サンフレッチェ広島は7月31日、FCソウルに所属する韓国代表DFキム・ジュソンと完全移籍加入で合意したことを発表した。正式な契約完了はメディカルチェック後となる。
そして、広島の発表と同じタイミングで、FCソウルもキム・ジュソンの移籍を発表した。
FCソウルは公式インスタグラムなどを通じて、「我々の誇り、キム・ジュソン選手が新しい挑戦のためにサンフレッチェ広島に移籍し、FCソウルを去ることになりました。FCソウルは五山中学、五山高校を経てプロの舞台で活躍し、最善を尽くしてくれたキム・ジュソン選手に心から感謝し、将来が常に幸運でいっぱいになることを願っています」と伝えている。
「海外挑戦にあたって最も適切な時期」
キム・ジュソンは2000年12月12日生まれの24歳で、身長186cm・体重76kgの左利きセンターバック。本来の名前は「キム・サンヒョン」だったが、中学に進学する2013年頃に現在の「キム・ジュソン」に改名している。FCソウル傘下の五山(オサン)中学(U-15ユース)、五山高校(U-18ユース)を経た生え抜きで、2019年にトップチームでプロデビューした。
その後、兵役のため2021年より軍隊チームの金泉尚武(キムチョン・サンム)に入隊し、2022年9月に除隊。FCソウル復帰は主力センターバックとして活躍し、今季もリーグ戦23試合に出場した。通算記録はKリーグ1で121試合出場2ゴール1アシスト、Kリーグ2で8試合出場。

韓国代表にはアンダー世代から着実に選ばれており、2019年U-20ワールドカップではFWオ・セフン(FC町田ゼルビア)やMFイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)、MFヤン・ヒョンジュン(セルティック)らとともに大会準優勝を経験。2022年6月にはU-23韓国代表としてU-23アジアカップに出場し、0-3で敗れた準々決勝の日本戦も出場した。
A代表は2022年7月に日本で開催されたE-1選手権の香港戦でデビュー。昨年のアジアカップではメンバーに選ばれるも出場はなく、北中米W杯アジア最終予選は最終戦のクウェート戦のみ出場した。直近の自国開催のE-1選手権では日本戦含め2試合でプレーしている。
FCソウルはキム・ジュソンの移籍発表に際し、「海外挑戦にあたって最も適切な時期だという判断と、これまでチームの主力DFとして大活躍し、献身的にプレーしてくれた点を高く評価し、今回の移籍が実現した」と説明。
キム・ジュソンは過去にも複数の海外チームからオファーがあったが、FCソウルの生え抜きを代表する選手として、チーム状況を最優先に考えて残留を選択してきた。今回の広島移籍は、選手本人の意思と決断がそのまま反映された結果だという。

キム・ジュソンは広島移籍に際し、FCソウルを通じて「FCソウルは自分のサッカー人生の始まりであり、最も成長できた大切なチームです。ともに歩んでくれたスホシン(FCソウルのサポーター)の皆さんの応援のおかげで多くの瞬間を乗り越えることができ、いつも感謝しています。日本という新たな舞台でも、FCソウル出身という自負心を抱き、良い姿をお見せできるよう最善を尽くしたいです」とJリーグ挑戦への意気込みを伝えている。
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