“ホーム”では威勢が良いのに、一歩外に出ると途端に萎縮してしまう。日々高まる国内の野球人気と対照的に、国際大会で低迷が続く韓国代表の話だ。
11月8~9日にソウルで開催したチェコ戦は2連勝。“最初の関門”は突破したと言えるが、この先には世界ランキング1位の日本との2連戦が待ち受けている。11月15~16日、東京ドームでは日本対韓国の強化試合が行われる。
いくら強化試合とはいえ、ここまで“日韓戦”9連敗という屈辱を味わっているだけに、代表選手たちも多少の重圧を感じざるを得ない。2年前のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)は、なすすべなく4-13の完敗に終わった。
「ジャンケンでも負けてはいけない」と言われる宿命の対決だ。ただライバルと呼ぶには、最近の日韓戦の戦績はあまりにも惨めである。
韓国は2017年アジアプロ野球チャンピオンシップの予選に始まり、同大会決勝、2019年プレミア12のスーパーラウンドと決勝、2021年東京五輪の準決勝、2023年WBCの1次ラウンド、2023年アジアプロ野球チャンピオンシップの予選と決勝、そして2024年プレミア12のオープニングラウンドまで、直近9度の直接対決ですべて敗れている。
何より、最強メンバーで臨んだはずの2023年WBCですら、1次ラウンドで9点差の大敗を喫したのは痛恨だった。WBC3大会連続の早期敗退は、ある意味当然の結果とも言える。
韓国プロ野球KBOリーグが2年連続で観客1000万人を突破し、国内で“最も人気のスポーツ”となった一方で、その裏には“井の中の蛙”という烙印も存在しているのだ。

「“強化試合だから”と軽く考えず…」
とはいえ、ただ暗雲だけが立ち込めているわけではない。代表チーム内では世代交代が進み、150km台のストレートを投げるパワーピッチャーが続々と登場している。
彼らが日本相手にも通用するかは未知数だ。日本は剛速球投手が大勢揃うチームであり、先週2連勝したチェコも世界ランキング15位に過ぎない。また、“日韓戦”特有のプレッシャーに加え、敵地・東京ドームでの試合であることが心理面に大きく作用する可能性も高い。
韓国の選手たちは雪辱を誓っている。パク・ドンウォンは「勝つことが第一だ」とし、「いくら強化試合だとしても、“自分たちが怖い存在だ”と示す必要がある」と力を込めた。また、「そうしてこそ相手チームにもプレッシャーがかかるはずだ。そんな気持ちで試合に臨む」と続けた。“敗北の残像”は長く残るものだ。
直近のプレミア12で日本戦に出場できなかったキム・ジュウォンも、今回の対戦を楽しみにしているという。日本人選手への関心を明かしつつも、「パク・ヘミン先輩が“強化試合だからと軽く考えず、真剣に臨んで4試合(チェコ、日本)すべて勝とう”と言っていた。自分も全力を尽くして勝ちにいく」と話していた。



