混雑続く高速道路で、スマホの動画再生をテスト!ストレスなく動画が楽しめるのは? | RBB TODAY
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混雑続く高速道路で、スマホの動画再生をテスト!ストレスなく動画が楽しめるのは?

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足柄SA
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 各地の高速道路で、お盆休みの交通渋滞が続いている。帰省ラッシュによる下りの渋滞だけでなく、きょう夕方からは上り区間での渋滞も予測されている状態だ。前回、RBB TODAYでは中央自動車道の下り区間において、4G/LTE対応スマートフォンの速度調査を行った。今回は、東名高速道路下りの東京~御殿場JCT間、および関越自動車道下りの大泉JCT~上里SA間においてスマートフォンの通信環境を確かめるべく、動画の再生テストを実施した。

■Ustreamのライブ配信で視聴テスト

 調査は、帰省ラッシュの激しい渋滞が予測されていた10日の日中に実施。使用した端末は、NTTドコモ「Xperia A SO-04E」、KDDI(au)「HTC J One HTL22」、ソフトバンクモバイル「AQUOS PHONE Xx 206SH」の4G/LTE対応Androidスマートフォン3機種。Ustreamのライブ配信を一斉に再生し、停止回数や停止秒数などを計測。いかにストレスを感じることなくライブ配信を楽しめるかを検証した。なお、各区間では主要なサービスエリア(SA)に停止し、「RBB TODAY SPEED TEST」を用いた速度計測も行っている。

■東名高速、KDDIは安定

 まずお昼前に東名高速道路へ。最も交通量が多い早朝の時間帯ではなかったが、それでも10km前後の渋滞に遭遇した。ネクストブレイクアーティストを見つける!という趣旨のチャンネルで、インディーズバンドのライブ映像を見ながら調査開始。東京ICから海老名SAの区間については、ドコモとKDDIは互角の結果で、約50分の走行中にどちらも1回ずつ、5秒ほど停止したのみだった。苦戦したのはソフトバンクで、5秒未満の停止が11回、5秒以上の停止が7回、「Ustreamに接続できませんでした」という表示が出て強制終了が1回という結果に。海老名SAエリアでの速度調査では、下りの平均速度においてKDDIの34.24Mbps(LTE)に次ぐ22.87Mbps(4G)を記録したものの、動画再生の安定感には欠ける結果となった。

 次に海老名SAから足柄SAの区間を約40分間走行。こちらでは3キャリアに顕著な差があらわれた。KDDIは先ほどの区間同様にほぼノンストップ。5秒未満の停止が4回、10秒以上が1回に加え、トンネル内部で一瞬圏外となり強制終了したが、概ねストレスなく視聴できた。ドコモについては5秒未満の停止が12回、5秒以上が2回、10秒以上が1回と細かい停止が増えたほか、1分間フリーズが続いたためアプリを再起動してのリセットが2回発生した。ソフトバンクはさらに苦しみ、5秒未満の停止が22回、5秒以上が1回、10秒以上が2回、1分停止後にリセットが3回、通信不可による強制終了が2回となり、満足に視聴することが出来なかった。足柄SAから御殿場JCTについては3キャリアともスムーズに視聴できていた。足柄SAでの通信速度は、ドコモが下り平均30.15Mbps(LTE)と速く、KDDIもLTEで下り平均11.29Mbpsとまずます。ソフトバンクは3Gで下り平均9.10Mbpsを記録した。

■動画の停止回数が増えた関越自動車道

 夕方からは関越自動車道で調査を実施。某アイドルが視聴者の質問に答えていくライブ配信を視聴した。まず大泉JCTから高坂SAの区間を50分ほど走行。KDDIは、3秒未満の細かい停止が4回あったのみで安定していた。ドコモは、3秒未満が同じく4回と5秒未満が1回停止と、KDDIに次いで安定。ソフトバンクは3秒未満が8回、5秒未満が2回とややカクカク止まる印象。高坂SAでの通信速度はソフトバンクが下り平均で16.94Mbps(4G)と最速だったが、動画再生では苦戦。KDDIは下り平均15.52Mbps(LTE)、ドコモは下り平均7.72Mbps(LTE)。

 高坂SAから上里SAにおいては各キャリアとも停止回数が増える傾向にあった。その中でKDDIは5秒未満の停止が6回、5秒以上が1回、1分停止後にリセットが2回、接続切れで強制終了が1回。ストレス無しとは言えないが、どうにか及第点といったところ。続いてドコモは5秒未満の停止が8回、5秒以上が2回、10秒以上が2回、1分停止後にリセットが3回、接続切れが3回。40分の走行時間のうち、3分の1は視聴できない状態が続いた。最後にソフトバンクだが、1分停止後にリセットが1回、接続切れが15回という散々な結果となった。接続を試みるが通信不可となり、再度アプリを立ち上げてもライブ配信が再生されることなく再び通信不可となる。この繰り返しで、全くと言っていいほど視聴ができなかった。調査でなければ早々に動画再生を諦めてしまっていたと思う。上里SAでの通信速度は、KDDIが下り平均36.42Mbps(LTE)で圧倒。ドコモは下り平均2.36Mbps(3G)、ソフトバンクは下り平均0.86Mbps(3G)と、差がついた。

 高速道路におけるスマートフォンの動画再生テストは今回が初めての試みだったが、どのキャリアも完全にストレスなく動画を観続けられる、というところまではまだ至っていない。その中でも、極力長い時間、長い区間で動画が固まることなく観られたのはKDDI。各SAエリアでの速度調査の結果と照らし合わせてみても、瞬間的な速さよりもLTE通信の安定感が、動画視聴の安定に結びついている印象を受けた。KDDIについて、プラチナ帯(800MHz帯)のLTE整備が進んでいることはこれまでも言われてきたが、このことが動画の連続再生においてもカギになっているのかもしれない。
《白石 雄太》
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