俳優イ・ソンギュンさんを脅迫し、数億ウォン（約数千万円）を騙し取ったとされる風俗店の室長に対し、控訴審で懲役7年が求刑された。
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5月21日、仁川（インチョン）地裁・刑事控訴第3部（チェ・ソンベ部長判事）にて、風俗店の室長A氏および元俳優B氏に対する恐喝容疑に関する控訴審の結審公判が行われた。
この日、検察はA氏に対し、1審に続いて懲役7年を求刑。一方、B氏については法的代理人が出席しなかったため、求刑は見送られた。 A氏の弁護人は最終弁論で、「被告は身元不明の脅迫者からの圧力により、過度な恐怖を感じ、誤った選択をしてしまった。犯行については深く反省しており、今回の事件は共犯であるB氏の脅迫が発端だった。また、被告の職業やメディアからの注目により、実際以上に非難されている」と主張した。
さらに、「被告が関与していないとされる別件の裁判が進行中である点も考慮していただきたい」とし、「1審判決に法的な問題がなかったかどうかも、あらためて確認していただきたい」と訴えた。
A氏は最終陳述で、「これで裁判は一区切りとなりますが、被害者のご遺族に対しては、生涯をかけて罪を償っていきたい」と語った。
A氏は2023年9月、イ・ソンギュンさんを脅迫して3億ウォン（約3100万円）を脅し取った容疑で逮捕・起訴されており、その調査過程で、A氏を脅迫していたのが元俳優のB氏であることが明らかになった。A氏は2024年12月19日に開かれた1審で懲役3年6カ月の判決を受け、現在服役中。B氏には懲役4年2カ月の判決が下されている。
一方、イ・ソンギュンさんは2023年10月、A氏らから脅迫を受けたとして警察に被害を申告。しかしその後、A氏が警察の取り調べの中でイ・ソンギュンさんの薬物使用を主張し、イ・ソンギュンさんは薬物関連の捜査対象となった。
イ・ソンギュンさんは3度にわたり警察の事情聴取を受け、薬物検査では陰性、容疑も一貫して否認していたものの、疑惑は完全には晴れなかった。そして2023年12月27日、ソウルの自宅近くにある公園の駐車場に停められた車内で遺体となって発見され、多くの人々に大きな衝撃と深い悲しみを与えた。
（記事提供＝OSEN）
◇イ・ソンギュンさん プロフィール
1975年3月2日生まれ。2001年、MBCのシチュエーションコメディ『恋人たち』（原題）でデビュー。2007年のドラマ『白い巨塔』韓国版で正義感の強い“チェ・ドンヨン（日本の里見脩二）役”を演じてブレイクし、『コーヒープリンス1号店』『パスタ～恋が出来るまで～』『ゴールデンタイム』『マイ・ディア・ミスター～私のおじさん～』と数多くの人気ドラマに出演した。映画『僕の妻のすべて』『最後まで行く』『パラサイト 半地下の家族』などでも高い演技力を発揮。プライベートでは2009年5月に女優チョン・ヘジンと結婚しており、同年11月に長男が、2011年8月に次男が産まれている。2023年12月27日、48歳でこの世を去った。
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