突然この世を去った俳優のソン・ヨンギュさんの出演シーンが、放送中のドラマで最小限に編集される。
8月5日、韓国ENAの月火ドラマ『アイショッピング』(原題)の関係者は、本サイトの提携メディア『OSEN』に対し、「俳優ソン・ヨンギュさんの突然の訃報に深い哀悼の意を表する。故人のご冥福を心よりお祈りするとともに、ご遺族の皆さまにも心からお悔やみ申し上げる」と述べた。
続けて、「故人の出演分については最小限に抑える方向で編集作業を進めた。視聴者の皆さまにはご理解をお願いしたい」と公式立場を明らかにした。
また、前日の8月4日には、Netflixでも配信中のSBS金土ドラマ『TRY~僕たちは奇跡になる~』の制作陣が「故人の悲しい知らせに深く哀悼の意を表し、心よりご冥福をお祈り申し上げる。ご遺族の皆さまにも心からお悔やみ申し上げる」と追悼のコメントを寄せた。
そして、今後放送される『TRY』における故人の出演分に関して、「すでにお伝えしているとおり、『TRY』は事前制作されたドラマであり、グローバルOTTに納品済みのエピソードを除いた後半の回については、ストーリーの流れを損なわない範囲で最小限の編集を進めていた」と明らかにした。

ソン・ヨンギュさんは8月4日午前8時ごろ、京畿道・龍仁(ヨンイン)市処仁(チョイン)区のある場所で、車内で亡くなっている状態で発見された。享年55歳。
『聯合ニュース』などによると、1人の女性が車内のソン・ヨンギュさんを発見し警察に通報。発見時にはすでに死亡していたことが確認された。現在、京畿・龍仁東部警察署が詳しい経緯を調査中だが、他殺の疑いはないという。
ソン・ヨンギュさんは、現在放送中の『アイショッピング』や『TRY~僕たちは奇跡になる~』に出演していた。制作陣が故人の出演分について公式見解を発表したかたちだ。
『アイショッピング』の制作陣によると、同作におけるソン・ヨンギュさんの出演は、8月4日に公開された第5話をもって終了している。訃報に先立ち、7月25日には彼の飲酒運転が発覚した影響によるものだ。
ソン・ヨンギュは6月19日、京畿道・龍仁市器興(キフン)区のある場所で、泥酔状態のまま約5kmにわたって運転し、飲酒運転の疑いを持たれている。目撃者の通報を受けて出動した警察がその場で飲酒測定を行った結果、血中アルコール濃度は免許取消基準(0.08%以上)を超えていたという。
『アイショッピング』は7月21日に初回放送を迎えたばかりで、すでに事前制作されたドラマであったため、制作陣はストーリーの流れを損なわない最小限の出演シーンのみを残し、編集する方針を決定していた。『TRY~僕たちは奇跡になる~』も7月25日から放送が始まった。

1970年4月18日生まれのソン・ヨンギュさんは、ソウル芸術大学演劇科出身の俳優で、ソウル市立ミュージカル団などを経て、1994年に子ども向けミュージカルで正式デビューした。
その後は、ドラマ『品位のある彼女』『愛の温度』『ジャスティス-検法男女-』シリーズ、『ストーブリーグ』『ハイエナ-弁護士たちの生存ゲーム-』『九尾狐<クミホ>伝~不滅の愛~』『ナルコの神』『カジノ』『オク氏夫人伝-偽りの身分 真実の人生-』などに出演した。
さらに映画『エクストリーム・ジョブ』『最後まで行く』『ハーフ』『トリック』『パンドラ』『V.I.P. 修羅の獣たち』『野球少女』『大統領暗殺裁判 16日間の真実』『必死の追撃』などに出演し、幅広く活躍した。
故人の遺体安置所は、京畿道・龍仁市のダボス病院葬儀場・特1号室に設けられた。喪主としては2人の娘と妻の名前が記載されている。告別式は8月6日午前8時に行われ、埋葬地はハムベク山追慕公園となっている。
(記事提供=OSEN)
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