「兵役」はもはや、男性だけの悩みではない。
【写真】「えっ、そんな理由で?」兵役を免除された韓国スター20人
韓国では、満18歳から28歳の韓国籍の男性に兵役義務が課せられている。訓練や行動の制限といった大変さを抱えるのはもちろん本人だが、“待つ側”の苦悩もまた見逃せない。
恋人が入隊し、その帰りを待つ女性のことを韓国では「コムシン」と呼ぶ。コムシンとは「ゴム靴を履いた女性」の略語であり、兵役中の恋人や夫を忠実に待つ女性を意味する。
そんな造語が生まれるほど、多くの女性が兵役に就いた恋人を待っているのだ。もちろん、芸能界も例外ではない。
5月13日、俳優イ・ドヒョンが兵役を終え、除隊した。
2023年8月14日に訓練所へ入所し、基礎軍事訓練を経て空軍軍楽隊に配属。以降、誠実に国防の義務を果たしてきたイ・ドヒョンの除隊を誰よりも待ちわびていたのは、5歳年上の恋人イム・ジヨンだろう。

2人はNetflixオリジナル『ザ・グローリー~輝かしき復讐~』での共演をきっかけに交際に発展し、2023年4月に熱愛を公表。その4カ月後、イ・ドヒョンは入隊、イム・ジヨンは「コムシン」となった。
それでも2人の関係は変わらなかった。イ・ドヒョンが休暇で戻るたびにイム・ジヨンと過ごし、デートの様子がたびたび目撃されている。また、2024年5月に行われた「第60回百想芸術大賞」では、2人とも受賞し、スピーチで互いの名前を呼び合う姿がファンを感動させた。
そしてついに、イム・ジヨンは5月13日をもって「コムシン」を卒業。2人は再び“普通のカップル”として歩み出した。
自ら志願して入隊した芸能人も
一方で、すでに結婚している女性たちの中にも、夫の除隊を待っている“コムシン妻”が存在する。
その1人が、元フィギュアスケート選手で日本でも知名度を誇るキム・ヨナだ。

キム・ヨナは2022年10月、男性ボーカルグループForestellaのメンバー、コ・ウリムと結婚。5歳年下の彼はまだ兵役を終えておらず、2023年11月に陸軍へ現役入隊した。除隊は2025年5月19日の予定で、キム・ヨナももうすぐ“コムシン妻”を卒業する。
さらに、女優コン・ヒョジンの夫で歌手のケビン・オーも、今年6月に除隊予定だ。
2人は2022年10月、ニューヨークで挙式。アメリカ国籍を持つケビン・オーだが、「韓国を基盤に音楽活動を広げ、妻との安定した生活を築くために入隊を決めた」と伝え、2024年1月、静かに軍務に就いた。
韓国籍を持たない彼の自発的な入隊は、当時多くの称賛を集めた。

そして今、新たに「コムシン」となった若手女優がいる。2001年生まれ、現在24歳のカン・ナオンだ。
カン・ナオンは2024年10月、アイドルグループUP10TION、X1で活動した俳優キム・ウソクとの交際を公表。ウェブドラマ『0時間目はインサタイム』(原題)での共演をきっかけに恋人関係へと発展し、堂々と公開恋愛を始めた。
ファッション誌のYouTubeチャンネルに2人で出演したり、制作発表会でも並んで登壇したり、仲睦まじい姿を披露していた。

しかし、1996年10月27日生まれのキム・ウソクは28歳の誕生日を迎えてから、2024年11月4日に入隊。除隊日は2026年5月3日の予定となっている。
公開恋愛を始めてからわずか1カ月での入隊。若き女優カン・ナオンが、イム・ジヨンやキム・ヨナのように“待ち続ける”という選択を貫くのか、今後の行方に注目が集まる。
(文=スポーツソウル日本版編集部)