ウェザーニューズが2026年春の花粉シーズンに向けた「第一回花粉飛散予想」(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)を発表した。
2026年春の花粉飛散量は北日本と東日本で2025年を大きく上回る予想だ。特に東北北部では過去10年で最も多いか、それに匹敵する飛散量になる見込みで、秋田県では前年比600%を超える予想となっている。一方、西日本では前年並となる予想だが、全国平均では2025年比134%、平年比146%と大幅な増加が見込まれる。

飛散量増加の背景には、2025年夏の天候が大きく影響している。同年夏は全国的に記録的な高温・多照となり、花粉の発生源となる雄花の生長に適した天候となった。6月から高気圧の勢力が強まり、西日本や東日本では梅雨明けが平年よりかなり早くなった地域が多かった。
花粉の飛散量は周期的に変動し、飛散が多い年を「表年」、少ない年を「裏年」と呼ぶ。2025年は北日本や北陸、甲信で前年より飛散量が少ない「裏年」となったため、2026年は飛散量が増加する「表年」になると予想している。
エリア別では、北海道のシラカバ花粉が前年比297%、平年比148%となる予想だ。東北北部では前年比476%、平年比193%と大幅な増加が見込まれる。関東・山梨では前年比142%、平年比139%、北陸・長野では前年比211%、平年比162%となる予想だ。
西日本では近畿が前年比129%、平年比152%、中国・四国が前年比107%、平年比138%、九州が前年比72%、平年比132%となっている。九州では2025年に記録的な大量飛散となった福岡県や佐賀県で前年比ほぼ半減するが、他のエリアと同様に平年を上回る飛散量となる。ウェザーニューズは「例年以上の万全な対策が必要」として、特に晴れて風が強い日は大量の花粉が飛散するため注意を呼びかけている。
次回の「第二回花粉飛散予想」は12月上旬の発表を予定している。