BTSメンバーから人気俳優、さらには日本人女性アイドルまで。韓国で芸能人の「自宅侵入被害」が続出している。
11月15日、女優ナナが自宅で強盗未遂の被害に遭ったというニュースが大きな衝撃を呼んだ。
警察によると同日午前6時頃、京畿道九里市峨川洞(キョンギド・クリシ・アチョンドン)にあるナナの自宅に、凶器を持った30代男性が侵入する事件が発生した。
自宅にはナナ本人と母親がおり、2人は侵入した男性をもみ合いの末に取り押さえて警察に通報。男性は最終的に逮捕されたが、ナナの所属事務所SUBLIMEによると、男性による“身体的攻撃”で母親は深刻な怪我を負って意識を失い、ナナ本人も身体的な怪我を負った。「2人とも治療と絶対的な安静が必要な状態」と伝えられている。

もっとも、韓国では芸能人の自宅に不審者が侵入する事件が、今回のナナに限らず相次いでいる。
『トッケビ』俳優も被害に
直近では、ドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』などで知られる俳優イ・ドンウクが、今年10月に所属事務所King Kong by STARSHIPを通じて被害を訴えた。
事務所は「非公式スケジュールや居住地、私的空間を無断で訪問したり、接触を試みたり、不適切な内容の手紙を残したりするなど、アーティストの私生活を侵害する事例が継続的に発生している」と長文の声明を公表し、「すべての形態の私生活侵害行為に対して厳重な法的措置を執る」と警告した。
同月には、イ・ドンウクと同じくKing Kong by STARSHIPに所属するユ・ヨンソクも同様の被害を明かした。「最近、アーティストの居住地や私的な空間を無断で訪問したり、小包や手紙を直接送ったりするなど、プライバシーを侵害する事例が継続的に発生しています」と警鐘を鳴らしている。

日本人アイドルは活動休止、BTSメンバーは2度も…
日本人K-POPアイドルが自宅侵入被害によって活動休止に追い込まれる事態もあった。
7人組ガールズグループBilllieに所属する日本人メンバーのハルナは7月、自宅のドアを“物理的な力”で破壊され、無断侵入される被害に遭った。
事件後にはハルナが病院で精密検査を受け、「一定期間の“心理的安定と休息”が必要な状態」と診断され活動を休止。約1カ月後の8月23日に活動再開が発表されたが、赤の他人に力づくでプライベート空間へ侵入された際の恐怖は計り知れない。

そして6月11日には、約1年半の兵役を終えて同日に除隊したばかりのBTSメンバー・JUNG KOOKが、自宅侵入未遂の被害に遭った。同日23時20分頃、30代の中国人女性がJUNG KOOKの自宅を訪れ、玄関のパスワードを何度も入力し侵入を試みたのだ。
同女性は通報を受けて駆けつけた警察によって現行犯逮捕された際、「除隊したJUNG KOOKに会うために韓国に来た」と供述していたという。
JUNG KOOKはそれから2カ月後の8月末にも、別の40代女性が自宅侵入を試みる事件に見舞われた。JUNG KOOKの一戸建て住宅の駐車場に、他の車両に続いて無断侵入を試みるという姑息な手口だったが、防犯スタッフが監視カメラで侵入を確認したことで警察に通報し、女性は逮捕された。この人物は「友人の家と勘違いした」と、一貫性のない供述をしていた。
「応援はありがたいけど、それは違う」
2度目の侵入被害を受けた数日後、JUNG KOOKはライブ配信を実施。「僕は家から(その人を)CCTVですべて見ていた。警察の方が来る音がしたら、その人が地下駐車場で走って扉を開けた。結局、扉を開けたらその前に警察がいたんだ。僕は全部見ていた」と当時の状況を明かすとともに、こう語っていた。
「本人は僕と友達だと言っていた。ARMY(BTSファン)が家族であり友達なのは間違いないが、残念だった。応援してくれるのは本当にありがたいけど、それは違う」

例え芸能人がどれだけ脚光を浴びる存在でも、一人ひとりに守られるべき日常とプライベートがあり、それを踏みにじる行為は決して許されない。同じ被害が繰り返されないことを願うばかりだ。
(文=スポーツソウル日本版編集部)
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