイバー犯罪の進化についてのレポートを発表 | RBB TODAY
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米McAfeeがサイバー犯罪の進化についてのレポートを発表

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 米国McAfee, Inc.(以下、マカフィー)は、「McAfee Virtual Criminology Report」(マカフィー犯罪学レポート)を発表した。このレポートは、組織的犯罪にインターネットを利用する手法の発達と、それによる個人や企業、政府のコンピュータシステムとネットワークへの脅威などについてまとめたもの。

 同レポートによると、2000年以前は、サイバー犯罪のほとんどが単独の人間によるもので、通常はサイバーの世界で悪名を馳せることを狙ったものだったが、近年は、プロの犯罪者がサイバー犯罪を行うようになりつつある。インターネットを使うことにより、比較的低リスクで多大な経済的利益を得られることが主な理由だという。

 調査結果では、情報詐取がインターネット犯罪中最大の被害を及ぼすカテゴリーであるという。サイバー犯罪者は、企業データベースからID情報やカード情報を抽出することによって個人情報を盗み出し、膨大な数の消費者に被害を与えている。また彼らは企業の財務情報、貴重な知的財産の詐取も行う。

 そして、こうした攻撃の主要なツールとなっているのがウイルスだという。サイバー犯罪者たちは膨大な数のコンピュータをワームとウイルスに感染させ、それによって、セキュリティが低下した「Botネットワーク」または「Botネット」と呼ばれるネットワークを作り出し、攻撃対象となるコンピュータに一斉攻撃を仕掛ける。このような「Botネット」の構築に成功した犯罪者は、極めて巨大な犯罪機会を手にしたことになり、さらにこうした「Botネット」は販売されたり有償でレンタルされたりもするという。

 サイバー犯罪が増加した背景として、オンラインバンキングやオンライン商取引の増加が挙げられる。それとともに、サイバー犯罪が増加する主要な原因は、インターネットのグローバルコネクティビティにより、犯罪活動を全世界で展開でき、偽名やオンラインIDが、犯罪者に都合のいい匿名性を提供することにあるとしている。だが今回の調査では、サイバー犯罪者の手口が高度化する一方で、現在の法的機関がその高度化についていけないことも報告されている。
《小笠原陽介》
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