なぜユニコーン企業が生まれないのか…日本式ハイブリッドスタートアップとは? | RBB TODAY

なぜユニコーン企業が生まれないのか…日本式ハイブリッドスタートアップとは?

11日に開かれたSupershipの事業戦略発表会で、森岡氏は「なぜ日本にはユニコーン企業が生まれないのか」について語っている。「ハイブリッドスタートアップ」を、日本式のユニコーン企業ソリューションだと説明した。

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Supership 代表取締や鵜CEO 森岡康一氏
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  • Supership事業戦略説明会
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今年のプロ野球パ・リーグの試合をVR観戦できるサービスを「パーソル パ・リーグTV VR」ご存じだろうか。Supreshipが提供する「XRstadium」というVR配信プラットフォームを利用して、スタジアムの複数の視点からのVR映像を楽しめる。

VR観戦できるスタジアムは、札幌ドーム、メットライフドーム、ZOZOマリンスタジアム、京セラドーム大阪、楽天生命パーク宮城、福岡 ヤフオク!ドームの6つ。各スタジアムはバックネット裏、一塁席など5つの視点からのVR映像を切り替えることができる。

サービスを展開するSupershipグループは、Syn.alliaceの中心人物だった森岡康一氏がCEOを務めるベンチャー企業連合だ。Syn.allianceは、アプリやポータルサイトの統一サイドメニューにより、広告やユーザートラフィックを共有するという「Syn.構想」に基づいた取り組みだ。Syn.構想はKDDIが提唱し、FacebookからKDDIに移籍した森岡氏が中心となって行われた活動。残念ながらこの構想は定着することはなかったが、SupershipはSyn.構想の一部を引き継ぐ形で設立された。

11日に開かれたSupershipの事業戦略発表会で、森岡氏は「なぜ日本には(評価額が10億ドル以上の)ユニコーン企業が生まれないのか」について語っている。そして、Syn.構想における経験を踏まえて、新しい取り組みであるSupershipが実践する「ハイブリッドスタートアップ」を、日本式のユニコーン企業ソリューションだと説明した。

現在、ユニコーン企業(創業10年以内、評価額10億ドル以上、非上場のテクノロジーベンチャー)のほとんどが米国と中国企業が独占している。米国には、西海岸を中心とする学生の起業文化があり、それを東部の大企業や資本家が支えるエコシステムが完成している。しかも、学生起業家や成功した元スタートアップ企業が別のスタートアップへの投資、インキュベーションを行うサイクルもできている。

方や中国は、国策で大学ベンチャーに巨額な投資を行い起業をバックアップしている。2005年から2015年までの10年間で、中国ベンチャー企業数は5倍となり、投資額は631億元から6,653億元と10倍にも膨らんでいる。

日本は、起業やスタートアップに対する社会的なしくみが十分でなく、国策としての投資や施策が十分ではない。日本発のスタートアップが大成しにくい現状があるが、森岡氏は日本式のスキームとして大企業のリソースを活用して成長するモデルを提唱する。同社の場合は、3年でKDDIや電通などから200億円を調達したという。

具体的な事業モデルは、冒頭のVR事業だけではない。広告配信に関するDMP(データマネジメントプラットフォーム:Web上のビッグデータの活用基盤)事業、およびAI事業だ。VR事業は、スポーツコンテンツのサービスだけでなく、広告、DMP事業の一部として、IoTや5G技術を生かした新車試乗VRや体験型広告につながる。AI事業は、広告配信の最適化、クライアントとメディアのマッチング、ビッグデータ解析の要となる。

Supershipでは、デジタルマーケティングのFortunaと提携し、AI解析のDATUM STUDIOなどを傘下に収め、広告事業でグループでの成長を目指すという。
《中尾真二》

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