【IP.net速報】今年の秋にはPHSが復権か? −鷹山などが無線による常時接続やブロードバンド戦略をアピール | RBB TODAY

【IP.net速報】今年の秋にはPHSが復権か? −鷹山などが無線による常時接続やブロードバンド戦略をアピール

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【IP.net速報】今年の秋にはPHSが復権か? −鷹山などが無線による常時接続やブロードバンド戦略をアピール
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 ビックサイトで開催中のイベント「IP.net JAPAN 2003」では、「通信キャリアの描くブロードバンドビジネスモデル」と題した講演が行われた。ここでは、PHSや携帯電話を進める鷹山とNTTドコモの2つを紹介する。

「秋には、1.8GHz(PHS)が復権する」。鷹山の高取直氏

 1.8GHz(PHS)の復権を唱えるのは、2002年8月にTTNetからPHSサービス「東京電話アステル」(現、アステル東京)を買収した「鷹山(ようざん)」だ。代表取締役社長の高取直氏は、サービスのスケジュールについて改めて発表した。これによると、7月に固定料金のデータ通信サービスを、来年の春をめどにPHSによるIP電話サービスを開始する予定でいることを明らかにした。

 また、「電柱に登って工事をしていなかったり、設備投資がないため、有識者からは不安の声が出てきている」ことに対し、同氏は「NTTのISM新ノード交換機を用いており、この部分を工事することで、交換機からPHS基地局までの定額化を実現している。そのため、基地局にはほとんど手をつけずに、投資も少なくて済む」とその仕組みを説明した。

 これらのデータ通信サービスを提供する基地局には、64kbpsデータ通信やIP電話サービスを提供するPHS基地局「A型」と、A型に無線LAN機能を持たせた「B型」の2種類がある。A型は従来からの機器を利用して、B型については交換や改良が行われている。同氏は、B型について「人が集まるところを中心に設置して、要望があれば積極的に意見を取り入れる」としている。

 ところで、同社が提供するデータ通信サービスはADSLのような完全な固定料金ではなく、たとえば月300時間までを固定料金にして、それ以上は従量制にする料金体系「ステップ定額」を採用するという。ステップ定額制を導入する理由について同氏は、「クオリティと、確実につながるサービスを目指している。完全な固定料金にした場合、たとえば、つなぎっぱなしにするユーザが出てきて、本当に必要なユーザが接続できなくなるため」と、同社の方針を明らかにした。

 将来的なビジョンとして、他社のIP網との接続や海外戦略にも触れた。同社は、交換して不要になったPHS基地局を中国へ輸出している。そのうえで「数年後には必ずデータ通信の要求が出てくる。そのときは、中国とIP網を接続するかもしれない」とアジアへの展開もアピールした。また、中国だけではなく国内のPHSなどにおけるIP網との接続については、「3月の終わり頃に発表する」との発言があったため、他社との接続についても大詰めの段階にある様子を伺わせた。

 鷹山はPHSに社運をかけているが、移動体通信についてはどちらかというと3G(第三世代携帯電話)に注目が集まっている。3Gサービス「FOMA」をアピールするのはNTTドコモだ。ここでは、常務取締役MM事業本部長の谷公夫氏が、「NTTドコモのワイヤレスブロードバンド」として、携帯電話と公衆無線LANサービス「Mzone」について講演した。

 FOMAの高速化については、「電波状態のよいところではスピードアップさせて、悪いところでは落とすことによって現在の3倍程度の下り速度が見込める。しかし、電波状況のいい場所にユーザが集中するとスループットに不均衡ができるため、均等に割り当てる技術も必要だ」とした。さらに、2004年度末をめどに14.2Mbpsサービスを開始することを明らかにした。これは2002年3月にリリースされた3GPP R5仕様を用いるとしている。

 また、同社は公衆無線LANサービス「Mzone」を展開しており、「現在は人が集まるところで展開してるが、人を集めたい場所で展開するのも1つの手だ」とあたらな手法を提案した。さらに、「公衆無線LANサービスだけではビジネスは成り立たない」と示したうえで、「バックとなるビジネスと組み合わせることが必要」と、同社の方針を解説している。

 最後には、「固定網のブロードバンドは、高速、大容量、定額のメリットがあるが、ワイヤレスにはない。しかし、ワイヤレスのブロードバンドはモビリティ(携帯性)とパーソナリティ(1人1端末)の特徴がある。これらの優位性を活かしたサービス戦略を進める」と締めくくった。
《RBB TODAY》
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