2026ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に備え、野球韓国代表チームが招集された。国内日程は11月11日で終了し、次は日本だ。東京ドームへ向かう。
日本代表との2連戦。勝敗も勝敗だが、東京ドームという「場所」自体に意味がある。初めて経験する選手が数多く存在する。貴重な機会だ。
韓国代表は11月2日から練習を開始し、8日~9日には高尺(コチョク)ドームでチェコ代表と2度の強化試合を行った。結果は2勝。ピッチクロックも大きな問題はなく、久々に人間の審判も経験した。やはり大きなトラブルなく終えた。

11月12日、日本行きの飛行機に乗る。11月15~16日、東京ドームで日本代表との強化試合が行われる。チェコも日本も、2026年WBCで韓国と同じ組に入ったチームだ。事前に相まみえることになったことが、勝敗以上に重要なポイントだろう。
もう一つある。今回の試合会場となる東京ドームは「決戦の地」でもある。2026年WBCで韓国が属するC組の試合が行われる場所だ。韓国・日本・チェコにオーストラリア・台湾までの5チームがC組に入る。2位以内に入らなければ決勝トーナメントには進めない。険しい道のりである。
今回招集された韓国代表は計34人。兵役で軍人の身分のため東京に同行できないイ・ジェウォンを除き、計33人が東京ドームへ向かう。
東京ドームは日本野球の聖地とも呼ばれ、各種国際大会が絶えず開催されてきた。しかし、今回の韓国代表チームで東京ドームでの試合経験がある選手はさほど多くない。
パク・ヘミン、クァク・ビン、ムン・ドンジュ、ウォン・テイン、ノ・シファン、ムン・ヒョンビンなどがその例だ。チョ・ビョンヒョンは2023年アジアプロ野球チャンピオンシップ(APBC)に出場したが、登板の機会はなかった。

逆に、東京ドームが初めての選手は20人を超える。ソン・ソンムンは「野球をしながら一度も東京ドームに行ったことがない。学生時代にも代表に選ばれたことがない。どんな場所なのか楽しみだ。素晴らしい選手たちと一緒に行ける。光栄である」と語った。
チェ・ジェフンも今回が初の韓国代表選出であり、パク・ドンウォンは昨年プレミア12に出場したものの、台湾ラウンドで敗退し日本には渡れなかった。
特に若い選手が多いことも特徴だ。彼らもまた東京ドームは初体験である。
イ・ホソンは「東京ドームの話は本当にたくさん聞いた。いつか必ず行ってみたかった。楽しみだ」と笑った。キム・テギョンも「早く行って投げたい。次がいつになるかわからない」と期待を口にした。

ソン・ヨンタクは「登板できるかわからないが、もし東京ドームのマウンドに立ったら実感が湧かないかもしれない」と語った。イ・ミンソクは「高尺ドームより何倍も大きいと聞いた。緊張する。だが実際マウンドに上がれば気にならない気もする。緊張より高揚感のほうが大きいのではないか」と笑みを浮かべた。

野球は繊細なスポーツである。「慣れない場所」がもたらすプレッシャーが存在し、それを乗り越えることは課題となる。現在の韓国代表選手全員が2026年WBCに出場できるわけではない。しかし、一度経験しておくこと自体に明確な意味がある。

WBCがすべてではない。東京ドームがなくなるわけでもなく、今後も大会は行われ続ける。この東京ドーム2連戦が重要なもう一つの理由がそこにある。強化試合である以上、勝敗に執着する必要はない。本番はあくまで2026年WBCなのだから。



