BBTecによるイー・アクセス小畑氏への訴訟、公判始まる。争点は小畑発言の技術的正当性に? | RBB TODAY
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BBTecによるイー・アクセス小畑氏への訴訟、公判始まる。争点は小畑発言の技術的正当性に?

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BBTecによるイー・アクセス小畑氏への訴訟、公判始まる。争点は小畑発言の技術的正当性に?
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 ビー・ビー・テクノロジー(BBTec)が、イー・アクセス社CTO小畑氏に対して起こした損害賠償訴訟の第一回口頭弁論が、東京地方裁判所で開かれた。小畑氏は、情報通信技術委員会(TTC)のDSLのスペクトル管理標準を定める作業部会「サブワーキンググループ4-6-5」のリーダーである。

公判終了後に記者会見に臨む小畑CTO(左)


 今日の口頭弁論には、原告側からは弁護士の牧野氏が、被告側は小畑氏および弁護団が出席した。第一回ということで、訴訟内容の確認や審議の進め方などについて確認がおこなわれた。審議の進め方については、原告であるBBTec側が、AnnexA vs AnnexCという技術論ではなく被告による不当な比較広告を争点としたいと述べたのに対し、被告の小畑氏側の弁護士からは、被告の発言が不正競争防止法でいう「虚偽」にあたるかどうかの判断には技術的な議論は欠かせないと指摘した。また、被告側は本件に関して、BBTecによる訴権の濫用であり、訴えをしりぞけるよう求めた。

 冒頭、口頭での意見陳述を許可された小畑氏は、本訴訟が企業や組織相手でなく個人に対して行われたことについて、小畑氏本人および他の委員への圧力(*)であり、自社に有利に議論を進めようとするものだと述べた。また、AnnexAが他の通信に影響を与えるのは実験や数値計算で明らかだと述べ、自らの発言内容が不当なものではないと主張した。

 裁判は判決が出るまで分からない部分もあるため、技術論に入り込んで長引くかどうかを含め、今後どう展開するかはまったく不明である。

 ただ、もし裁判の中で、小畑氏の発言が「虚偽ではない」とされ、AnnexA.exが日本の通信環境の中で使用された場合に実際に問題を起こしうるとの判断が下された場合、たとえ控訴するにしても、TTCでの標準化の作業やNTT東西との接続契約などでYahoo!BBサービス自体に大きな影響を及ぼす可能性がある。BBTecにとって、勝訴できなかった場合は12Mサービスまるごと失いかねないわけで、小畑氏との「賭け金」の差はあまりに大きい。上げた拳の下ろしどころとして訴訟まで起こしたことが適切であったかどうか、今後の展開に注目したい。

(*:小畑氏によれば、この訴訟そのもの、および、TTC委員に対してBBTecが送付した法的手段に出る可能性を示した警告書などにより、サブワーキンググループでの議論が萎縮、DSL関連の標準化作業が停滞しているという)
《RBB TODAY》
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