マカフィー(McAfee)は2日、マカフィー製品を模倣した「MaCatte製品」に関する情報を公開した。マカフィーは「マルウェアの作者が真似する価値がある製品として、マカフィーを選んだことは嬉しく思うべきなのかもしれません」と皮肉混じりに、同ソフトを紹介している。 最近、悪質な偽のウイルス対策ソフトウェアやスパイウェアプログラムが急増しており、そのなかには有名なセキュリティベンダーによる正規の製品を真似たものがあるという。「MaCatte」もそういった製品の1つだ。偽のセキュリティソフトウェアは、”PCが感染しているので有償で問題を解決する必要がある”と警告したりするような手口で、疑いを持たないユーザーを狙うが、MaCatteの場合、「すべての脅威を今すぐ削除する」に同意すると、MaCatte Antivirusの購入へと誘導される。 しかしMaCatte Antivirusは、「セキュリティセンターに偽の警告メッセージを表示」「偽のウイルススキャンを実行」「偽のセキュリティアラートの表示と偽のウイルス検出」「システムトレイのアイコンを点滅」「ブラウザのホームページを乗っ取り、マカフィーのサイトを模倣したサイトに誘導」と、ろくでもない「機能」ばかりが搭載されたソフトとなっている。その他、MaCatte Antivirusには、現在インストールやダウンロードされているウイルス対策ソフトウェアをブロックする機能もあり、さまざまな偽のWebサイトにリダイレクトを行うものとなっている。起動後、PCをスキャンして複数の感染を表示するが、製品を購入するまでは駆除されず、費用は非常に高く99ドルもかかるとのこと。 マカフィーでは、ドメイン登録機関に連絡、その結果、サイトはすでに閉鎖されているという。またMaCatte Antivirusはウイルス定義ファイル5793で「FakeAlert-MaCatte」という名前で検出される。