10月に「ひかりTV 4K」を開始……NTTぷららが14年度事業説明会 | RBB TODAY
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10月に「ひかりTV 4K」を開始……NTTぷららが14年度事業説明会

ブロードバンド 回線・サービス
NTTぷらら 板東浩二氏
  • NTTぷらら 板東浩二氏
  • ひかりTVが14年度に掲げる4つのビジネスの方向性
  • 4KのVOD放送を10月に開始予定。4月8日からトライアルを実施する
  • 4K-IP放送も6月にトライアルをスタートさせる
  • NHKエンタープライズが製作した4Kコンテンツのデモンストレーション
  • 4K-VOD対応チューナーの試作機
  • ディズニーはオンラインゲームや映画コンテンツを提供
  • ひかりTVのゲームサービス
 NTTぷららは、同社の映像配信サービス「ひかりTV」の2014年度事業展開説明会を開催し、4K映像配信やクラウドゲーム、マルチデバイス対応に関する今後のロードマップを公開した。

 説明会には同社代表取締役社長の板東浩二氏が登壇し、具体的な戦略の内容を説明した。

 「ひかりTV」では11年上期まで、シングルチューナーによる専用STB向けの映像プラットフォームを展開してきたが、現在では「スマートTVプラットフォーム」を形成し、テレビの映像だけでなく、クラウドゲーム、Eブック、ショッピング、アプリなど多彩なサービスを提供している。対応デバイスもテレビ向けSTBからスマートフォン、タブレット、PCまで多岐にわたるマルチデバイス対応を完了。常時300万人近くのユーザーが利用している。板東氏は「既にプラットフォーム自体が日本で最大規模になっていると自負している」と胸を張った。

 今後についてはスマートTVプラットフォームを土台に新たなサービスやアプリ、コンテンツを追加して、さらにサービスを拡充していく。「当社のひかりTVでは、テレビが単純にインターネットにつながるというだけでなく、多彩なサービスを選ぶことができて、しかもマルチデバイスでシームレスに使えることを本来のスマートTV体験だと捉えている」(板東氏)

 14年3月末時点での登録ユーザー数は282万人を達成。年間では1ヶ月3万人前後の純増で推移しているという。しかしながら一方で純増数には以前ほどの伸びがみられないことから、今後はスマートフォンやタブレットのユーザーを積極的に取り込んでいく必要があるという認識を板東氏は示す。

 14年度に向けた戦略として、4つの大きな方向性が発表された。ひとつはサービスやアプリなど、コンテンツの多様化を図ること。一方では、一つ一つのサービスやコンテンツの高度化も目指す。その施策の中で“映像コンテンツの高度化”として示されたのが「4Kサービス」に関連する展開だ。

 ひかりTVでは4月8日から4K-VOD(ビデオ・オン・デマンド)サービス「ひかりTV 4K」のトライアル配信を実施する。4Kカメラで撮影した映像データを、H.265/HEVCエンコーダーを使って圧縮。NTT東西によるフレッツ光ネクストの商用網に乗せて約30Mbpsの4K/60p映像を配信する。受信機は住友電工ネットワークスとの共同開発による4K対応のSTBチューナーの試作機を使用して、市販の4Kテレビに映像を映す。トライアルの開始時はNTTグループの施設のエントランスなど全国5箇所で4K映像のディスプレイが行われるほか、順次全国の大手量販店7ヵ所への展開を予定している。

 開始当初のトライアルコンテンツとしては、NHKエンタープライズがオリジナルの映像5作品を提供するほか、ひかりTVの独自製作による相撲の4K映像をはじめ6作品が用意される。

 今回の4K-VODトライアルはコンシューマー向けの商用サービスを想定したかたちでネットワークの品質や安定性を確認するものだが、家庭で「ひかりTV 4K」のサービスを利用できるようになるのは今年の10月頃になりそうだ。

 また合間の6月からは4K-IP放送のトライアルも実施される。IP放送の商用化については、トライアルの結果や映像コンテンツの調達状況をみながら提供時期を決定していくとされた。

 4Kコンテンツだけでなく、現在ひかりTVのベーシックチャンネルとして提供されている43チャンネルの映像コンテンツについても、5月1日までに100%のハイビジョン化達成が目標として掲げられた。これが実現すれば、オプション契約のプレミアムチャンネルなどを含めた全チャンネルのハイビジョン化率は93%となり、業界最大級のハイビジョン映像サービスとなる見込だ。

《山本 敦》
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