【Interop Tokyo 2012】アニメキャラで生放送を実現! ウェブテクノロジ・コム「ライブアニメ」 | RBB TODAY
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【Interop Tokyo 2012】アニメキャラで生放送を実現! ウェブテクノロジ・コム「ライブアニメ」

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「ライブアニメ」の画面。音声に合わせて口が動くだけでなく、画面横のボタンをクリックすることで、表情やポーズなどをリアルタイムに変更することができる。
  • 「ライブアニメ」の画面。音声に合わせて口が動くだけでなく、画面横のボタンをクリックすることで、表情やポーズなどをリアルタイムに変更することができる。
  • 「ライブアニメ」の発案からプロデュースまでを手がけた田中圭一氏(写真右)。漫画家としても活躍している。
  • 会場では声優さんが、実際にライブアニメを操作しながらキャラクターを演じてくれる。
  • 表情を切り替えることにより、音声だけでは伝わらない微妙な表現も可能になる。
  • アニメーションのパターンを用意しておけば、商品を手にとって説明したり、手を振るなどの動きを表現することもできる。パターンを後から追加することも可能だ。
  • こちらは企業のマスコットをイメージしたキャラクターのバージョン。デモ用ということもあり、画像とスクリプトは、田中氏が2週間ぐらいで制作したという。
 ウェブテクノロジ・コムと言えば、まったく絵を描かなくてもマンガが作れる「コミPo!」で、マンガ制作ソフトの新たなビジネスモデルを確立したことでも知られている。そんな同社が発表した「ライブアニメ」に関心が高まるのも無理はない。もしも、アニメの生放送ができたら……。そんな発想から生まれたという「ライブアニメ」は、アニメのキャラクターをリアルタイムで操ることができるシステムだ。

 同システムはWindows上で動作し、ニコニコ生中継やUSTREAMなどのサービスを利用して、アニメキャラによる生放送が行える。操作する人の声に合わせてキャラクターの口が動くだけでなく、パターンをあらかじめ用意しておけば、さまざまな表情、ポーズ、アクションなどをリアルタイムに切り替えて、多彩な表現が可能となっている。

 会場では、実際に声優さんがマウス操作でキャラクターの表情やポーズを変えながら、マイクに向かって話すという実演が行われていた。同製品は、アニメーション用の2Dの画像と動きを制御するスクリプトで構成されており、これらを差し替えることで、キャラクターの変更はもちろん、表情やポーズの追加なども行える。会場には、アニメの美少女をイメージしたキャラクターのバージョンと、企業のマスコットをイメージしたキャラクターのバージョンが用意されていた。

 同社ブースにて「ライブアニメ」の発案者でありプロデュースも手がけた同社ソリューション営業部長兼ツールビジネスユニット マネージャである田中圭一氏に、同製品について話を伺う機会を得た。なお、同氏は漫画家としての顔も持つ。

 田中氏が「ライブアニメ」を企画したのは、ニコニコ生放送で、アニメキャラになりきって放送している人たちを見てのことだという。彼らのやりたいことを、より理想に近づけてあげたいというのが、発想の根底にあったそうだ。この、アニメを使った生放送というアイデアは、ビジネスとしても大きな可能性を秘めていた。

 たとえば、企業のユーザーサポートでは、電話による音声のみで行うよりも、相手の顔が見えたほうが安心感が高まる。サポート内容自体はマニュアル化が進み、均質なサービスの提供に成功しているが、ビデオチャットでオペレーターと対面するとなると、担当するオペレータによってユーザーが受けとめる印象は異なるため、均質なサービスを提供するのは難しい。「人を見かけで判断してはいけない」とわかっていても、このオペレータは商品知識がありそうか、信頼できそうかなど、いざとなると、ビジュアルで相手を判断することは多い。ユーザーサポートだけでなく、商品説明の説明員やEラーニングの講師についても、同様のことが言えるだろう。また、リアルな人間ではなくアニメキャラが対面することで、場の空気を和ませる効果も期待できる。

 さらに「アニメ制作会社が、作品のプロモーションを生放送で行うのにも有効だ」と、その可能性の広さを明かしてくれた。

 現在は、企業のユーザーサポートや商品説明プロモーション、Eラーニングなどへの利用を想定している同製品だが、もともとの着想がニコニコ生放送ということもあり、田中氏は、将来は何らかの形で、コンシューマにも利用してもらえる形にしていきたいと考えている。そのためには、新たなビジネスモデルの確立やオーサリングツールの提供など、さまざまな課題があるが、「コミPo!」のように基本的な素材は提供しておき、追加用のキャラやポーズなどをオプションとして販売するという手法なども検討していきたいと語ってくれた。

 将来が楽しみな製品である。
《竹内充彦》
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