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純増No.1の継続とARPU増加で売上げ伸ばす……今後は「つながるソフトバンク」へ

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つながるソフトバンクへ これまでのイメージを払しょくする
  • つながるソフトバンクへ これまでのイメージを払しょくする
  • 決算ハイライト
  • 今四半期の営業利益は6,000億円を突破
  • ドコモに追いついてきたことを強調
  • 契約数も目標の4,000万回線を突破
  • 純増No.1を続けている
  • 年単位では5年連続
  • iPhone 5の販売においてau版を圧倒しているという
 ソフトバンクは31日、2013年3月期 第3四半期の決算説明会を開催。同社代表取締役社長の孫正義氏が登壇し、連結業績や国内事業の状況などについて語った。

■大幅増益を達成 ユーザー数×ARPU増加を継続

 今期、同社の売上高は3期連続過去最高となる2兆5,097億円、営業利益は8期連続最高益となる6,001億円で、12年度通期の連結営業利益は確実に7,000億円を超える見込みとのこと。さらに13年度については営業利益を8,000億円台に乗せ、通信事業参入時は「はるか雲の上の存在」だったNTTドコモの営業利益に肩を並べるとした。第3四半期の営業利益は昨年同期比で13%の大幅増益、直近の四半期と比べると24%増となっており、「勢いが加速してきている」とのこと。

 こうした高い収益の背景には、モバイル事業における契約数の増加がある。連結業績のハイライトとして、上述した営業利益とともに挙げられていたのが、国内4,000万回線契約という目標の達成だ。2012年12月時点での同社の累計契約数は4,056万、元々2010年の10月に「10年以内に達成する」といった目標を掲げた所を、2年と少しで達成した。孫社長曰く「少々飛び道具だった」と言うウィルコム社の買収も大きいが、2012年4月から純増数でNo.1を続けていることも重要なポイントだろう。年間の純増数では5年連続で1位を続けており、「iPhone 5においても当初の予想を覆し、KDDIさんを圧倒している」という。

 ユーザー数の増加に加えて、1ユーザーあたりの売上高を示すARPUも増加傾向にある。「他の2社はARPUが一直線に下がり続けている中、ソフトバンクだけが増加傾向にある。ボーダフォンジャパンの買収から2年かかり、何とかARPUを反転させることができた」「純増のNo.1を続けながらARPUも増加させる。言うのはたやすいが、実行するのは難しい。ソフトバンクはおかげさまでそれが達成でき、だからこそ売上げが伸びている」と、ユーザー数の増加とARPUの両輪が伸びてこそ売上げにつながることを強調。そこに固定の通信料も加えた総合力でソフトバンクは勝利し、高い利益率を上げているとした。

■「つながるソフトバンク」の確立へ

 続けて孫社長は、iPhoneを中心としたモバイル端末の改善、営業力/ブランディングの強化、コンテンツ充実、これらの課題を解決し、競争力を強化した結果が今の業績に表れているとしながらも、最後に一番大事な、困難なものとして「ネットワークの課題が残っていた」と述べた。当初、“つながりにくい”と言われていたネットワークの満足度について、通信速度と音声やデータの接続率が重要と考え、その改善に取り組んできたそうだ。特に接続率に関しては「“切り札”だった」という900MHz帯の周波数帯、俗に言う「プラチナバンド」の許認可を獲得して以来、基地局を垂直立ち上げ、急ピッチで建設し、改善を図ってきた。結果、調査会社による音声接続率調査、ヤフーの防災速報アプリの通信ログ解析によるデータ接続率調査などによれば、音声・データ接続ともに他2社を凌ぐ水準にまできており、「少なくとも、完全に最下位というところからは抜け出した。プラチナバンドの威力は予想以上だった」とのこと。これを機に従来のイメージを払しょくし、「つながるソフトバンク」の確立を目指すとしている。

 課題解決を着実に実行し、純増とARPU双方の増加を続けるソフトバンクモバイル。今後はスプリントを傘下に収め、スマートフォン販売やモバイル設備投資におけるスケールメリットなどシナジーを発揮し、日米両市場でさらなる成長を狙っていく。
《白石 雄太》
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