韓国サッカー新時代の幕開けだ。
“韓国の至宝”イ・ガンインのアトレティコ・マドリード移籍が発表された。
新天地では、クラブのレジェンドであるアントワーヌ・グリーズマンが長年背負ってきた「7」を受け継ぐことになった。レアル・マドリード、バルセロナと並ぶスペイン屈指のビッグクラブで、中心選手として期待されていることを示す象徴的な背番号だ。
「7」は、多くのクラブで攻撃の中心選手が着用する特別な番号として知られる。クリスティアーノ・ロナウドをはじめ、デビッド・ベッカム、ラウール・ゴンサレス、アンドリー・シェフチェンコ、エリック・カントナ、ルイス・フィーゴ、フランク・リベリーらトップスターが背負ってきた。
イ・ガンインはプロデビュー以降、これまで主力の番号とは縁が薄かった。バレンシアでは「34」「20」「16」、マジョルカでは「19」、その後のPSGでも「19」を着用していた。
韓国代表でも同様だった。年代別代表では「10」を背負ったこともあるが、A代表では主に「18」「19」を着用。2026年北中米W杯でも「19」だった。ソン・フンミンが「7」、イ・ジェソンが「10」を着けていた。

しかし、今回の移籍で状況は大きく変わる。イ・ガンインは来季、アトレティコ・マドリードの「7」を背負い、ラ・リーガの舞台に立つ。クラブが重要な番号を託したことからも、主力として起用される可能性は高く、PSG時代とは立場が大きく変わるとみられている。
また、韓国代表でも世代交代の象徴となることが期待されている。1992年生まれのソン・フンミンは長年、韓国代表の「7」としてチームをけん引してきたが、現在はアメリカ・MLSでプレーしている。イ・ガンインは、その後継者として新時代を担う存在となりそうだ。
アトレティコ移籍により、イ・ガンインは毎シーズン、レアル・マドリードとの「マドリード・ダービー」に臨むことになる。さらに、バルセロナとのビッグマッチも大きな見どころとなる。

それに伴い、個人対決にも注目が集まる。レアル・マドリードのキリアン・エムバペとは、PSG時代のチームメート。同クラブではイ・ガンインのラストパスからエムバペがゴールを決める場面も多く見られた。ラ・リーガではライバルとして再会することになる。
さらに、同じ2001年生まれの日本代表MF久保建英(レアル・ソシエダ)との対戦にも関心が集まる。2人は幼い頃から「アジア最高の逸材」として比較されてきたライバル同士。久保がラ・リーガに残留すれば、来季も直接対決が実現する見込みだ。
PSGは欧州王者ではあるものの、リーグ・アン全体の競争力という点ではラ・リーガに及ばないとの見方もある。世界最高峰の舞台の一つでプレーすることで、イ・ガンインの評価や市場価値はさらに高まる可能性があり、今回の移籍はさまざまな意味で大きな転機となりそうだ。
◇イ・ガンイン プロフィール
2001年2月19日生。韓国・仁川広域市出身。174cm。大韓民国のサッカー選手で、サッカー大韓民国代表。幼少期に出演したKBSサッカーバラエティ番組『飛べ、シュットリ』で類まれなる才能を発揮し、“神童”として一躍注目を集めた。2011年にスペインに渡りバレンシア下部組織に入団し、2018年10月にトップチームで公式戦デビュー。2021年夏にマジョルカ加入。2023年夏にパリ・サンジェルマン加入。2026年夏にアトレティコ・マドリード加入。マジョルカ時代の同僚である日本代表MF久保建英(レアル・ソシエダ)とは同じ2001年生まれで、普段から仲が良いことで知られている。



