Netflixオリジナルドキュメンタリー『すべては神のために: 裏切られた信仰』の続編となる、『私は生き延びた: 韓国を揺るがせた悲劇の中で』のメイン予告編が公開された。
Netflix Koreaは7月31日、本作の予告編を公開。『私は生き延びた』は、韓国社会を揺るがせた4つの事件を取り上げ、当事者たちの証言を通じて今なお続く“地獄の記憶”に迫る作品だ。
演出を手がけたチョ・ソンヒョンPDと制作チームは、2年にわたる綿密な取材を通じて、生存者たちの声をリアルに描き出している。
今回公開された予告編では、2023年に配信された『すべては神のために』にも登場した、キリスト教福音宣教会(JMS/通称:摂理)の教祖チョン・ミョンソクと対峙し、顔と実名を公表して告発した元信者・メープルの終わらない苦悩が描かれている。
彼女は摂理を守ろうとする巨大な権力や社会の冷たい視線にも屈せず、勇気を持って闘い続けた。メープルの告発をきっかけに、21人の被害者がチョン・ミョンソクを告訴したことも明かされている。
さらに、「被害に遭ったのは中学2年のときだった」と語る別の被害者の証言も登場し、視聴者に強い衝撃を与える。

予告編にはこのほか、摂理のナンバー2であるチョン・ジョウンによる「シーズン2では未成年の話が出てくる。これを止めなければ、我々は終わる」との発言や、制作スタッフを尾行する不審者、さらには摂理信者とされる警察官の存在まで映し出され、“彼らが隠したかった真実”の輪郭が次々と明らかになっていく。
『私は生き延びた』では、摂理事件以外にも、全8話を通じて4つの重大事件を取り上げる。いずれも過去の出来事ではなく、今もなお“現在進行形”であることを訴える内容だ。
社会の闇が生み出した大事件たち
「毎週、“お前らは人間のクズだ”と言われ続けた」。40年経った今も心の傷が癒えないと語る、釜山「兄弟福祉院事件」の生存者たちの叫びも描かれる。違法な公権力の行使により、数千人が死亡または行方不明となった、韓国現代史における最悪の人権侵害事件の真相に迫る。
また、「本当に殺すべき人を殺せなかったことが心残りだった」と語る“富裕層への憎悪”を動機に連続殺人を起こした「至尊派事件」では、社会に追い詰められた人間がいかにして“怪物”と化したのか、そしてそれを食い止めた生存者の証言が描かれる。
さらに、「三豊百貨店崩壊事故」編では、手抜き工事や不正、監督機関の責任逃れが引き起こした最悪の“人災”の構図に迫る。生存者は「これは決して忘れてはならない出来事。特に子どもを失った人にとって、これは“過去のこと”と言えるのか」と問いかける。
演出を務めたチョ・ソンヒョンPDは、「韓国で最も悲惨な4つの事件は、決して過去のものではなく、現在も続いている」とし、「事件の名前や場所が変わっただけで、同じような悲劇は今もなお繰り返されている。人の命の価値が軽んじられる世の中で、『私は生き延びた』は過去を記録する作品ではなく、“これから起こりうる災厄”への警告だ」と語っている。
Netflixシリーズ『私は生き延びた: 韓国を揺るがせた悲劇の中で』は、8月15日より全世界で独占配信される。