
2026年1月15日
株式会社NTTデータビジネスブレインズ
支出管理クラウド「Slopebase(スロープベース)」を販売する株式会社NTTデータビジネスブレインズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:時吉 誠、以下、NTTデータビジネスブレインズ)は、情シス部門の管理職221名に対して、現場が直面するDX推進の障壁と課題についてアンケート調査を実施しました。
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すべてのアンケート結果はこちらから:
https://slopebase.pandora-climber.jp/article/category_dx/dx_questionnaire202512_02.html
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2018年に経済産業省が「DX推進ガイドライン」を発表して以来、国内の各企業では、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進が加速しています。同時に、老朽化したシステム(レガシーシステム)の弊害とされている「2025年の壁」も懸念され、DX推進は企業にとって必要不可欠なものとなっています。
しかし、情シスの現場では、様々な障壁や課題が山積みなのも事実です。
そうした背景のなかで、支出管理クラウド「Slopebase(スロープベース)」を販売する株式会社NTTデータビジネスブレインズでは、情シス部門の管理職221名に対して、現場が直面するDX推進の障壁と課題について、アンケート調査を実施しました。
アンケート回答者 :情シス部門の管理職:221人(全国)
アンケート回答期間:2025/10/6-10/7
※すべての回答データではなく回答が有効なものデータを集計しています。
【アンケート対象】
■アンケート回答者が勤務する企業の従業員数

【現場が直面するDX推進の障壁と課題】
まずは、DXを推進しているもしくは検討している企業に、人材の量と質が充足しているかどうか聞いてみました。
■お勤め先において、DXを推進するための人材は「量」の観点から充足していると感じますか?

DX推進人材の量について、「非常に充足している」(15.7%)と「充足している」(50.5%)を合わせると66.2%が充足感を示しており、一般的に言われる人材不足とは異なる印象を与える結果となりました。しかし、この結果は慎重に解釈する必要があります。後述する回答では、「データを分析するスキルを持つ人材がいない」がデータ活用の阻害要因の上位に挙げられていることと少し異なった傾向が見られるからです。
この背景には、多くの企業のDX目標が「業務効率化」に設定されているため、その限定的な目標達成に必要な人材は「足りている」と認識されている可能性が考えられます。
■DXに必要な専門スキル(データ分析、AI、UI/UX設計、クラウド技術など)を持つ人材は「質」の観点から充足していると感じますか?

データ分析やAIなどの専門スキルを持つ人材の「質」に関しても、「非常に充足している」(17.6%)と「充足している」(49.0%)を合わせ、66.6%が充足していると回答しました。前設問と同様に高い充足感を示していますが、これも「充足感の認識」について注意が必要かもしれません。現在の「守りのDX」を推進する上では、既存のIT部門の人材で対応可能と判断しているため、質的にも充足していると感じているのかもしれません。
しかし、企業が本格的に「攻めのDX」へ舵を切り、AI活用や新規デジタルサービス開発に取り組もうとした時に、本当のスキルギャップが見えてくる可能性があります。現状の目標設定が、将来の競争力を左右する高度専門人材の育成・獲得の必要性を見えにくくしていることも考えられます。
次は、老朽化したシステム(レガシーシステム)の有無について聞いてみました。
■業務の足かせとなっている「レガシーシステム」は存在しますか?

91.9%の企業がレガシーシステムの存在を認めており、そのうち40.3%は「多数存在する」と回答しています。これは、ほとんどの日本企業が「技術的負債」とも言える課題を抱えながらDXに取り組んでいる状況を示しています。レガシーシステムは、単に古いだけでなく、複雑化・ブラックボックス化しており、データ連携や改修を難しくしています。この技術的負債の存在が、IT予算を圧迫し、情報シス部門の業務負荷を高め、データ活用を妨げるなど、DX推進における様々な側面の根本的な障壁となっている可能性があります。この問題への対応なくして、DXの大きな成功は難しいかもしれません。
次は、レガシーシステムの問題点について聞いてみました。
■レガシーシステムは、具体的にどのような問題を引き起こしていますか?

レガシーシステムが引き起こす問題として、半数以上(55.7%)が「他システムとのデータ連携が困難」を挙げており、これが最大の課題であることがうかがえます。これは、DXの根幹であるデータ活用を根本から難しくする重要な問題です。次いで「セキュリティの脆弱性のリスク」(40.9%)、「ビジネス環境の変化に迅速に対応できない」(39.4%)が続き、事業継続上のリスクとなっていることも示されました。さらに、「高額な維持管理コスト」(30.0%)は攻めのIT投資を妨げ、「データが部門ごとにサイロ化」(34.0%)は全社的な意思決定を難しくします。レガシーシステムは、企業の俊敏性、安全性、収益性、戦略遂行能力の様々な側面に影響を及ぼす、複合的な問題の根源と言えるでしょう。
次は、DXの推進に組織的な壁があるか聞いてみました。
■組織の「縦割り意識」や「部門最適」の考え方が障壁になっていると感じますか?

「強く感じる」(23.5%)と「感じる」(55.2%)を合わせると、78.7%もの管理職が、組織の縦割り意識がDXの障壁になっていると認識しています。これは、技術やツールの問題以前に、日本企業に根付いている組織文化そのものがDXを進める上での課題となっていることを示しています。
各部門が自部門の利益や効率を優先し、全社最適の視点でのデータ共有やプロセス改革に協力的でない状況がうかがえます。
次は、ツール導入の際の他部署からの抵抗感について聞いてみました。
■新しいデジタルツールや業務プロセスを導入する際に、他部署から強い抵抗感を示されることがありますか?

「頻繁にある」(21.7%)と「時々ある」(61.1%)を合わせると、実に82.8%もの管理職が、現場からの抵抗感を経験しています。これは、DXが単なる技術導入ではなく、人々の行動変容を伴う難しい組織変革であることを物語っています。この「抵抗感」は、単に現場従業員の変化への不安だけに起因するものではないと考えられます。その根底には、前設問の「縦割り意識」(自分たちの業務に合わない)、そしてレガシーシステムに起因する業務の複雑化など、これまで見てきた構造的な問題が存在する可能性があります。現場の抵抗感は、DX推進における様々な課題が表出した「症状」と捉えることができるかもしれません。
次は、全社的なデータ活用阻害している要因について聞いてみました。
■全社的なデータ活用を阻害している最も大きな要因は何だと思いますか?

データ活用の阻害要因として、「データの品質が低い・整備されていない」(44.3%)がトップに挙げられました。これは、単にデータを集めるだけでなく、その質を担保し、使える形に整備することの難しさを示しています。次いで「データを分析するスキルを持つ人材がいない」(40.7%)、「データが各システムに分散・サイロ化している」(28.5%)が続きます。この結果は、データ活用が「データ(品質)」「ヒト(スキル)」「モノ(システム)」の三つの側面を持つ課題であることを示しています。特に、冒頭の設問では、人材は充足しているとの回答があったにもかかわらず、ここではスキル不足が指摘されており、人材に関する認識のズレがあるようです。
次は、現場が直面している技術的な課題について、経営層が理解しているかどうか聞いてみました。
■経営層は、現場が直面している技術的な課題を十分に理解していると思いますか?

経営層が現場の技術的課題を「十分に理解している」と考える管理職は21.3%に留まり、「ある程度は理解している」(52.9%)が過半数を占めました。また、「あまり・全く理解していない」との回答も22.7%に上ります。これは、DXの号令をかける経営層と、その実行を担う現場との間に、技術的な困難さに対する認識のギャップが存在することを示しています。この理解不足は、現実的でない目標設定や過小な予算配分、現場への過度なプレッシャーに繋がり、プロジェクトの進行や現場の士気に影響を与えるリスク要因となり得ます。
■まとめ
本アンケート調査の結果は、DX推進の最前線である現場が、「人材」「システム」「組織文化」という相互に関連し合う『三重の壁』とも言える課題に直面していることを示しています。これらの障壁は、経営層が描く戦略と現場の実行力の間に、隔たりを生じさせている一因と考えられます。
第一の壁は「人材」に関する課題であり、特に「充足感」の認識に関する注意すべき点が見られます。DX推進人材の量・質ともに66%以上が「充足している」と回答しているにもかかわらず、データ活用の現場では「分析スキルを持つ人材がいない」(40.7%)という声が上がっています。この認識のズレは、企業のDX目標が「業務効率化」というレベルに留まっているため、それに必要な人材要件も低く見積もられ、結果として「人材は足りている」という認識を生み出している可能性があります。この認識が、真の価値創造に必要な高度専門人材の育成や獲得の動きを緩やかにしてしまうかもしれません。
第二の壁は、9割以上の企業が抱える「レガシーシステム」という技術的な課題です。この問題の核心は、「他システムとのデータ連携が困難」(55.7%)である点にあり、DXの生命線であるデータ活用を難しくしています。さらに、レガシーシステムは高額な維持コストで「攻めのIT投資」を圧迫し、その複雑な運用保守は情報システム部門のリソースを消費し、彼らが戦略的業務に時間を割くことを困難にしています(「十分な時間を割けている」のは僅か18.6%)。この技術的負債は、企業の資金、人材、時間を消費する悪循環の一因となっている可能性があります。
第三の壁は、「縦割り意識」と「現場の抵抗感」に代表される組織文化の障壁です。約8割が組織のサイロ化を障壁と感じ、8割以上が現場からの抵抗感を経験しています。しかし、この抵抗感は単なる変化への反発ではないと考えられます。部門最適の論理が優先され、結果として現場の業務実態に合わないツールが導入されることへの、ある意味で合理的な反応と見ることもできます。さらに、経営層の2割以上が現場の技術的課題を理解していないという認識は、この隔たりをさらに深めている可能性があります。
これら三重の壁は、DXの実行部隊の負担を増やし、企業の変革能力に影響を与えている可能性があります。現場が抱えるこれらの構造的な課題への対応が、DXを成功に導く上で重要になると言えるでしょう。
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アンケート結果はこちらでも見られます:
https://slopebase.pandora-climber.jp/article/category_dx/dx_questionnaire202512_02.html
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社内に分散するデータや業務フローをクラウド上で統合・可視化して攻めのDXを実現する「Slopebase(スロープベース)」(https://slopebase.pandora-climber.jp/)。

■本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータビジネスブレインズ
ビジネスソリューション事業部 ソリューショングループ
担当 : 山本(やまもと)
メールアドレス:PjNDBclimbersales@nttd-bb.com
※Slopebase(TM)は、株式会社NTTデータビジネスブレインズが商標登録申請中です。
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