視覚障害を持つ人の安全な外出を支援する「eye棒」とは | RBB TODAY

視覚障害を持つ人の安全な外出を支援する「eye棒」とは

 政府が「一億総活躍」というスローガンを掲げ、制度面での環境づくりを進めようという動きはあるが、さまざまな事情を抱える人が思う存分活躍できるだけの環境が、今現在、整っているかといえば、残念ながらまだまだ十分とは言えない。

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超音波距離センサーを搭載した「eye棒」の本体部分。今後は、小型化の実現なども視野に入れながら製品化に向けて開発を進めていくとのこと(撮影:防犯システム取材班)
  • 超音波距離センサーを搭載した「eye棒」の本体部分。今後は、小型化の実現なども視野に入れながら製品化に向けて開発を進めていくとのこと(撮影:防犯システム取材班)
  • 超音波距離センサーで検知した情報は、スマホなどに音や振動により通知される。展示されていたアプリでは、障害物との距離も一緒に表示されていた(撮影:防犯システム取材班)
  • 展示されていた「eye棒」の説明パネル(撮影:防犯システム取材班)
 政府が「一億総活躍」というスローガンを掲げ、制度面での環境づくりを進めようという動きはあるが、さまざまな事情を抱える人が思う存分活躍できるだけの環境が、今現在、整っているかといえば、残念ながらまだまだ十分とは言えない。

 パシフィコ横浜で開催された「Embedded Technology 2016」及び「IoT Technology 2016」に出展したビッツは、視覚障害を持つ人たちが安心して外出できるようになるための支援ツール「eye棒」の参考展示を行った。

 「eye棒」は、首からペンダントのように吊り下げることを想定した超音波距離センサーを搭載し、視覚障害を持つ人たちが白杖だけでは知覚することができない、「高いところにあるリスクを回避するために作られた。

 具体的なリスクとして考えられるのは、乗用車のテールゲート、駐車しているトラックなどのミラー、電柱の支線などへの頭部や上半身の接触。他にも通期ラッシュ時の駅の階段での人との接触回避などにも活用することができるだろう。

 実際、通勤などで混雑した駅では白杖を持った人が、難儀しながら歩いているのを見かけることも多いが、「eye棒」を活用することで、もう少し安心して歩くことができるかもしれない。

 仕組みとしては、胸元に装着した「eye棒」が超音波距離センサーで障害物などを検知すると、スマートファンなどに音や振動による通知を行う。検知範囲に関しては、三段階で調整でき、レベル1なら約100cm、レベル2なら70cm、レベル3なら40cmという具合で、接近距離に応じた通知が可能だ。

 ビッツでは、すでに視覚障害を持つ方々へのヒアリングを実施しており、今後は製品化に向けて視覚障害を持つ方々が通う学校などへの試験導入などを予定。そこで得た意見や要望をフィードバックしながら、2017年中の製品化を目指していくとのこと。

 IoTやセンシングというとビジネス面で注目されることが多いが、こうしたこれまで不便を感じていた人の利便性を向上させるツールが作れることも、IoTやセンシングが持つ可能性の1つといえるだろう。
《防犯システム取材班/小菅篤》

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