耳をふさがない“最先端の骨伝導"とは?BoCoのイヤホン「earsopen」は難聴者にも対応 | RBB TODAY

耳をふさがない“最先端の骨伝導"とは?BoCoのイヤホン「earsopen」は難聴者にも対応

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耳たぶの軟骨に挟むことで音楽を聞ける「earsopen」。エンタメ、福祉など様々な分野での活用が期待されている
  • 耳たぶの軟骨に挟むことで音楽を聞ける「earsopen」。エンタメ、福祉など様々な分野での活用が期待されている
  • クリップで挟むようになっている
  • 正面から見たところ。見た目は、通常のイヤホン製品と変わらない
  • こちらはブラックモデル
  • 集音性能を搭載した「HA-3 CL-1001」は、首にかけて使用する製品
  • こちらはイヤーフックモデル。耳を開放する様々な製品を開発中とのことだ
 東京ビッグサイトで開催中の「第4回 ウェアラブルEXPO」。BoCoのブースでは、耳たぶの軟骨に挟んで音楽を聞くことができる新感覚のイヤホン"earsopen"シリーズが紹介されていた。周囲の音が聞こえるため移動中でも安全を確保でき、また難聴者や耳の遠い高齢者も活用できるという。

耳たぶの軟骨に挟むことで音楽を聞ける「earsopen」。エンタメ、福祉など様々な分野での活用が期待されている
耳たぶの軟骨に挟むことで音楽を聞ける「earsopen」。エンタメ、福祉など様々な分野での活用が期待されている


■利用シーンは?使用感は?

 BoCoのearsopen「WR-3 CL-1001」は、軟骨を利用した骨伝導ヒアラブル製品。耳をふさがないためにストレスがなく、また長時間のリスニングに鼓膜が疲れてしまうこともない。スポーツ、エンタメ、福祉など様々な分野での活用が期待されているという。ブースの説明員は「ジョギングの際に利用すれば、周囲の音が聞こえて安全です。運動をしても外れにくいというメリットもあります。電車での移動中ならアナウンスが聞こえますし、音漏れを心配する必要もない。また音が聴覚神経まで直接届くため、鼓膜が破れてしまった人でも、突発性難聴の人でも音楽を楽しめます」と説明する。

クリップで挟むようになっている
クリップで挟むようになっている


 筆者もブースで、実際に製品を試してみた。クリップはバネ式ではないので、挟む力は自分で調整できる。軽量のため、イヤリングか何かをつけているような感覚だ。なるほど、音楽もしっかりと聞こえてくる。それでいてブースの説明員の話も同時に耳に入ってくる。音質が良いかと問われれば、良くはない。昨今は「ハイレゾ」などの高音質ブームだが、それとは一線を画する。でも、本当に"しっかり"と聞こえてくる。ランニング中や移動中など、何かをしながら聞き流すのであれば、充分すぎる音質だろう。耳たぶに挟んでいるだけなのに、ここまで聞こえるものなのか、と不思議な気持ちになった。

正面から見たところ。見た目は、通常のイヤホン製品と変わらない
正面から見たところ。見た目は、通常のイヤホン製品と変わらない


■開発者に話を聞いた

 開発者に詳しい話を聞いた。「骨伝導という言葉は、決して目新しいものではありません。ただ、ひと昔前の骨伝導技術とはまったく次元の違うものになりました。骨伝導製品として世界初となる周波数特性4Hz~40,000Hzを実現しています」(開発者)。従来の骨伝導製品では、頬骨などに固定して使用する必要があった。イヤホンでこれを実現するのは不可能。一方で耳の軟骨では音が減衰してしまい、音が伝わらないと言われていた。この常識を破ったのが本製品だった。

こちらはブラックモデル
こちらはブラックモデル


 BoCoでは本製品の延長として、集音性能を搭載した「HA-3 CL-1001」も開発している。補聴器の代わりとして活用できるという。この日、自身も難聴者でありBoCoの開発に際して協力したという関係者がブースを訪れていたので話を聞いた。彼女は「聞こえない人に向けた製品には、いかにもといったデザインが多いんです」と切り出した。「市場には30~40万円する補聴器があります。便利で効果もありますが、デザインの問題がありつけたくない。聞こえる人、聞こえない人でデザインを区別する必要はないと思うんですよね。色んな音を拾ってしまうという難点もある」。HA-3 CL-1001はデザインもおしゃれで、また物を落としたときの突発音などにも驚くことがないと評価していた。

集音性能を搭載した「HA-3 CL-1001」は、首にかけて使用する製品
集音性能を搭載した「HA-3 CL-1001」は、首にかけて使用する製品


■今後の展開は?

 もとはクラウドファンディングから出発した本製品のシリーズ。数多くの特許を取得し、これからのヒアラブル業界を牽引していくことが期待される。今後の展開について関係者に話を聞くと「たとえば福祉関係では、お年寄りの嚥下力を簡単に計測できる。誤飲予防に役立てられます。また無呼吸症候群の察知にも役立つでしょう。自動車産業ではいま自動運転カーが話題になっている。そこで安全運転に活用できます。居眠りをしそうになると、人は固有の振動を発する。そこでクルマのAIと連携してスピードを緩める、といったことが可能です。いま業界ではマウントディスプレイを使った新たなソリューションも出てきていますが、目を使うものは注意力が散漫になってしまう。安全をキーワードにしたとき、音を聞く、ヒアラブルというアプローチが必要になると思います」と説明していた。

こちらはイヤーフックモデル。耳を開放する様々な製品を開発中とのことだ
こちらはイヤーフックモデル。耳を開放する様々な製品を開発中とのことだ
《近藤謙太郎》

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