NHKのドキュメンタリー番組『未解決事件』File.19「北関東連続幼女誘拐・殺人事件」が、9月23日午後9時30分から放送される。
1979年から1996年にかけて栃木県と群馬県の半径10キロ圏内で相次いだ5件の幼女誘拐・殺人事件を取り上げ、DNA型鑑定の問題点と、今も解決に至っていない事件の真相に迫る。
5件の事件は、いずれも未解決のままとなっている。今年5月には警察庁が国会で「連続事件は同一犯による犯行の可能性は否定できない」と答弁。捜査の転機となったのは、1990年に発生した「足利事件」で、菅家利和さんの無実が明らかになったことだった。


足利事件では、当時警察が導入したばかりのDNA型鑑定「MCT118型検査法」が証拠とされた。犯人と菅家さんのDNA型が一致したと判断され、菅家さんはうその自供を強いられた末に逮捕され、無期懲役の判決を受けた。しかし逮捕から17年後、最新のDNA型再鑑定によって、犯人と菅家さんのDNA型が一致していなかったことが明らかになった。
極めて有力な科学的証拠となるはずのDNA型鑑定によって、なぜえん罪が生まれたのか。また警察庁が現在も「当時の鑑定方法の信頼性は認められる」との立場を示し続けるのはなぜなのか。


今回の取材には、足利事件を含む北関東連続幼女誘拐・殺人事件を長年追い続けてきたジャーナリストの清水潔氏が参加。警察庁の付属機関である科学警察研究所が鑑定手法を独自開発するため技官を派遣したアメリカをはじめ、元警察関係者らを徹底取材する。さらに、MCT118法が使われていた別の重大事件についても独自調査を進め、新たな疑惑を浮かび上がらせる。



足利事件では、DNA型が一致したとする鑑定結果によって、真犯人につながる可能性のあった目撃情報が捜査線上から消えていた。現場近くの河川敷で幼い女の子と一緒に目撃されていた「ルパン三世似の男」である。
菅家がえん罪で服役していた17年の間に、5件のうち4件は時効を迎えた。現在も捜査が続いているのは5件目の事件のみ。警察庁が同一犯の可能性を否定できないとする中、真犯人は誰なのか、事件解決の糸口は残されているのか。番組では遺族の言葉にも耳を傾けながら、未解決事件の深層を見つめる。
『未解決事件』File.19「北関東連続幼女誘拐・殺人事件」は、9月23日午後9時30分から10時44分まで、NHK総合で放送される。








