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【CEATEC 2014 Vol.35】パイオニアはサイバーナビをモバイルテレマティクスセンターに対応しないのか

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サイバーナビをクラウド対応しないのか
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 パイオニアが展示していた「モバイルテレマティクスセンター」は、カーナビサービスの新しい形となりうるクラウドテレマティクスプラットフォームだ。

 据え付け型カーナビの市場は、スマートフォンの地図アプリやカーナビアプリに押されているという。GPS精度の向上により、手軽さや地図更新や施設情報更新の手間がないことが追い風になっている。しかし、その一方で探索アルゴリズムや洗練された操作性やボタン、外部アンテナによる安定した測位など、カーナビメーカーや自動車メーカーの提供するカーナビにも有意な点もある。とくに、テレマティクス系の情報サービス(渋滞情報・事故情報・プローブカー情報)は、メーカー系の情報基盤やシステムプラットフォームの優位性は高い。

 パイオニアでは、スマートループやスマートループアイといった画像情報を利用した独自のプローブカー情報基盤を持っており、提供している。これとは別に「モバイルテレマティクスセンター」として、クラウド上に地図エンジン、ナビエンジン、そしてプローブカー情報基盤を展開したシステムを構築している。現在この基盤はドコモの「ドライブネットインフォ」のプラットフォームとして利用されているが、パイオニアでは、これにスマートフォンからの情報を加える計画もあり、モバイルテレマティクスセンターの機能をさまざまな企業に外販していきたいとしている。

 しかし、地図エンジンやナビエンジンがクラウドに展開され、通信によってナビ機能がサービスされる形は、スマートフォン向けの機能というより、通常のカーナビの自然な進化の方向といえないだろうか。現在のところ通信機能の部分でスマートフォンなどを接続する必要があるが、格安SIMやプリペイドSIMが普及すれば、据え置き型カーナビにSIMスロットをつけるだけで、カーナビをモバイルテレマティクスセンターの端末にできる。

 そこで、ブースで率直に「サイバーナビをモバイルテレマティクスセンター対応にする予定はないのか」と聞いてみたところ、「そういったアイデアはあるが、現在のところ外部のISPなどに向けたシステムとして展開させている」という返事だった。

 カーナビメーカーとしては、ビジネスモデルをハードウェアの販売から、安い端末とサービスの販売に変えなければならないためハードルは高そうだ。しかし、次世代カーナビのひとつ形として、パイオニアのサイバーナビのモバイルテレマティクスセンター対応に期待したい。
《中尾真二》
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