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「MVNOの潮目が変わった」楽天モバイルの新たな事業戦略とは

IT・デジタル スマートフォン
楽天モバイルが記者会見を開いた
  • 楽天モバイルが記者会見を開いた
  • 楽天の副社長執行役員の平井康文氏
  • 楽天モバイルが取り扱う端末のラインナップ
  • 楽天モバイルのコーポレートスローガン
 以下、発表会での質疑応答も紹介する。

--- コミコミプランの価格設定は大手キャリアに対抗して設定されたものか。

平井氏:別に対抗しているわけではなく、当社では常にマーケットを分析している。マーケットが期待している一つの方向性を捉えて設定した。今後もお客様の動向、志向を捉えて随時フレキシブルに対応したい。

--- ユーザーサポートの拡充は高齢者獲得が狙いか。

平井氏:いまMVNO経由でのスマホ利用が拡大している。今後シニア層の取り込みはとても重要なテーマ。グループ企業と連携しながらしっかりと取り込んでいく。そのためにはユーザーに密着したサービスの提供が大事。テクノロジーを駆使してお客様の期待に応えたい。

--- MVNOはMNOが辿ってきた道をトレースしているだけではないのか。何かMVNOにしかできないことで楽天らしさを打ち出せないのか。

平井氏:特に欧州のMVNO事業は3年サイクルで淘汰されている。単なる格安の利便性だけを求めた事業者は経営的に厳しくなっているし、他社と差別化できていない。スマホ+αの体験価値を創出することが大事。楽天が持っているさまざまな経済圏のサービスが鍵を握る。デバイスを軸とするのではなく、モノからコトへ価値の主軸を移すべき時。その変遷のなかで勝ち残るプレーヤーは、サービスのデリバリーポイントとエンドポイントの両方を共通に提供できる企業だ。楽天モバイルには独自の価値を示せる大きなポテンシャルがあると考えている。

大尾嘉氏:楽天にはユニークなバリューがある。例えば料金設定など、お客様へ還元していくことを第一に考える視点を持っている。いまはそのなかで対面でのサービスも充実させていきたいと考えている。

黒住氏:端末の観点から見れば、モバイル市場はiPhoneがやってきて一気に変わった。その後の潮目という意味では、海外ブランドのスマホや、これまではなかなか光が当たらなかった国内の中級モデルが注目されている。これはMVNOに注目が集まらなければ起きなかったこと。すでに変化は起きていて、いまに大きなうねりになって日本の通信事業を変えるはず。その時もMVNOが大きな役割を果たすだろう。

--- 利用料金はクレジットカードによる支払いが中心だが、現金支払いには対応しないのか。

大尾嘉氏:お客様からもそういう要望を沢山いただいている。実際検討しているところだ。幅広くサービスを利用していただくためにも、どういった障壁があり、取り除く必要があるかをスタディしている。

--- コミコミプランでは“2年縛り”が復活したのか。

黒住氏:このサービスをこの価格で提供するために必要なもの。大手キャリアと違いは、当社ではその他のプランも選べるように設けているところ。コミコミプランは利用したいユーザーが選べば良い。

--- 電気と通信の割引なども将来やっていくのか。

平井氏:マーケットのニーズを確認しながら前向きに検討したい。楽天エナジーは来月から発足するカンパニーなので、詳細はこれから準備していく。

--- 端末が他のMVNOにも売っているものばかり。楽天モバイルオリジナル端末を開発しないのか。

黒澤氏:そこは顧客ニーズを見ながら、お客様のニーズをカバーできていない端末がもしあれば、開発することも考えなければならない。将来的には考える必要もあるだろう。

平井氏:ファーウェイの「horor6」は楽天モバイル専売のモデルだった。今後もカラバリだけでなく、楽天モバイルにしかない機能やスペックを盛り込んでいけば差別化はできると考えている。今の時点で具体的なものはないが、デバイスの開発そのものも積極的に考えたい。
《山本 敦》
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