NewJeansが所属事務所ADORを相手取って起こした専属契約無効訴訟に向けて、弁護団を強化した。
韓国の法曹界によると、NewJeans側は6月5日に予定されている第2回弁論を前に、大手法律事務所の弁護士を13人に増員した。このうち数名は、ADORの前代表で“NewJeansの母”と呼ばれるミン・ヒジン氏の代理人を務めた人物としても知られている。
一方、ADOR側も12人の弁護士を選任し、韓国を代表する大手ローファーム同士による法廷バトルが展開される見込みだ。両陣営の弁護団の規模から、相当な金額の委任料が動いていると推測される。

NewJeans側は、今回の本訴訟に全リソースを注いでいる状況だ。裁判所が今年3月、ADORの「企画会社としての地位保全」を求める仮処分申請を認めたことを受け、NewJeansは独自活動を全面的に制限されており、これに対して異議申し立てや抗告を行っている。
第1回弁論では、ADOR側が「信頼関係は破綻しておらず、契約違反もない。むしろNewJeans側が一方的に契約を解除しようとしている」と主張。一方のNewJeans側は、「ADORがアーティストへの保護義務を果たさず、信頼関係が破綻した以上、契約はもはや維持できない」と反論した。
法的には、NewJeansは現在もADOR所属のアーティストとして拘束された状態で、5月に香港で行われた「ComplexCon」への出演を最後に、新たな活動名義「NJZ」としての活動も保留されている。

ADOR側は第1回弁論で「和解の可能性を排除していない」としたものの、NewJeans側は「現時点で和解はない」と強硬な姿勢を示しており、6月5日の第2回弁論が今後の独立活動の行方を左右する重要な分岐点になるとみられている。
今回の訴訟は、専属契約の解除と独自活動の可否をめぐる争いであり、K-POP業界におけるアーティストと事務所の契約関係全体に大きな影響を与える可能性があるとして、注目を集めている。
◇NewJeans(NJZ)プロフィール
2022年7月22日にミュージックビデオを公開し、「NewJeans」として電撃デビューした5人組ガールズグループ。2004年生まれのミンジとハニ、2005年生まれのダニエル、2006年生まれのヘリン、2008年生まれのヘインで構成された。デビューアルバム『New Jeans』の発売と同時にライジングアーティストとして急浮上。デビュー曲『Attention』と『Hype Boy』が韓国Melonの「TOP 100」チャートで1、2位を記録した初のガールズグループとなった。またK-POPグループで初めてデビュー曲(『Attention』)がSpotifyの「ウィークリートップソング・アメリカ」にチャートイン。所属事務所ADORとの紛争のなか、2025年2月7日にグループ名を「NJZ」に変更すると発表した。