韓国に頬を打たれたレバノンが日本戦で“八つ当たり”をした。
男子バスケ日本代表(世界ランキング21位)は8月13日(日本時間)、サウジアラビア・ジェッダのキング・アブドゥラ・スポーツシティで行われたFIBAアジアカップの準々決勝進出決定戦でレバノン(同29位)と対戦。結果は73-97で、衝撃的な敗退となった。
勝利したレバノンは準々決勝でニュージーランドと対戦する。日本対レバノンに先立ち、グアムとの準々決勝進出決定戦を99-66で制した韓国は、中国との準々決勝で勝利すれば準決勝でレバノン対ニュージーランドの勝者と激突する。
韓国メディア指摘の“慢性的な弱点”
試合前は日本の勝利を予想する声が多かった。NBA組の八村塁と河村勇輝こそ不在だったが、NBAサマーリーグに参加した富樫勇樹、馬場雄大、富永啓生の3人が加わった精鋭メンバーを揃えていた。
対するレバノンは、準優勝した前回の2022年大会でMVPに輝いた“絶対的エース”ワエル・アラクジを欠いていた。グループステージではオーストラリアに80-93、韓国に86-97で敗れ、グループ3位で日本との準々決勝進出決定戦に進んだ。
ところが、いざ試合が始まるとレバノンのサイズとパワーが日本を圧倒した。第1Qから23-19と主導権を握ったレバノンは、第2Qでも30-22とし、ハーフタイム終了時点で53-41と着実にリードを広げた。
日本は第3Qで反撃に乗り出すも、富永の3ポイントシュートが決まらず。勝負所でレバノンにリバウンドを奪われて失点し、最後は崩れてしまった。帰化選手のジョシュ・ホーキンソンは15得点・9リバウンド・4アシストと一人ゴール下で奮闘したが、力及ばなかった。

レバノンはグループステージの韓国戦で7得点と不調だった帰化選手デドリック・ローソンが、この日は24得点・10リバウンド・3アシスト・2スティール・1ブロックと大活躍。ローソンの供給するパスが着実に速攻や3ポイントシュートに繋がった。第4Q終盤には、勝利を確信するブロックショットとダンクシュートまで決めた。
205cmの長身フォワード、ユセフ・カヤットもパワーと高さを武器に14得点・8リバウンドを記録。ほかにもカリム・ゼイヌーンが19得点、アリ・マンスールは15アシスト・4スティール・2ターンオーバーの活躍を見せた。
2021年東京五輪、2024年パリ五輪と2大会連続でオリンピックに出場し、「脱アジア」を夢見てきた日本。ただ、帰化選手に過度に依存し、長身選手の“層の薄さ”という慢性的な弱点が足を引っ張った。リバウンド数は29-43と大きく差をつけられ、攻撃リバウンドも11本献上し、そのほとんどが失点に繋がった。
日本が誇るシュート面でも、3ポイントシュートの成功率25.9%、フリースローの成功率69.6%といずれも低調。フォワードの吉井裕鷹は16得点と奮起したが、勝利には至らなかった。
(記事提供=OSEN)
■【写真】韓国バスケチア、“目のやり場に困る”至近距離SHOT