1位がチャウヌ、2位がキム・スヒョン、3位がペク・ジョンウォン。
この結果だけに触れると、最近論議を呼んだスターたちの話題ランキングのようにも見える。
だが、この投票が少し興味深いのは、問われていたのが「誰が一番悪いのか」ではなく、「実際の事案に比べて、より強く叩かれたように見えるスターは誰か」だった点にある。
韓国のオンラインコミュニティ「DCインサイド」では4月6日から12日までの7日間、「やったこと以上に叩かれたように見えるスターは誰か」をテーマに投票が行われた。
総投票数は3万83票。1位はチャウヌで9175票(31%)、2位はキム・スヒョンで2793票(10%)、3位はペク・ジョンウォンで2429票(9%)だった。そのほか、NewJeansやパク・ナレ、ソン・フンミンらもその後に続いた。
同情ではなく、感情の“ねじれ”
この手の投票は、ともすると「誰が一番かわいそうか」を決める話に見えがちだ。だが、今回のランキングが映しているのは、もっと別の感情かもしれない。
それは、もともと好感度の高かった人物ほど、論議や疑惑が浮上したときに失望の反動で激しく叩かれやすいということだ。そして同時に、その好感度が完全には消えていないからこそ、今度は逆に「そこまで叩くことなのか」という感覚も生まれる。
今回のトップ3は、その二重の感情がもっともはっきり表れた顔ぶれだったように見える。
1位のチャウヌは、その典型に近い。

チャウヌは家族名義の法人との取引構造をめぐる税務調査の末、個人所得税をすべて納付したと説明し、自身も「国税庁の手続きと結果を尊重し、関連する税金をすべて納付した」「『知らなかった』『誰かの判断だった』という言葉で責任を回避しない」と謝罪している。
それでも世論は簡単には静まっていない。この問題が兵役中の軍楽隊配置の適正性を問い直す民願にまで広がったと伝えられている。税務問題そのものだけでなく、軍服務の公平性という韓国社会の敏感な領域に飛び火したことで、論議はさらに重くなった。
ここで見えてくるのは、チャウヌへの反応が、単なる「納税論議に巻き込まれたスター」への非難では終わっていないということだろう。もともと好感度の高かった人物だからこそ、落差による失望が大きく、その分だけ世論の勢いも強くなった。
だが一方で、納付と謝罪まで済ませた後も、論争がなお別の領域へ広がっていく様子を見て、「それでもまだ叩かれるのか」と感じた人が一定数いたとしても不思議ではない。チャウヌの1位は、そうした反作用まで含んだ結果だったように見える。
2位のキム・スヒョンも、トップ俳優としての期待値が高かったぶん、形は違うが似た構図に置かれている。

キム・スヒョンは故キム・セロンさんをめぐる未成年交際疑惑の余波で、事実上の活動中断に追い込まれ、広告契約を結んでいた化粧品ブランドから約28億ウォン(約2億8000万円)規模の損害賠償訴訟を起こされている。原告側はモデル契約の解除は正当だったと主張し、請求額も増額した。
一方でキム・スヒョン側は、交際が始まったのはキム・セロンさんが成人した後だとして、未成年時の交際疑惑を強く否定している。現時点でも双方の主張は平行線のままで、解決の糸口は見えていない。
このケースでは、事案自体がなお係争中であり、チャウヌのように「納付した」「謝罪した」という形でいったん区切りを打つことが難しい。それでも今回の投票でキム・スヒョンが上位に入ったのは、少なくとも一部の大衆が、疑惑の中身とは別に、世論の打撃がどこまで広がり、どこまで長引いているかを見ているからだろう。
もともと注目度も高く、イメージの期待値も高かった人物であるほど、疑惑が浮上した際の反動は大きい。だが、その一方で、「まだ事実関係が争われている段階で、ここまでダメージが膨らむのか」という感覚もまた生まれる。キム・スヒョンの順位は、その両方の感情の間にあるように見える。
3位のペク・ジョンウォンは、さらに別の形で“好感度の反動”を示している。

ペク・ジョンウォンが代表を務める「ザ・ボーン・コリア」は産地偽装疑惑など様々な問題で取り沙汰され、本人は昨年5月に芸能活動の中断を宣言した。だがその後、関税法違反疑惑は「不立件終結」となり、食品衛生法違反の疑い4件もすべて「嫌疑なし」で終結した。原産地表示法違反の疑いでも、故意性はないと判断され不起訴処分になったという。
さらに今年1月には公の場に姿を見せ、市民から温かく迎えられたことや、本格復帰をうかがわせる見方も報じられている。
ペク・ジョンウォンの場合、論議がいくつも重なったことでイメージに大きな傷がついたのは確かだろう。だがその一方で、個別事案の中には嫌疑なしや不立件で終わったものもあり、公の場ではなお歓迎される場面もあった。つまり、一度崩れた好感度がゼロになったわけではない。
ここにもまた、「失望して強く叩いた」感情と、「それでもまだ好意的に見ている」感情が同時に存在している。ペク・ジョンウォンが3位に入った背景にも、その揺れがあるように見える。
こうして並べると、今回のトップ3に共通しているのは、事案の性質よりもむしろ、高かった好感度が崩れたときの落差の大きさなのではないかと思えてくる。もともと期待が大きい人物ほど、問題が起きたときの失望も大きくなる。そして失望が大きいほど、非難の強さも増幅しやすい。
だが、好感度が高かった人物は、そのイメージが完全に消えるわけでもない。だから一定の時間がたつと、今度は「ここまで叩かれる必要があるのか」という逆向きの感情が生まれる。今回の「叩かれすぎたスター」投票は、まさにその反動を可視化したものだったのかもしれない。
もちろん、この投票結果がそのまま3人の免罪符になるわけではない。むしろこの順位が映しているのは、好感度の高いスターほど、崩れたときの失望が大きく、その失望が行き過ぎると今度は「叩かれすぎ」という感情が生まれるという、大衆感情の“ねじれ”ではないだろうか。
今回の投票は、そのねじれをかなり生々しく可視化したランキングだったといえそうだ。
■20億円超の追徴金を全額納付…チャウヌ、謝罪も人々の視線は冷たいまま



