韓国Kリーグ1部3連覇中の王者・蔚山(ウルサン)HD FCをシーズン途中就任2カ月で解任されたシン・テヨン監督が、ファン・サポーターに謝罪と感謝のメッセージを届けた。
シン・テヨン監督は10月15日にインスタグラムを更新。蔚山の公式サポーター集団「チョヨンチョンサ」およびファンに向けて、約1300文字になる長文を投稿した。
冒頭に「チョヨンチョンサの皆さん、蔚山HDファンの皆さん、申し訳ございません。期待をたくさんされていたと思いますが、蔚山HDの巻き返しを導くことができませんでした。私の過ちであり、私の不覚です。監督としての役割を果たしきれませんでした」と書き出したシン監督。
過去にはインドネシア代表を率いて日本代表とも対戦経験のある同氏は、8月に成績不振で蔚山を去ったキム・パンゴン前監督の後任として指揮を託された。Kリーグでの監督業は城南(ソンナム)FCを率いた2012年以来、実に13年ぶりだった。
ただ、在任期間の公式戦成績は2勝4分4敗で、特にリーグ戦では1勝3分4敗。白星は就任初戦となった8月9日の第25節・済州(チェジュ)SK FC戦(1-0勝利)のみで、以降の7試合は未勝利が続いた。この間には選手との不和説なども伝えられ、結果的に途中就任から約2カ月、たった65日で解任となった。

「蔚山HDは1部を去ってはならない」
「(解任をめぐって)さまざまな話が出ていますが、私の敗着が最も大きいです。この責任を回避するつもりはありません。本当に申し訳ございませんでした」と再び謝罪したシン監督は、「ただ一つだけ、蔚山HDの飛躍のために最善を尽くしたという事実だけは、ご理解いただきたいです」と強調。「私も皆さんと同じように、誰よりも蔚山HDの巻き返しを望み、飛躍を望み、名門再建を望みました。すべてを懸けて臨みましたが、思い通りにはなりませんでした」とし、「言い訳はしません。私の責任です」と自責する。
そのうえで、「どうしても伝えたい言葉があります」とし、チョヨンチョンサや蔚山ファンに向けて以下のように伝えた。
「私は蔚山HDで、すべてのファンの誠実さを感じました。ホームでもアウェイでも、皆さんの眼差しと声援を感じました。本当に多くの方々がスタジアムを訪れ、私を応援してくださいました。私にとっては大きな感動でした。敗れても、試合内容が良くなくても、チョヨンチョンサと蔚山HDファンの皆さんは誠実に蔚山HDを支えてくださいました。皆さんのおかげで、私は蔚山HDの一員であったことを誇りに思います」
「13年ぶりにKリーグに戻りました。そんな私を皆さんはとても温かく迎えてくださいました。その期待と希望に満ちた眼差しが、私の情熱を燃え上がらせました。ですが、2カ月でチームを去ることになりました。私自身、非常に残念で、胸が痛みます。何よりも、チョヨンチョンサ、蔚山HDファンの皆さんともうともにできないということが惜しくてなりません」
「2カ月という時間は短いものです。しかし、縁の深さは必ずしも時間の長さに比例するものではないと思います」とシン監督。「短い時間でしたが、チョヨンチョンサ、蔚山HDファンとともに過ごした時間は、私が蔚山HDの一員として最も幸せだった時間でした。監督というのは、ファンの支えによって生きていく人間です。皆さんは私の人生の価値を高めてくださいました。何ものにも代えがたい私の財産になりました。永遠に胸の中に刻み、ともに生きていきます」と、繰り返し蔚山ファン・サポーターへの感謝を綴る。
そして最後、「私は蔚山HDを去りました。しかし、蔚山HDが1部リーグを去ってはなりません。チョヨンチョンサと蔚山HDファンの皆さんが、今こそ最も熱く蔚山HDを応援すべき時だと思います。私はチームを離れますが、名門・蔚山HDの誇りは残らなければなりません。蔚山HDのコーチングスタッフ、選手たちを熱烈に応援し、蔚山HDのプライドを守ってください」とし、自身が去るチームへのエールを届けていた。
なお、シン・テヨン監督を解任した蔚山は当面、ユースディレクターのノ・サンレ氏が監督代行を務める。チームは来る18日にKリーグ1第33節の光州(クァンジュ)FC戦を戦い、中2日の21日にサンフレッチェ広島とのACLEリーグフェーズ第3節を迎える。

シン・テヨン監督の投稿全文は以下の通り。
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チョヨンチョンサの皆さん、蔚山HDファンの皆さん、申し訳ございません。期待をたくさんされていたと思いますが、蔚山HDの巻き返しを導くことができませんでした。私の過ちであり、私の不覚です。監督としての役割を果たしきれませんでした。さまざまな話が出ていますが、私の敗着が最も大きいです。この責任を回避するつもりはありません。本当に申し訳ございませんでした。
ただ一つだけ、蔚山HDの飛躍のために最善を尽くしたという事実だけは、ご理解いただきたいです。私も皆さんと同じように、誰よりも蔚山HDの巻き返しを望み、飛躍を望み、名門再建を望みました。すべてを懸けて臨みましたが、思い通りにはなりませんでした。ほかに言い訳はしません。私の責任です。
良くない形で去ることになり、笑顔で去ることもできませんが、こうして去るとしても、どうしても伝えたい言葉があります。この言葉を伝えずに去ってしまえば、きっと後悔すると思ったからです。
チョヨンチョンサの皆さん、蔚山HDファンの皆さん、本当にありがとうございました。私は蔚山HDで、すべてのファンの誠実さを感じました。ホームでもアウェイでも、皆さんの眼差しと声援を感じました。
本当に多くの方々がスタジアムを訪れ、私を応援してくださいました。私にとっては大きな感動でした。敗れても、試合内容が良くなくても、チョヨンチョンサと蔚山HDファンの皆さんは誠実に蔚山HDを支えてくださいました。皆さんのおかげで、私は蔚山HDの一員であったことを誇りに思います。
13年ぶりにKリーグに戻りました。そんな私を皆さんはとても温かく迎えてくださいました。その期待と希望に満ちた眼差しが、私の情熱を燃え上がらせました。ですが、2カ月でチームを去ることになりました。私自身、非常に残念で、胸が痛みます。何よりも、チョヨンチョンサ、蔚山HDファンの皆さんともうともにできないということが惜しくてなりません。
皆さんは、私が蔚山に来てからのこの2カ月間、最初から最後まで私の味方でいてくださいました。本当に心から感謝しています。チョヨンチョンサの応援で、私は再び力を得ることができ、蔚山HDファンの支えによって、私は再出発の勇気を持つことができました。
2カ月という時間は短いものです。しかし、縁の深さは必ずしも時間の長さに比例するものではないと思います。短い時間でしたが、チョヨンチョンサ、蔚山HDファンとともに過ごした時間は、私が蔚山HDの一員として最も幸せだった時間でした。監督というのは、ファンの支えによって生きていく人間です。皆さんは私の人生の価値を高めてくださいました。何ものにも代えがたい私の財産になりました。永遠に胸の中に刻み、ともに生きていきます。
私は蔚山HDを去りました。しかし、蔚山HDが1部リーグを去ってはなりません。チョヨンチョンサと蔚山HDファンの皆さんが、今こそ最も熱く蔚山HDを応援すべき時だと思います。私はチームを離れますが、名門・蔚山HDの誇りは残らなければなりません。
蔚山HDのコーチングスタッフ、選手たちを熱烈に応援し、蔚山HDのプライドを守ってください。
私も後ろから、一生懸命応援します。