【浅羽としやのICT徒然】第9回 軽井沢での冬支度行事とビッグデータ | RBB TODAY

【浅羽としやのICT徒然】第9回 軽井沢での冬支度行事とビッグデータ

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筆者が住んでいる軽井沢。紅葉のシーズンももうすぐ終わり、本格的な冬に突入していく
  • 筆者が住んでいる軽井沢。紅葉のシーズンももうすぐ終わり、本格的な冬に突入していく
  • 休耕地をお借りして野菜作りを始めた。写真を大根
  • 自分で国立天文台や気象庁の公開情報の中から軽井沢のデータを調べてエクセルで計算したもの
 今年は11月7日が二十四節気の「立冬」です。紅葉のシーズンももうすぐ終わり、いよいよ本格的な冬に突入していきます。

 少し気が早いのでは?と感じられる方もいらっしゃるかと思いますが、私が住んでいる軽井沢では、早朝にはもう霜が降り始めています。プリンスのスキー場も予定通りオープンし、この3連休は最後の紅葉を楽しもうという人と、初滑り一番乗りを狙う人と、さらに軽井沢プリンスショッピングセンターのプラチナバーゲン目当ての人とで大変混雑しています。

 私の3連休はそういう混雑とは無縁で、やってくる冬に備える冬支度で過ごしました。こちらに住み始めて3度目の冬ですので多少は慣れてきましたが、ストーブの煙突の掃除をしたり、冬タイヤにはいつ変えようかなどと考えたりしていると、またあの寒い冬がやってくるんだなぁとしみじみとした気分になってきます。もちろん冬は好きなのですが、凍るような寒さにはなかなか慣れません。

 今年の冬はひとつ新たな冬支度行事が加わりました。畑をしまうことです。今年は軽井沢に実家を持つ友人と一緒に、そちらの実家の持つ休耕地をお借りして野菜作りを始めました。私にとっては初めての農作業です。ゴールデンウィーク明けから畑を耕し始め、ナス、トマト、ピーマン、キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、空豆、枝豆、そしてトウモロコシやネギなどを育ててみました。豆類はあまり芳しくなかったのと、トウモロコシが何者かに食い荒らされてしまった以外は、初めてにしては思いのほかうまく行きました。一方、秋冬野菜も8月に大根、9月に白菜の種をそれぞれ撒いてみたのですが、大根は立派に育ったのですが、白菜は種まきが遅かった為か発芽はしたものの大きく育ちませんでした。3連休の中日の日曜日には、さすがにそろそろ霜が降りるということで、大根と下仁田ネギ、そしてまだ少し残っていたナスとトマトとピーマンを全部収穫して、支柱やトンネルを片付け、マルチシートの残骸を剥がして畑を奇麗にしてきました。

 実は越冬するタマネギやキャベツも蒔いてみたのですが、こちらはほとんど芽も出ませんでした。軽井沢という寒い地域での野菜作りのノウハウや情報は、友人の経験と、裏のおばあちゃんや隣のおじさんに教えてもらう以外は持ち合わせがなかったため、条件の整っている夏場は良かったものの、秋から冬にかけては惨敗という結果でした。大根については、実は友人が子供の頃よく手伝わされたということで、種をまく時期、蒔き方などをしっかり覚えていたのでうまく行ったのです。気候条件、土、微生物、そして虫や動物など、生きた自然を相手にしなければならない農業こそ、その土地の条件をベースにした情報をしっかり持つことが重要なのだ、と実感させられました。

 来年はもっとうまくやりたいと、いろいろと調べる中で、「寒試し」という、古くから農家に伝わる知恵を学びました。これは、二十四節気の小寒の始まりから大寒の終わり(立春の始まり)までの気候変化を一年間に引き延ばすことで、立春から翌年の立春までの1年間の気候を予測する方法です。例えば2013年は、小寒の始まりから大寒の終わりというのは、1月5日の13:34から、2月4日の1:13までで、この期間の1時間ごとの気温や降水量データ708個を向こう1年間に割り振って(59個でおよそ1ヵ月分)将来の傾向を予測するのです。自分でもネットで紹介されていたやり方でグラフを描いてみました。青い折れ線が実測値です。平年値からの偏差を見る為に、2010~2012の3年間の移動平均を取ったのが赤い折れ線です。これを見ると、今年は11月は例年よりも寒いけれども、12月は少し暖かくなり、年末年始は一旦ぐっと冷え込むけれども、1月5日以降立春まではかなり暖かい、という予測になります。

 このグラフは、自分で国立天文台や気象庁の公開情報の中から軽井沢のデータを調べてエクセルで計算したものです。もしこの予測値がある精度の下で当たるならば、これはもう立派なビッグデータ解析です。一年分の気候が予測できるわけですから、その年の作付け計画を作るのに役立ちますし、気候変動に先回りして対策を打つこともできます。

 さっそくビッグデータをやっている研究員に、いくつか地域を選んで過去のデータを調べてもらおうと思います。その結果を待ちながら、先の予測が実際当たるのかどうかを楽しみにしつつ、厳しい冬を乗り切ろうと思います。

筆者:浅羽としや/IIJで、1エンジニアとしてバックボーンNWの構築や経路制御などを担当し、CWCで、技術担当役員として広域LANサービスの企画・開発に従事。現在、ストラトスフィアで、社長としてSDNの基盤ソフトウェアのビジネスを推進中。
《浅羽としや》

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