公立中高一貫校、競争率の激化と学校別適性検査 | RBB TODAY
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公立中高一貫校、競争率の激化と学校別適性検査

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白鴎高等学校附属中学校の特別枠
  • 白鴎高等学校附属中学校の特別枠
  • 小石川中等教育学校の特別枠
 教育改革の目玉として1999年度からスタートした公立中高一貫校。2011年度時点で、公立中高一貫校は全国に179校あり、2012年度はさらに13校の設置が予定されている。長引く不況の中、経済的負担も比較的少なく中高一貫教育を受けられるとあって、その人気は年々上昇している。

 中高一貫教育校には、一つの学校として6年間一体的に中高一貫教育を行う「中等教育学校」、高等学校入学者選抜を行わずに、同一の設置者による中学校と高等学校を接続する「併設型」、市町村立中学校と都道府県立高等学校など、異なる設置者による中学校と高等学校が、教育課程の編成や教員・生徒間交流等の連携を深める形で中高一貫教育を実施する「連携型」の3つの設置形態がある。

 3つの形態のうち、「中等教育学校」と「併設型中学校」では入学者選抜を行う際、「受験エリート校化」や「受験競争の低年齢化」といった懸念を招く恐れがないよう、「学力検査」を実施しないこととされている。

 このため、現在、中等教育学校と併設型中学校では、適性検査として学校の特色に応じて、面接、作文、小学校からの調査書・推薦書を用いるなど、多様な方法を適切に組み合わせて入学者選抜を行っている。

 都内に11校ある公立中高一貫校の競争率は年々激化しており、今年の志願倍率は最低の中学でも6.2倍、最高では9.5倍という高倍率だ。選考では思考力が重視され、「読み取る」「考える」「表現する」力が必要となる。また、学校の特色に合わせ、特別応募枠が設定されている学校もある。

 白鴎高等学校附属中学校では、日本の伝統文化を重視しており、一般枠の他に特別枠の募集をしている。特別枠は、受験区分Aと受験区分Bに分かれ、それぞれに設定された基準を満たした者が応募できる。区分Aは、国語・算数・英語のいずれかの分野で卓越した能力を持つことを証明する資格あるいは検定結果のある者。区分Bは、囲碁、将棋、三味線、日舞といった日本伝統文化に継続して取組み、上級の資格や卓越した能力のある者。一般枠の募集人数は、男女各80名、特別枠は16名。一般枠は報告書・適性検査(1・2)、特別枠は報告書・面接(区分Bのみ実技検査あり)で選考を行う。

 小石川中等教育学校は、理科・数学好きを育てる自然科学教育が特色である。特別枠の応募資格は、自然科学分野の全国的なコンクール等に入賞した者。一般枠の募集人数は、男女各80名、特別枠は5名。一般枠は報告書・適性検査(1・2・3)、特別枠は報告書・作文・面接で選考を行う。

 立川国際中等教育学校は、一般枠の他に帰国・在京枠を設け、海外帰国生徒・在京外国人生徒の受入れを行っている。一般枠の募集人数は男女各65名、帰国・在京枠は30名。一般枠は報告書・適性検査(1・2)、帰国・在京枠は成績証明書等・面接・作文により選考を行う。

 九段中等教育学校は、募集が2区分に分かれており、区分Aは千代田区在住者枠、区分Bは区外からの受験者枠となっている。A区分で受験するには、平成24年10月1日時点で千代田区に住民登録し、居住している事が条件となる。募集人数は区分A、Bとも男女各40で、総定員数は160名。選考方法は、両区分報告書・適性検査(1・2・3)で行われる。
《編集部》
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