『ゴルゴ13』は1968年に「ビッグコミック」(小学館)にて連載がスタートした。それから40年以上が経過した現在に至るまで連載が続いている国民的マンガ作品だ。国内累計発行部数は2億部を突破しており、これは『ONE PIECE』に次ぐ第2位の記録となる。映画やアニメなど映像化も行われており、幅広い世代から親しまれている。とりわけ人気を集めるのが主人公の殺し屋ゴルゴ13自身のキャラクターだ。どんな状況下においてもストイックに仕事をこなし、依頼を必ず成功させるゴルゴ13は多くの読者を魅了してきた。寡黙なその人物像に迫った関連書籍も数多く出版されている。10月25日(木)に発売される鏑矢光和さんの『99%失敗しないゴルゴ13流プロフェッショナルの流儀』もその一つだ。本書はゴルゴ13を「世界で最も仕事が出来る男」と評し、彼の持つ超一流の仕事術に着目している。作品のエピソードを挙げて、彼がどのような信念を持って仕事に臨んでいるのかを分かりやすく解説を加える。そしてその仕事術が様々な分野で活躍しているプロフェッショナルと共通していることを明らかにする。自らを「うさぎのように臆病」と語り「だが臆病のせいでこうして生きている」と答えるゴルゴ13の言葉や、大統領が依頼人であっても決して曲げることのないスタイルから、ビジネスマンが知りたい仕事術を解き明かした一冊だ。完璧な仕事をこなすゴルゴ13は現代社会を生き抜く力を与えてくれるだろう。著者の鏑矢さんは作家、劇画原作者として活躍。ゴルゴ13研究家としても知られた存在で、テレビ番組でも「ゴルゴ芸人」など、ゴルゴを題材にした企画のブレーンとしての活動も行っている。[高橋克則]99%失敗しない『ゴルゴ13』流プロフェッショナルの流儀著者: 鏑矢光和1260円 発行: アスコム 10月下旬発売