802.11a/b/g、3つに対応するPCカード。初代製品ながら完成度は高い | RBB TODAY

802.11a/b/g、3つに対応するPCカード。初代製品ながら完成度は高い

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802.11a/b/g、3つに対応するPCカード。初代製品ながら完成度は高い
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 いよいよ802.11a/b/gの3つに対応したデュアルバンドの無線LANカードが店頭に並びはじめた。今回は、量販店店頭に並びはじめたばかりのアイ・オー・データ機器WN-AG/CBを元にその実像をレビューする。WN-AG/CBは、2.4GHzの802.11g(54Mbps)と5.2GHzの802.11aに対応するデュアルバンド無線LANカードだ。802.11gは802.11bの上位コンパチとなることから、事実上3つのプロトコル(802.11a/b/g)に対応する。まさに無線LANユーザ待望の製品が登場した。

■若干厚みあり。それでも気になるほどの厚みではなし
 カードから見ていこう。まず、最近の無線LANカードを使っているユーザにとってみれば、ちょっと不格好にうつるかもしれない。PCカードスロットからのでっぱりはほかの無線LANカードと似たようなものだが、でっぱり部分の厚みがそれなりにある。決して美しいフォルムではないが、ひどく厚みが気になるという厚さでもない。出始めの製品としては十分に許せるものだ。

WN-AG/CB PCに設置
WN-AG/CB。サイズ的にはよくある無線LANカードとほぼ同じ。デュアルバンドでありながら、カードスロットより飛び出した部分は若干厚めでおさまっている


 もうひとつ、多くの人がトリプルプロトコル対応の製品なら、いまのプロトコルが11a/b/gのどれを使っているかがカードを見るだけでわかるのではという期待をいだくと思う。しかしこの製品はハードウェア的にかなり割り切った作りになっていて、インジケータはパワーLEDとNET接続LEDの2つだけ。現在カード自体がアクティブかどうか、ネットワーク的に接続できているかどうかはインジケータで判断できるが、プロトコル的にa/b/gのどれでつながっているかどうかは、アプリケーション「クイックコネクト」が表示する通知領域のメッセージで判断することになる。これが不便かというと実際のところそんなに不便ではない。実際の使い方としては、無線スポットなり会社や自宅なりでつながるかつながらないかのほうが大切た。デュアルバンドであればとにかくどれかにはつなげてくれるので、利用上不便は感じない。
WN-AG/CB PCに設置
ハードウェア的には接続速度などわからない。添付ソフトウェアのクイックコネクタを使って判断する。ちょうど..11直下にある黄色ベースのアイコンにポインタを合わせるとポップアップでコメントが出てくる


■接続設定はクイックコネクトで。プロファイルを登録しておけば使えるプロファイルで接続する
 会社や自宅、さらには無線スポットでと、いろいろな場所から接続するユーザの場合、どうやってアクセスポイント(AP)のプロファイルを保存して切り換えるかという問題に頭を悩ませたことがあるだろう。会社組織ではセキュリティ確保の面からANY接続を拒否したりプロードキャストにAPが返事をしない設定にすることが増えている。このため、接続するAPの情報をプロファイルとして保存しておく仕組みが必要になる。WN-AG/CBの場合はそうした使い方も考慮されており、クイックコネクトという添付アプリケーションを使うことで、プロファイルの登録と切り換えができる。もちろん優先するプロトコルやESS-ID、WEPも登録しておけば簡単に切り換えられるので、11aのAPの負荷が高いようなので一時的に11bのAPに切り換えるといったこともできる。これなら、会社でも自宅でも、そして無線スポットでの接続もこわくない。

 さらに、デュアルバンド対応カードのメリットは、電波環境の悪化があれば、状況に合わせて別の電波に切り替わるという点だ。実際、11a/b/gの3つのAPを用意してファイルのダウンロード中にAPの電源を落とすと、次に接続できるアクセスポイントのうちもっとも高速なものにつなぎかえてくれる。11aを落とせば11gへ、そして11gを落とせば11bとなる。切り替え時間はわずかに数秒。ダウンロードセッションには影響を与えずにシームレスな切り換えを実現している。また、11bまで下がった段階で11a/gのAPに再び電源を投入し、プロトコルを問わずに接続させるというプロファイルの再実行をしたが、ダウンロードセッションに影響を与えずに数秒程度で802.11aへの切り換えを完了した。

■耳のよさ、声の通りは抜群。デュアルバンドでも問題なし
 もうひとつ、デュアルバンドカードでトリプルプロトコル対応となると、気になるのがカード自体の性能だ。無理やり1枚のカードに機能を押し込んでいれば、それはそれで通信性能が低下しそうだ。スペース的にも無理があるので、無線通信部分の機能低下を不安に思うかもしれない。しかし、WN-AG/CBはそんな不安を払拭してくれた。

 実際にテストデータをみてもらうといい。今回のテストは、デュアルバンドのWN-AG/CBと他社のシングルプロトコルカードとを比較することで、WN-AG/CBのカード性能を見る形になる。テスト条件は、アクセスポイントとの水平距離が10m程度で同一フロア上で通信速度を求めるテストと、水平距離が13m程度でフロアちがいの環境でのテストの2つだ。前者は完全遮蔽物として経路中に木造ドアが1つあり、後者は完全遮蔽物として経路中に木造ドアが2つある。また、後者は宅内階段を通してフロア間がつながっているが、たとえドアを開けたとしても見通せない位置にある。APには802.11aがNECのATERM WL54AP、802.11gがメルコのWLA-G54を1chで802.11gモードで利用。802.11bはエレコムのLD-WL11/APを11chで使った。なお、802.11gは現在ドラフトであるうえに、APと無線LANカードが異メーカの製品での接続のため参考値として掲示する。また、速度測定判定にはspeed.rbbtoday.comを利用している。

●同一フロアの水平距離10m。遮蔽物として木造ドア1つ
 カード下り側通信速度(平均)
802.11aWN-AG/CB6.6Mbps
PA-WL/54AC(NEC)6.6Mbps
802.11bWN-AG/CB4.2Mbps
WLI-PCM-L11G(メルコ)3.6Mbps
802.11g参考値:WN-AG/CB4.4Mbps


●フロアちがいの水平距離13m。遮蔽物として木造ドア2つ
 カード下り側通信速度(平均)
802.11aWN-AG/CB5.5Mbps
PA-WL/54AC(NEC)5.3Mbps
802.11bWN-AG/CB0.2Mbps
WLI-PCM-L11G(メルコ)安定せず測定不能
802.11g参考値:WN-AG/CB0.9Mbps


 これからもわかるように、WN-AG/CBはデュアルバンド製品であっても既存のシングルバンド製品同様にしっかり利用できる。デュアルバンド製品の完成度が高いうえに、1万円を切る価格帯で店頭に出回っている。WN-AG/CBをスタートに、今後の無線LANカードはこぞってデュアルバンドへシフトする可能性をも秘めている。
《RBB TODAY》

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