「予測できるネットワーク」の構築を。シスコがQoSやSLAの重要性を強調 | RBB TODAY
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「予測できるネットワーク」の構築を。シスコがQoSやSLAの重要性を強調

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「予測できるネットワーク」の構築を。シスコがQoSやSLAの重要性を強調
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 シスコシステムズ(シスコ)が次に目指すのは「予測できるネットワーク」の構築だ。通信事業者や大規模企業のネットワーク担当者を対象にしたイベント「Next Generation Network seminar 2004」(NGN2004)にて同社のFred Baker氏が講演を行った。

Fred Baker氏


 同氏は「回線交換の時はよかった。ファイル転送の時間が予測できたためだ」と数か月前に通信事業者が漏らした言葉を挙げた。

 たとえば「映画制作において1日の撮影を終えたらその映像を監督やプロデューサーに送って指示を仰ぐ」「X線画像を専門医に送って診断してもらう」などの事例を挙げた。さらに、家庭内ではIP電話が普及しており、今後は映画や音楽の配信も成長するとした。

 これらのサービスを確実に提供するために「予測できるネットワーク」が必要だというのだ。これは、回線を利用している間に必ず接続されているや必要なダウンロード時間が“予測”できるという意味。つまり、QoS(Quality of Server)やSLA(Service Level Agreement)が実現されているということだ。

 これを実現させるのは、パケットを発生させたアプリケーションなどを特定し優先順位を付ける方法がある。しかし「85%のパケットは暗号化されているという話もある」というのだという。さらに、「ネットワークのトラフィックを見ていると、さまざまなユーザがさまざまなアプリケーションを使っていることが分かる」とその難しさを示した。

カリフォルニア大学におけるルータから取得したデータ。アプリケーション別に色分けされているが緑色の部分はHTTPだが、その上の赤い部分はそのほかのアプリケーションのトラフィックだ。P2Pファイル交換/共有ソフトがほとんどを占めると見られる


 そのため、パケットの中身を見てアプリケーションを判断するのではなく、「HTTPのパケットは短いコネクトがたくさん発生するが、P2Pは長時間のコネクトが持続されることが分かっている。またパケットサイズも参考になる」とあらたな方法を提案した。

 さらに、「『来週、数時間分だけ使いたい』といったようにダイアルアップ接続のように光波長を利用する方法もある」と示した。

 回線品質を保証する回線交換式と対照的なIPネットワークだが、Caspianにも見られるようにIPネットワーク上で回線交換式と同等程度のトラフィック制御を行う動きが徐々に本格化してきてると言えるだろう。

 NGN2004は、2月27日まで渋谷の東急セルリアンタワーで開催されている。セミナーのほか展示も行われており、入場は無料。
《安達崇徳》
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