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「日本サービス大賞」授賞式、進化する産業

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内閣総理大臣賞は九州旅客鉄道のクルーズトレイン「ななつ星in九州」が受賞。安倍晋三首相自ら内閣総理大臣賞を授与した
  • 内閣総理大臣賞は九州旅客鉄道のクルーズトレイン「ななつ星in九州」が受賞。安倍晋三首相自ら内閣総理大臣賞を授与した
  • 「日本サービス大賞」では合計31件の事業者を選出、中小企業の活躍も光った
  • 地域の福祉事業などにもスポットライトが当てられた
■内閣総理大臣賞は、あの豪華列車ブームの先駆者

 日本のGDPの7割超を占め、大手から中小企業まであらゆる業態が存在する日本のサービス産業。中でも、優秀な事業者を表彰する第1回「日本サービス大賞」が6月13日、安倍晋三首相臨席のもと、東京都千代田区のパレスホテル東京で開催された。

 「日本サービス大賞」は今回が初めての開催となる。主催はサービス産業生産性協議会で、経済産業省など5省が後援。最高賞の「内閣総理大臣賞」をはじめ、「総務大臣賞」、「農林水産大臣賞」、「経済産業大臣賞」など合計31件の事業者が選出された。

 このうち、「内閣総理大臣賞」には九州旅客鉄道(JR九州)のクルーズトレイン「ななつ星in九州」を選定。また、「農林水産大臣賞」には徳島県で高齢者などの“買い物弱者”に商品を届ける「社会貢献型移動スーパー『とくし丸』」が選出されるなど、地域の中小企業にもスポットライトが当てられている。

■安倍首相「アベノミクス成果の鍵はサービス業の生産性向上」

 表彰式には安倍首相も臨席し、自らの手で表彰状を授与。「内閣総理大臣賞」を受賞した九州旅客鉄道などについてコメントしている。

「アベノミクスを進めて3年半。その成果を全国津々浦々に行き渡らせる鍵はサービス業の生産性向上にある。九州旅客鉄道の『ななつ星in九州』は、熊本地震によって大きな影響を受けた。しかしその危機にあって、『ななつ星』のチームはその真価を発揮している」

 表彰式後には各受賞者が登壇。九州旅客鉄道の唐池恒二会長は、「4月に起こった熊本地震で九州は大きな被害を受けた。ようやく元気を取り戻しつつあるなかで、このような賞は九州全体の励みになる」とあいさつ。三重県伊勢志摩地方で海女小屋体験などのサービスを提供している兵吉屋「海女小屋体験『はちまんかまど』」からは本物の海女さんが登壇し、「伊勢志摩サミットで注目を集めたが、このような賞はさらに地方活性化の励みになる」と受賞の喜びを語った。

 審査委員長を務めた野中郁次郎一橋大名誉教授が、「受賞者はいずれも日本が誇るサービスで、経済成長のエンジンになる」と話したように、いまやサービス産業はGDPのみならず、雇用でも7割を占める日本の基幹産業になっている。その中には地域に根を張りサービスを展開するような中小企業も多い。介護や旅行業、地域創生ビジネスなど、今回の大賞でもさまざまな中小企業が受賞に至っている。彼らがどのような視点や差別化で商売を活性化して、大賞に選ばれたのか。参考とすることが中小企業、ひいては日本の経済活性へと繋がる道となるだろう。


<表彰企業>
内閣総理大臣賞:九州旅客鉄道のクルーズトレイン「ななつ星in九州」
総務大臣賞:社会医療法人財団董仙会 恵寿総合病院「"恵寿式"地域包括ヘルスケアサービス」
厚生労働大臣賞:ポピンズ「ポピンズナニーサービス」
農林水産大臣賞:とくし丸「社会貢献型移動スーパー『とくし丸』」
経済産業大臣賞:ミールケア「子どもたちに食文化を伝える『考食師』による給食サービス」
国土交通大臣賞:ヤマト運輸「国際クール宅急便」
地方創生大臣賞(8件):旭川市旭山動物園「動物の本能を魅せる『行動展示』」/一般社団法人日本食べる通信リーグ/特定非営利活動法人東北開墾「食べ物つき情報誌『食べる通信』」/ラクーン「卸・仕入れサイト『スーパーデリバリー』」/フォレストコーポレーション「家づくりを物語に『工房信州の家』」/兵吉屋「海女小屋体験『はちまんかまど』」/リブネット「学校図書館運営サポートサービス」/医療法人ゆうの森「在宅医療により地域を再生するへき地医療サービス」/九州産交バス「公共交通で旅を創る『日帰りバス旅』」

※その他、優秀賞(SPRING賞)として17事業を選定。

「日本サービス大賞」授賞式、進化する産業はここにあり!

《関口賢/H14》
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