俳優キム・スヒョン相手に広告主3社が起こした20億ウォン(日本円=約2億1434万円)規模の損害賠償訴訟で、裁判所が原告側に「明確な請求原因」を示すことを求めた。
『聯合ニュース』などの韓国メディアが報じたところによると、ソウル中央地裁・民事25部は11月14日、電子炊飯器メーカーのCUCKOO(クク)電子はじめCUCKOOホームシス、マレーシア法人の3社が、キム・スヒョンと所属事務所ゴールドメダリストを相手取って起こした損害賠償請求訴訟の初弁論を開いた。
キム・スヒョンは約10年間、CUCKOO電子の専属モデルとして活動してきた。ただ今年2月に女優キム・セロンさんが急逝すると、彼女が生前、未成年だった時期にキム・スヒョンと交際していた疑惑が浮上。キム・スヒョンに対する世論悪化を受けてCUCKOO電子は広告を打ち切り、今回の民事訴訟に踏み切った。

裁判所はこの日の公判で、原告側が主張する契約解除の具体的な理由を明確にすることを求めた。
「原告(CUCKOO電子側)は契約解除の理由として“信頼関係の破綻”を挙げているが、それが単なる信頼関係破綻であれば解除できるということなのか、それとも相手方の帰責事由のために信頼関係が破綻したということなのか、明確にしてほしい」と、請求根拠を具体化を要請した。
併せて「単に“論争が起きた”、“企業として広告を続けるのが難しい”といった理由だけでは、契約を解除できるとはいえない」とし、解除理由に沿って主張を整理し、提出するよう原告側に指示した。
また、未成年だったキム・セロンさんとの交際疑惑が“事実”と確認されてこそ契約解除の要件になるのかについても、裁判所はCUCKOO電子側に立場を尋ねた。
これに対しCUCKOO電子側は、「信頼関係の毀損も契約解除の理由として主張しているため、関連する刑事事件の結果が出なければ民事が進められないわけではない」と述べた。
一方、キム・スヒョン側の弁護士は「どの行為がCUCKOO電子との契約義務に違反するのか明確ではない」と反論。疑惑浮上後の対応が不十分だったという原告の主張についても、「どの点が“不十分な対応”に当たるのか特定してほしい」と求めた。
◇キム・スヒョン プロフィール
1988年2月16日生まれ。2011年に放送されたペ・ヨンジュン企画のドラマ『ドリームハイ』(KBS)で一躍人気を集めた。日本でも大ヒットしたドラマ『星から来たあなた』で演技力が高く評価され、アジア各国で不動の人気を誇る。また、主演を務めた2024年の『涙の女王』が世界的なヒットとなり、韓流スターとしての地位を盤石にした。内向的な性格を心配した母親から演劇を勧められたことをきっかけに、俳優を志すようになった。
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