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TTC、スペクトル適合性確認の結果を公表。20MオーバーADSLはいずれも“第1分類”になりそう

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 社団法人 情報通信技術委員会(TTC)は9日、ADSLなどメタリックの電話線を使用する各種の伝送方式について、スペクトル適合性確認の結果を公表した。それによると、下り最大24〜26Mbpsの「ダブルスペクトラム」方式のADSLについてはいずれもカッド占有が不要な「収容制限なし」とされている。

 このスペクトル適合性の確認は、NTT東西の接続約款改定に先立っておこなわれたもので、ダブルスペクトラムADSLや、各種の「未確認方式」についても適合性の計算が行われた。

 国内事業者が提供を予定しているダブルスペクトラム方式のADSLは3種類があり、これにそれぞれオーバーラップ(OL)とノンオーバーラップ(FDM)がある。3方式とも、FDMモードは「収容制限・線路長制限なし」の『クラスB』に、OLモードは「収容制限なし」「線路長制限あり(2.5km)」の『クラスC』とされた。どの方式・モードとも収容制限なしとなったことで、カッド占有の増加コスト(現約款で899円/月)がかかる、いわゆる“第2分類”とはならないと見られる。

・G.992.1 Annex I DBM(FDM)
 クラスB
 収容制限なし・線路長制限なし
・G.992.1 Annex I DBM(OL)
 クラスC
 収容制限なし・線路長制限あり(2.5kmまで)
・G.992.1 Annex I SBM(FDM)
 クラスB
 収容制限なし・線路長制限なし
・G.992.1 Annex I SBM(OL)
 クラスC
 収容制限なし・線路長制限あり(2.5kmまで)
・G.992.5 Annex A(FDM)
 クラスB
 収容制限なし・線路長制限なし
・G.992.5 Annex A(OL)
 クラスC
 収容制限なし・線路長制限あり(2.5kmまで)

 クラスBはいっさい制限なしに導入可能な方式、クラスCは導入に制限がある方式を指す分類で、どちらも他の方式による干渉から保護はされないが、今後ユーザが増えてくれば、保護のある「クラスA(またはA’)」への格上げもありうるという扱い。

 いずれにせよ、スペクトル適合性の計算結果が出て、ダブルスペクトラムが導入可能であることが確認されたわけで、今後、この結果に基づいたNTT東西の接続約款改定が行われれば、20MオーバーADSLがいよいよ始まることになる。
《伊藤雅俊》
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