男女賃金差異の「開示」が進む今、企業に求められるのは“数字の説明責任”だけなのか - Kyodo News PR Wire|RBB TODAY
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男女賃金差異の「開示」が進む今、企業に求められるのは“数字の説明責任”だけなのか



──SHEHUB口コミ調査が映し出す組織課題

男女賃金差異の開示が進み、「結果」は見えるようになりました。しかし、その差の背景について一定の説明はなされているものの、その要因がどのような組織構造から生まれているのかまで整理されているケースは、多いとは言えないのが実情です。

 

女性活躍推進法の対象拡大により、常時雇用する労働者101人以上の企業には男女賃金差異の公表が義務化されています。いま問われているのは取り組みの有無ではなく、その結果を生み出している組織構造です。

 

その背景には、出産や育児といったライフイベントを前提としたキャリア設計など、組織に内在する無意識の前提が意思決定に影響を与えている可能性があります。数値の開示はゴールではなく、改善に向けた出発点です。

 

 

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情報開示は進む一方、「なぜその差が生まれているのか」は語られていない

 

男女賃金差異や女性管理職比率といった数値は公表されるようになりました。しかし、その差がなぜ生じているのかという背景まで語られているケースは、まだ多くありません。





多くの企業では、その差がどのような組織構造から生まれているのか、どのプロセスに課題があるのかといった構造的な説明までは十分に行われていないのが実情です。





数値は事実を示す重要な指標です。しかし、文脈を伴わない開示だけでは組織の実態は見えてきません。結果として、表面的な評価や誤解を招く可能性もあります。





こうした構造的な課題を可視化するため、女性向け転職プラットフォーム「SHEHUB」に寄せられた口コミデータを分析しました。

 

 

■男女平等の評価は平均3.6、約4人に1人が不平等を実感

 

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SHEHUBに寄せられた口コミ2,438件を分析したところ、男女平等に関する評価は5点満点中平均3.6となりました。約6割が「平等である」と評価する一方で、約4人に1人が「平等ではない」と感じていることが明らかになりました。

待遇面だけでなく、評価基準や業務配分、昇進機会といった意思決定のプロセスにおいて差を感じているという声も見られ、男女平等に関する課題は制度そのものだけでなく、組織運用の側面にも起因している可能性が示唆されます。

低評価の回答には、評価や役割分担、キャリア機会に関する具体的な課題を指摘する声が多く見られました。

 

▼実際に寄せられた声(一部抜粋)

「お茶くみや掃除、電話対応などを女性が担うべきという認識が残っていると感じました。」 (20代/女性)

 

「評価時に同期の男性より高評価だったものの、『男性社員のモチベーションへの配慮』を理由に評価が調整されたと説明を受けたことがあります。」(30代/女性)

 

「産休・育休取得後に部署異動があり、責任ある業務に就きにくくなるのではないかと不安を感じました。」(30代/女性)

 

これらの結果から、女性活躍に向けた制度整備が進む一方で、評価や配置といった組織運用の側面において、依然として課題が残っている可能性がうかがえます。





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■「男性同様に昇進できる」と感じる女性は45%にとどまる

 

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SHEHUBに寄せられた口コミ2,438件を分析したところ、「男性同様の昇進機会があるか」という問いに対し、肯定的に評価した人は約45%にとどまりました。

一方で、約21%が「平等ではない」と回答し、さらに約34%が「どちらとも言えない」としています。

この結果からは、制度として昇進機会が整備されつつある企業がある一方で、その評価プロセスや運用において、従業員が平等性を十分に実感できていない可能性が示唆されます。

昇進機会は男女賃金差異を生み出す上流要因の一つであり、評価の透明性やキャリア形成の機会がどのように提供されているかが、今後より重要になると考えられます。

 

 

▼口コミから見える主な課題

SHEHUBに寄せられた口コミを分析すると、昇進機会の平等性を阻む要因として、評価制度やキャリア形成の仕組みに関する複数の課題が浮かび上がりました。

 

評価基準の不均衡
「男性は将来の伸び代や『期待値』で昇進できますが、女性は圧倒的な実績を出して初めて昇進の土俵に乗れるという印象でした。」

 

ライフイベントによるキャリアへの影響
「産休・育休を取得すると、それまでの評価がリセットされ、復帰後はまた1からのスタートになります。」

 

非公式な関係性が意思決定に影響
「上司に気に入られた人から順に昇進していく印象があり、男性同士の繋がりの中で重要な意思決定がなされる場面もあります。」

 

配置の偏りと“見えない天井”
「女性管理職を増やす動きはあるものの、責任あるポジションは男性が担っているケースが多いと感じます。」

 

ロールモデル不足によるキャリア不安
「子育てをしながらキャリアを築いている女性が少なく、若手にとって将来像を描きにくい環境です。」

これらの声からは、制度の有無だけでなく、評価や登用のプロセスにおける透明性が重要であることが示唆されます。

 

 

■女性活躍推進法が企業に問いかけている本質

女性活躍推進法の本質は、単に情報を「出すこと」ではなく、自社の組織状態を正しく把握し、改善につなげることにあります。

特に男女賃金差異は、配置、昇進機会、評価制度、働き方の柔軟性といった複数の要素が複雑に絡み合った結果として生じるものであり、単一の施策だけで説明できるものではありません。

そのため、数値の良し悪しを比較するだけでなく、企業がどのような構造的課題を認識し、どのように向き合っているのかが、今後、企業の持続的な成長を左右する重要な視点になっていくでしょう。

 

 

■人的資本経営の観点から見る「女性活躍情報公表」の重要性

人的資本経営が重視される現在、女性活躍に関する情報は、単なるコンプライアンス対応ではなく、経営判断に資する情報として扱われるべきものです。

人材がどこで滞留しているのか

意欲や能力が十分に活かされているか

長期的な活躍を阻む要因は何か




こうした問いに向き合わないまま数値のみを公表しても、人的資本の価値を高めることにはつながりません。

女性活躍推進法による情報公表義務の拡大は、企業に対し「組織の内側を説明する力」を求めるシグナルだと言えるでしょう。

 

 

■今後、企業に求められる姿勢とは

今後の女性活躍および人的資本開示において重要なのは、数値をどのように改善するか、制度をどう整備するかといった対応にとどまりません。

それ以上に求められるのは、自社がいまどのような状態にあり、どこに課題が存在しているのかを客観的に捉え、言語化できているかという視点です。

数値の開示はゴールではなく出発点です。企業が自らの組織をどれだけ客観的に把握し、改善に向けた意思を示せるかが、社会や求職者、そして投資家からの信頼につながっていくでしょう。

 

 

■さいごに:理念と社会課題への想い

日本における女性管理職比率は依然として約1割にとどまり、政府が掲げる「30%」の目標との間には大きな隔たりがあります。さらに、平均的な昇進時期が出産・育児と重なることにより、キャリアの継続が難しくなるという構造的な課題も存在しています。

SHEHUBは、こうした社会的な壁や情報格差に正面から向き合い、女性が「誰かの正解」ではなく、自分自身の納得を軸にキャリアを選択できる社会の実現を目指しています。

透明性のある情報と安心して相談できる場を通じて、一人でも多くの女性が自分らしいキャリアを築けるよう支援していくこと。それが、私たちの理念であり使命です。

SHEHUBは今後も、データと当事者の声の両面から組織課題の可視化に取り組み、企業と個人双方にとってより良い意思決定を支援してまいります。

 

 

■会社概要

会社名:株式会社ドットアイ
代表者:代表取締役 大﨑 恵理子
設立:2022年
所在地:〒103-0028 東京都中央区八重洲一丁目5番20号 東京建物八重洲さくら通りビル 三階
事業内容:女性向け転職プラットフォーム『SHEHUB(シーハブ)』の企画・運営
公式サイト:https://doti.co.jp/
サービスサイト:https://shehub.jp/

 

 

■本件に関するお問い合わせ先

株式会社ドットアイ 広報担当
E-mail:info@doti.co.jp

 

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