119年ぶりの“大記録”が誕生した。主人公はもちろん、「野球の神」大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)。ワールドシリーズの1試合で4本の長打を放つという史上2人目の快挙を達成した。
大谷は10月28日(日本時間)、本拠地ドジャー・スタジアムで行われたトロント・ブルージェイズとのワールドシリーズ第3戦に「1番・指名打者」で先発出場し、4打数4安打(2本塁打)、3打点、3得点の大活躍を見せた。
4本の安打はいずれも長打だ。ワールドシリーズで1試合に4本の長打を記録した最初の選手はフランク・イスベル。シカゴ・ホワイトソックス所属だった1906年のワールドシリーズ第5戦で二塁打を4本放った。それ以来、119年ぶりに2人目の選手が現れた。それが大谷だ。
1回裏、先頭打者として打席に立った大谷は2球目を強振。エンタイトル二塁打でこの試合最初の安打をマークした。1点リードで迎えた3回裏一死の2打席目では、内角高めのストレートを引っ張り右翼スタンドへソロ本塁打を放ち、スコアを2-0に広げた。
その後、ドジャースは2-4と逆転を許したが、5回裏一死一塁の場面で再び大谷が打席へ。3打席目も変化球を上手く捉え、左中間を破る二塁打で打点を加えた。
そして7回裏。直前の回で1点を奪われ4-5と再びリードを許していたドジャースだが、一死走者なしで4打席目に立った大谷が初球ど真ん中のストレートを完璧に打ち返し、左中間へこの日2本目の本塁打を放つ。これでスコアを5-5の同点に戻すとともに、119年ぶり2人目の“ワールドシリーズ1試合4長打”が誕生した。
以降の3打席では、4度の敬遠含む5四球を記録。この試合だけで計9出塁を果たした。ポストシーズン1試合で9出塁を記録したのは大谷が史上初だ。

そんな大谷の大活躍に支えられ、ドジャースも最終的に勝利を収めた。6時間39分におよぶ死闘は延長18回裏、フレディ・フリーマンがサヨナラ本塁打を放ち、ドジャースの6-5勝利で決着がついた。



